空っぽだと思っていた私の中には、たくさんの不安が詰まっていた
息継ぎを忘れて社会人2年目を突っ走っていたツケが回ってきた。
今、私は数か月休職している。
休職前のバタバタな毎日については、今後書くかもしれないし書かないかもしれない。
もう少し寝かせておこう。ゆっくりおやすみ。
なんだかんだでありがたいことに、考える「余白」をもらったので休職中は自分と周囲を見つめる時間にあてようと思う。
物欲があまりないので、毎月給料日は家賃を払えることに安堵していた。「よかった、今月も我が城を守れる」と。
でも、家賃を払うためだけに寝食を忘れて働くのは無理があったようだ。
私、どうしてこの仕事をしているの?
私には何ができるの?
小さいころから何事もそつなくこなせていたほうだ。苦手なことは練習すれば平均点は優に超え、からっきしではない。
いわば「やればできる子」の模範生だ。
しかし漠然と、自分の中にはなんにもないと思っていた。
でも、本当はたくさんたくさん詰まっていた。
それは素敵なものではなくて、たくさんの不安と心配事だった。
だから「頑張らなきゃ」と思った。
空っぽの私が与えられた仕事をこなすためには、頑張るしかない。
不安だからたくさん知識を蓄えなきゃ。
心配だから「もしも」のためにしっかり用意しなきゃ。
とっくにキャパオーバーになっていたのに、To Doリストが片付かない。
自分よ、一旦落ち着いてほしい。私はスーパーマンでも千手観音でもない。
みんなに平等に与えられた24時間で、私が持つ2本の腕で、できることは限られている。
私が本当にすべきだったのは「やらなければいけないこと」を書き出すことではなく、「やらなくていいこと」を整理することだった。
必要なのはTo Doリストの作成ではなく、断捨離。
最近は生活の中で必要のないものを捨てる力が身に付いてきたが、元来心配性の私は物を捨てるのが苦手だった。
旅行にも「もしも」のために色々用意した。
でも今はコンビニがある。「もしも」のときはコンビニで調達しよう。そうして用意しなかったものは大抵使わない。「もしも」は滅多に起こらないことだから。
パンパンの旅行バックには、お土産すら入らないよ。
なんにもない私。空っぽの私。でも本当は不安がパンパンに詰まった余裕のない私だった。
もしかすると、私の中にも「いいもの」が入っているのかもしれない。
でも、残念なことにまだ見つけられていない。他人に褒められたところを受け入れる余裕すらないパンパンの私。
こんなんじゃ何もできないね。辛かったね。
もう頑張らなくていいよ。変な頑張り方はやめよう。
不安と焦りの中で知識を得ようとしても、パンパンの私には入らない。
だから、今日やらなくていいことを見つけよう。
今日のうちに片付けなきゃと思っていたものの中には、実は明日、なんなら一年後でもいいものだってあるんだから。
そのことに気づけただけでも、私にとっては大きな成長だ。
頑張らないことを頑張ろう。やらなくていいことを見つけよう。
To Doの断捨離をすれば、不安と心配事が剥がれ落ちた私の中に「いいもの」を見つけられるときがくるかもしれない。
たまには「やればできる子やらない子」になってもいいよね。今日だけはね。