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私と10のEra(時代)/Eras Tourロスから抜け出せない/Taylor Swift

noteでは大きく記事にしたことはなかったけど、ずっと大好きなTaylor Swiftが過去のアルバムを総まとめした最強ツアーを日本で開催してくれたので、ロスから抜け出せないこのタイミングでそれぞれのアルバムについて・私のTaylor関連の思い出を残しておこうと思う。

Taylor Swift (2006)

テイラーが16歳で出したデビューアルバム。
私はSwifties(スウィフティーズ、テイラーのファンの総称)になったのは4枚目のアルバムあたりからだったので、このアルバムを聴き始めたのは世に出されてからかなり後のことだった。

とにかく、今言えるのは
なぜもっと早く聴いておかなかったんだ…!ということ。
早い段階で知らなかったことに後悔はしているけど、このアルバムに収録されている曲たちが16歳の少女によって作られたという事実は時が経つにつれ、彼女を知れば知るほど、非凡な才能を発揮していたことが良くわかる。

◎推し曲(メモベース)
・Our Song
"He's got a one-hand feel on the steering wheel, The other on my heart"
(彼は片方の手でハンドルを握り、もう片方の手で私の心を掴んでいる)
16歳でこんな歌詞書けちゃうの??メロディーと歌詞のテンポが心地良い
・Tied Together With a Smile
確か拒食症を患っていた友人に向けての歌だった気が。苦しい中作り笑いの笑顔で明るく振舞おうとする、それに気づいて励まそうとする、寄り添い系の応援ソング
・The Outside

Fearless (2008)

テイラーが初来日公演を果たしたのもこのFearlessを引っさげた2010年のZepp Tokyo(キャパ2,700人!)、制服姿の女子高生が多く駆け付けたそう。
"Love Story"や"You Belong With Me"といったテイラーの代表曲が収録されているアルバムで、私はまだ青春時代と言える年齢には達していなかったけど、このアルバムと10代の多感な時期が重なっていた人たちがどれだけ曲に共感して熱狂していたかがアルバムの人気を通してすごく伝わってくる。

そしてアルバムのイメージカラーのゴールドが至極テーマに合う
これはTaylor's Version(1~6枚目のアルバムの音源の権利を売却されてしまったため、テイラーズ・ヴァージョンとして再録アルバムを出す形を取った)が発表されているため2枚のカバー写真があるのだけど、

オリジナルVer.で青春時代のキラキラした思い出を表すシャンパンゴールドなら、Taylor's Versionで大人になったテイラーが歌う再録Ver.は懐かしくたまにほろ苦い思い出を表す少しくすんだカッパーブラウンが混じっているような、ゴールド。その対比がまた美しいなと思うFearlessの好きなところ。

◎推し曲
・Fearless
大好き大好き大好き×100くらいの曲。何回聴いても本当に飽きない。
ライブでハンドハートみんなでつくる文化も大好き。
・Superstar
メロディーが安心する、まるでTay活に励む私のよう()
・White House
・Tell Me Why

Speak Now (2010)

"Speak now or Forever Hold Your Peace"
(意義のある者は、今申し出よ。さもなくば永遠に沈黙せよ)

結婚式での神父の決まり文句をもじったものがこのアルバムのタイトル。このタイトルにテイラーの強さを感じる。アルバム2作目から都市は少なく限られていたもののワールドツアーを行うほどの人気、いわゆる若くして成功を収めたテイラーは周りからの疑惑や批判に悩まされていたらしい。
だから、自分の実力がどれほどのものか証明するために、このアルバムは全曲全てを自分一人だけで書き上げた。

テイラーは正真正銘のシンガーソングライターでありすべての曲作りに携わっているけど、特にこのSpeak Now収録曲の"Written by Taylor Swift"のソングクレジットには深い意味が込められていることを感じる。

◎推し曲
・Long Live
テイラーが周りのサポートチーム、ファンに向けて書いたとされる曲。

Will you take a moment? Promise me this
That you'll stand by me forever
(ちょっといいかな、約束してほしい
どうかいつまでも私を支えていてほしい)
But if, God forbid, fate should step in
And force us into a goodbye
(だけどもし、そうならないように祈るけど、
運命の邪魔が入ってお互い別々の道を歩まなくてはいけなくなっても)
If you have children some day
When they point to the pictures
(いつかもしあなたに子どもが生まれて、
この写真を指差して尋ねられたら)
Please, tell 'em my name
Tell 'em how the crowds went wild
Tell 'em how I hope they shine
(どうか、私の名前を教えてあげて
慣習がどれだけ熱狂していたか教えてあげて
その子たちが輝かしい人生を送るよう、私がどれほど願っていたか教えてあげて)

Long Live/Taylor Swift

・mean
MVに影響されて最初はいじめられっ子への仕返しソングだと思っていたけど、当時の批評家へ向けた曲だそう。その噂含め、今の伝説的存在への伏線回収がカッコよすぎる。

Red (2012)

私がテイラーを好きになり始めたのはようやくこの時代から。
この頃は英語も分からなかったしとにかくWe Are Never Ever Getting Back Togetherが流行っていて"テイラーめちゃくちゃかわいい…♡"みたいなキラキラしたテイラーのビジュアルにときめいていたと思う。

このアルバムはテイラーがカントリーからPOPへと音楽のジャンルの変更(と書くと完全に変わってしまったという意味合いになってしまいそうだけど違う)を印象づけたようなアルバム。
新しいジャンルを開拓するにあたって曲を製作するのに新しいプロデューサー(マックス・マーティンとシェルバック)と手を組み始めたらしいのだがそれで生まれた曲がI Knew You Were Trouble, 22, We Are Never Ever Getting Back Togetherらしい。全部有名、ヒットするというかみんなにハマるメロディーを作れる人と組んだんだね…!

◎推し曲
・All Too Well
言わずもがな名曲。10minutes ver.も好き。
"Autumn leaves fallin' down like pieces into place"
(落ち葉が舞い散る、物事がすべてうまくおさまっていくように)
っていう歌詞が、趣があって英語でもこんな情景が浮かぶような表現できるんだって感動した覚えがある、すごく頭に残る
・Holy Ground
個人的にこの曲がオリジナルVer.のREDのカバー写真と雰囲気が超合う曲!サウンドに懐かしさも感じる。Eras Tour東京公演のサプライズソングで歌ってくれた時本当に嬉しかった…!

1989 (2014)

個人的にはこの頃(やっと…)本格的にテイラーの沼に浸り、keds(テイラーがモデルやってた靴ブランド)履いたり、ツイッターアカウント作ったり(専用だったけどもうログインできなくなってしまった…)、テイラーが載ってる雑誌や本を買い漁ったりし始めた。そして英語の勉強も本格的に始めた。

義務教育の範囲を超えて英語勉強しようと思ったきっかけ、テイラーの言葉

頑張って英語勉強しよ💪の一文に若さを感じる(笑)
この時のこと、なんとなく覚えているんだけど、1989のワールドツアーキックオフの東京公演で盛り上がっているときに自分は行けず、言語問わず情報もたくさん流れてくる中で、この時から本当に英語を頑張りたい、テイラーの紡ぐ言葉が分かるようになりたいと心の底から思っていた。

◎推し曲
・Shake It Off
王道だけどこの吹っ切れた感最高、ライブでもなんだかんだ一番歌って踊った曲で超楽しかった…!
・Now That We Don't Talk
急にTVからの曲(笑)
・All You Had To Do Was Stay

Reputation (2018)

これまでは約2年おきにアルバムを出していたけど、このReputationが出るまでは3年のブランクが空いた。文字どおり、本当に空白の期間でメディアにも一切出なかった時期。この理由はNetflixで配信されているmiss americana(テイラーのドキュメンタリー)で見ることが出来るけど、このアルバムではテイラーが順風満帆にみえるこれまでのキャリアの中で如何に傷つき、耐え、皆が望むテイラー・スウィフトでいることに必死だったかが分かる。

このアルバムのプロモーションを初めて見た時、本当に衝撃を受けたのを覚えている。だって真っ黒な画面にヘビ…!今までのキラキラテイラーとは全く違いすぎて、どういうこと???ってなったのを覚えている。

アルバムプロローグのテイラーの言葉から、好きな言葉を。
「問題なのは、この世の全ての人や物を、私たちは単純化・一般化せずにはいられないのにもかかわらず、人間は本来、単純化するのが不可能な存在だということ。」

このアルバムはきっとテイラーにとって、これまで期待されていたものや世論の重圧から出せなかった人間らしく生々しい側面が解放されたアルバムだと思う。

◎推し曲
・Delicate
強さのなかに、繊細さを感じる
・Call It What You Want
・This Is Why We Can't Have Nice Things

Lover (2019)

Reputationの雰囲気から一転、パステルカラーの世界観がカワイイLover Era。ビジュアルはこの時代が一番好き(Eras TourもLoverテーマの服にした)

私のこの時代の思い出は、運よく来日プロモイベントに行けたこと。
というかアルバムのプロモーションのためだけにRep Tourから1年くらいで来日してくれたことが感動。
アルバムを買って応募できるイベントで、当選したときの「開催場所:都内某所」の4文字に心躍ったなあ。銀座の小さい劇場の十何列目でテイラーを拝んで、「背でか!」が第一印象。笑
そしてテイラーに対して直接質問できるコーナーで登壇した子が泣いちゃったとき、見つめるまなざしと大丈夫って頻繁に声掛けしてあげる女神対応にまたもや感動。数時間だけだったけど忘れられない思い出。

私にとってのLover Eraは、ちょうど大学2年生の楽しい時期でもあり、人に恵まれ環境に恵まれ、まさに愛に溢れてた時代だったと思う。今の20代後半~30代のSwiftiesが青春時代をFearlessあたりで思い出すなら私の気持ち的青春時代はLoverかも。

Lover Secret Session

◎推し曲
・The Man
社会人になったいま、より共感できる男優位の世界への皮肉。
・I Forgot That You Existed  
好きでもなく嫌いでもなく、無関心。
・Cornelia Street

Folklore (2020)

コロナ禍で皆が制限された窮屈な生活を送る中、やっぱり真のアーティストテイラー・スウィフトは窮屈な世界だからこそ生まれた想像力でFolkloreという物語を届けてくれた。

このアルバムの中でも特に好きな曲が、"the last great american dynasty"。
テイラーが$17million(約20億…?)で購入した、"Holiday House"と呼ばれるかつての大富豪が住んでいた家とその大富豪の妻レベッカを題材にした曲。

この時ちょうどコロナ禍の暇つぶしに、名作と呼ばれる本を読もうと手にしていたのがスコット・フィッツジェラルドの「グレート・ギャツビー」、この2つの作品に共通しているのが1900年代前半~半ばのアメリカが舞台になっているところ。大恐慌はあったものの、音楽も含めた文化も経済と同じように発展していって、騒がしくもキラキラしていた生活を送っている人々のイメージ。

以下、この曲について、テイラーへのインタビューでの発言から。

女性が自分の願望や内なる野生を手にしたとき、それは社会に本当の衝撃を与えうる。この歌の主人公の女性はみんなの神経を逆撫でてしまうのではないか、驚かれたり噂話の的になったりするのではないかと心配していない。それほど自分が手にした自由を喜んでいる。その発想がとても気に入った。自分には過ごすべき素晴らしい時間がある、それが大切だって彼女が決断するストーリーがね。

People誌2021年

きっと、テイラーもこの曲を書く時、Holiday Houseに滞在している時、レベッカと過去の時代に思いを馳せていたんだな…私もグレートギャツビーを通して同じようにその時代にタイムスリップしているな…みたいな体験がこの曲では出来たので特にお気に入り。(笑)

あとこの時代からテイラーの曲がより詩的な雰囲気を醸し出してきた気がして、もちろん初めて見るような英単語が出てきたり、過去のテイラー自身の経験から出来たといった曲よりかは完全にテイラーのイマジネーションから生まれた曲が増えて、こんな文学を専門に勉強したことのない私でも才能を感じさせられた記憶。

◎推し曲
・my tears ricochet
ツアーのパフォーマンスを見てさらに好きになった曲。
・invisible string
さっきテイラー自身の経験よりかは、、っていったそばからこれは恐らくテイラーの元カレjoeとの思い出と呼ばれている曲なんだけど笑、穏やかな愛が伝わってくる曲。

Evermore (2021)

計画を狂わされたり、良い事よりも悪い事の方が多かったようなコロナ禍だったけど、隔離された世界の中でテイラーの創作意欲が爆発したことはSwiftiesにしてみれば良い事のひとつだった。

え、もう?みたいな前作のfolkloreが発表されてから1年も経たないうちの新作の発表。前作とは姉妹作という位置づけ。

やっぱりfolkloreで発表した曲は今までの曲のつくり方とは違ったらしく、架空の物語やこれまでの歴史をリスペクトしたり、想像して生まれた世界でのことを曲にする。Eras Tourでも"In my imagination…,"ってbettyの曲紹介をしていたことが印象深い。(bettyはfolkloreの曲だった!)

◎推し曲
・champagne problems
公式の和訳ブックレットには「シャンパン問題」としか訳されていなくてシャンパン問題ってナニ…⁇ってなってたけどEras Tour始まって色んな和訳や解釈読んで、取るに足らない問題(どちらの選択肢を選んでも普通の結果)だということでしっくりきてる。まだ解釈の余地がありそう。
・marjorie
・long story short

Midnights (2022)

このアルバムで先日グラミー賞のAlbum Of The Yearを受賞!
グラミー史上最多のこの部門4回目の受賞という歴史的な場面を見せてくれた後の東京公演は本当に夢みたいだった。

このアルバムのタイトル曲であるAnti-Heroは、ポップなメロディーでありながらも、ここまで分かりやすく苦悩が表れた歌詞初めてじゃない?っていうギャップが凄い曲だと思う。特にどの部分が、と思って歌詞を引用しようと思ったけど本当に全体が苦悩と皮肉に溢れている。この曲大好きだけど、正直聴くと少し悲しい気持ちにもなってしまう。

でもだからこそ、テイラーのような完璧に見える人間でも、私たち一般人と同じように(というか一般人からは想像もできないような)苦しみを味わっていたり、逆に主観的な完璧って存在するの?って考えさせられるような、テイラーを身近に感じられる曲でもある。

◎推し曲
・Karma パフォーマンスのダンス大好き
・Midnight Rain これもパフォーマンスのダンスダイスキ
・Vigilante Shit 媚びない女感が強くて好き

まとめ

本当はずっとテイラーについてnoteの記事にしたいと思っていた。その時に聴いていた曲についての考察と自分のエピソードを絡めて書いたり、もしくはテイラーの曲以外での側面から垣間見える人間性について、など…

でも自分のこの拙い文章でテイラーを語ってもいいのか、魅力を伝えるのには多分どこか要素が欠けているように感じて、いつもの「自己評価70点!」っていうノリでは公開できなくなるだろうなと思った。

でも今回やっとテイラーについて1つの記事としてnoteに残しておくことが出来て、相変わらず「自己評価は70点!」、でも1つ1つのアルバムについて丁寧に振り返ることが出来た時間と文字数には大満足。(笑)

ここまで読んでくれた方いれば、ありがとうございます。








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