#IVRC2023 国際担当として2023年を振り返る
AICU株式会社のCEOになってもIVRC実行委員・国際担当としてVRのアカデミックボランティアを継続しております。
Laval Virtual 2023でのIVRC作品の活躍
IVRC2022におけるLaval Virtual Prizeを受賞した「Mechanical Brain Hacking: ロボットアバタを用いた 自らの脳改造・身体システム改造体験」(ElecTRICK⚡大脳/東京大学)に加えて、岐阜大学からIVRC2022「MEcholocaton」がLaval Virtual 2023 ReVolution に採択され現地での展示を行い好評でした。様子については VRSionUp! およびYouTube動画にて詳細に報告を行っています。
#VRSionUp !13 Laval Virtual 2023報告会 [MBH 東大 時化さんら]
[MEcholocaton 岐阜大 阪井さん・小木曽さん]
Laval Virtual ReVolutionについて
Laval Virtual 2023 ReVolutionでは他にも日本からの作品が数多く採択されていました。
Laval Virtual 2023 ReVolution は、コンピューターグラフィックやバーチャル、VR/AR技術の未来に向けた展望を紹介する国際的な祭典です。白井が2004-2007年の留学中にLaval Virtual内で始めた国際公募展「ReVolution」が20年近く続いているということになります。
(現在は直接のオペレーションや審査などからは引退させていただいておりますが)、Laval Virtual ReVolutionは、VR/ARの分野で革新的な取り組みに焦点を当てた公募展、そして現在ではコミュニティハブとしてより広い部門に拡大され機能を続けています。開発者、研究者、起業家、学生、企業に賞を授与し、イノベーションを促進しています。
次回の締切が2024年1月12日なので、文末で詳細を紹介します。
フランス代表作品「The Unclaimed Masterpiece」
フランス代表作品として 「The Unclaimed Masterpiece」(チーム:Master MTI3D at Arts et Métiers Laval)が選出され、IVRC2023 LeapStageで展示を行いました。
展示の準備が行き届かず、なかなか大変ではありました。電通大の野嶋先生や東工大の長谷川先生、明治大学の三武先生には大変お世話になりました。
「モノカリ」でVR対応PCをお借りしたのですが、助かりました。
フランス学生からのフィードバック
Unclaimed MasterpieceチームのMiorさんからのメッセージ:
――全体的に、私たちは日本での時間を楽しみ、とても良い経験とたくさんの素敵な思い出を持って帰ることができました!五感をフルに使った体験でした。フランスとの違い(アーケード、レストランの値段、便利さ、人々のオープンマインドなど)も興味深かったです。
IVRCについてですが、他の学生や一般の人々との交流はとてもクールで、彼らが自由な時間に何をしているのか(アニメ、ビデオゲーム、外でぶらぶらするなど、実は私たちと変わりません)を知ることができました。
フランスでは、親が子供たちを守ろうとするので、子供たちがゲームに興味を示さない可能性があります!だから、(年齢や性別に関係なく)あらゆる一般の人たちに見せることができたのはクールでした!
フランスでは、年配の人たちがVRやビデオゲームに慣れ始めているので、数年後には大丈夫になるかもしれません。
Mior:もっと食べ物に特化した写真のフォルダもあるのですが、仕事関係のネットワークに載せていいものかどうか(とてもいい経験と発見だったのですが)。
白井:食の写真については、VRの次の課題でもあり、食やファッション、文化もフランスの良さであり、日本の良さでもあるので、コミュニティで共有することもとても良いことだと思います!
彼らの次なる挑戦が気になります。
そういえば、彼らと同じ研究室の「the Guardian」を作った学生が明日のこの番組に出るかも…。
2023/12/23 に公開予定
December 23, 2023 (Sat in Japan) 14:00-
https://www.youtube.com/watch?v=uLqMnj4rhXc
「岐阜大の鵜飼VR」で知られる作品が代表に
LEAP Stageでの審査ではフランス大使館から Jean Baptiste BORDES先生のご参加をいただきました(実は大使館からは初めての参加)。様々な視点での実機審査を行い日本からの代表作品として「お前は今から鵜だ ~長良川鵜飼での鮎まるのみ体験~」(岐阜大学)が採択されました。
英語名は「Swallowing a Sweetfish as a Cormorant」として Laval Virtual 2024(4月10~12日開催予定 https://laval-virtual.com/en/ )において出展することになります。
https://www.youtube.com/watch?v=tLf6mZCrH4U
正式タイトルは「お前は今から鵜だ ~長良川鵜飼での鮎まるのみ体験~」だそうです、英語タイトルは「Swallowing a Sweetfish as a Cormorant」。
Laval Virtualから賞状が届いていますので共有します。
この作品は既に様々なメディアでも話題になっています。
■お前は今から“鵜”だ──「鵜になって鮎を丸のみ」を体験できる装置 岐阜大の研究者らが開発(IT Media)
■「鵜になって鵜飼」を体験できるVRシステムが開発される!鮎を丸呑みする喉越しも再現!(ナゾロジー)
■本学学生チームがVR大会「IVRC2023」において複数の賞を受賞(岐阜大学)
「VRの歴史」の1ページになれ!
なお、「Mechanical Brain Hacking」は昨日、XRコンソーシアムが開催するXRクリエイティブアワード2023大賞を受賞しました。名実ともに日本を代表するXRのクリエイティブの頂点として多くの冠を得たことになります。
おめでとうございます。応援してきた側としても感無量です。
この記事をここまで読んでくれた方なら気づくと思いますが、この1年の展示を通して、この作品や関わる学生さんたちは多く成長をしていると思います。国内学会だけでなく、数々の一般公開展示(例えば幕張DCEXPOなどでも)を沢山の人達、難度の高いシチュエーションで展示を行い、海外展示を行うことで、さらに言語の壁を超えていきます。コロナ禍で忘れてしまった方々もたくさんいると思いますが、体験の研究は一般公開展示があってこそ、磨きがかかるものと思います。
2024年はLaval-IVRCの交流は20周年
さて、2004年に本格的に始まったIVRCとLaval Virtualの交流ですが20周年をむかえます。実際には1999~2000年ごろにフランソワ・ド・ベール氏が岐阜の情報スーパーハイウェイ構想や各務原市のVRテクノセンターを見学したあたりが興りになっています。
Laval Virtual自身もこの25年のあいだに4世代ぐらいの代替わりをしています。Laval Virtual Centerという常設の「VR首都」もあります。
日本からの取材や、企業出展なども歓迎です。
学生でも挑戦できる「Laval Virtual 2024」
https://laval-virtual.awardsplatform.com/
日程は以下のとおりです。
エントリー締め切り:2024年1月12日
ファイナリスト発表:2024年2月6日
ラバルでのエキシビション:2024年4月10日 > 12日
ラバル・バーチャル授賞式:2024年4月11日 フランス・ラバルにて
まずは1月12日に向けて、動画や企画書を提出してみてください!
https://laval-virtual.awardsplatform.com/