SAVVY FRIENDS ホールケーキ大試食会に参加した
白いカーテンから透ける優しい光に包まれ、神々しく輝く8つのホールケーキ。
なんて甘美な光景でしょう。
京阪神エルマガジン社が刊行している月刊誌「SAVVY」の企画で、梅田エリアのケーキを読者が試食し、その感想をもとに最新号の誌面を制作するという、夢のような機会に恵まれた。
その名も「SAVVY FRIENDS」。
私含め8名の幸運なフレンズとともに、大阪のとある撮影スタジオで、豪華な大試食会が開催された。
今回の企画では、カメラマンの撮影風景を見学し、誌面制作の一部に読者として参加できるとのこと。
「SAVVYってなんでこんなに素敵なん?」という、長年の疑問を解決するヒントが得られるのではないかと思い、奮って応募した。
SAVVYは関西のすてきな「情報誌」であり、食欲や行動力が掻き立てられる「写真集」であり、知らない世界を旅して人生が広がる「読み物」である。
運営の方からメールが届いた時は、ひとりでガッツポーズした。
編集長の秦さんによると、SAVVYは月刊誌なので、1年単位で各号のテーマは決まっているとのこと。
「梅田」「京都」「神戸」「おやつ図鑑」など定番の人気テーマに加え、新しいテーマも織り交ぜる。
実際に自分たちの足で歩いたり、繋がりのある人々からの信頼できる情報をもとに、取材先を決めているとおっしゃっていた。
ネットの情報や、誰がどのように評価したか分からない星の数ではなく、自分たちの五感で「良い!」と確信したものを発信されているから、SAVVYのページをめくっていると、ワクワクやときめきを感じるのだ。
ライターの天野さんは、私たちの緊張を溶かしながら、「生地の食感はどうですか?」「そのクリームは何の味ですか?」など具体的な質問を投げかけ、その返答を全て記録されていた。
明るい笑顔で話されながら、iPadに書く手は常に止まることなく動いていた。
私がどんなに的外れな発言をしても寛容で、魔法のように、皆の発言と笑顔を引き出されていた。
8種類のケーキを、8人の読者で、2時間かけて完食。
その間に天野さんが書かれた文字数は半端ないと思うのだが、誌面に掲載されるのは、厳選して磨かれた数文字。
完成された誌面に輝く私の言葉が、嬉しかった。
スタッフの方々が、順番に綺麗にカットされたケーキを運んでくれる。
テーブルの中央に、塩昆布が置かれた。
甘いものの箸休めには、塩昆布と決まっているらしい。
「僕たちは試食のプロなので、どの順番で何を食べれば良いかも、大体分かっているんです」と、秦編集長がおっしゃった。
最初から最後の一口まで、余すことなく幸福に味わった。
撮影をしてから試食をしているのかと思っていたけど、実際は、できるだけその逆になるよう努めていると教わった。
そのケーキの魅力を最大限に引き出す背景の色や、お皿、アングル、どこにピントを合わせるかなど、食べてみないと分からないからだ。
お店への失礼に値するので、崩れたり食べかけのケーキの写真は、決して撮影しないようお願いされた。
被写体と、その先にいる人たちへの、敬意。
いい写真の基本だと、幡野広志さんのワークショップでも教わった。
カメラマンのコーダマサヒロさんはご自身の存在を消されているかのように、静かに、さりげなく、軽やかに、私たちの様子も撮影されていた。
淹れていただいたコーヒーも、とても美味しかった。
「こんな感じでね、SAVVYさんは引きで撮ることも多いんですよ」
「こんな風にね、あーでもないこーでもないとか言いながら、色んな角度で撮ってみるんですよ」
と、いとも簡単なことのように説明されていたけど、コーダマサヒロさんのように素敵な写真を撮ることは全然簡単じゃないと、毎日カメラを持ち歩くようになって分かった。
リコーのGRⅢXを、とても良いカメラだとおっしゃっていただいて嬉しかった。
誌面に載っているのを見た時は、感慨深いものがあった。
フレンズの皆様は名刺のようにSNSのアカウントを交換していて、関西のグルメ情報を発信されている方や、素敵な料理やお菓子やお店の写真を数多く投稿されている方や、ミニチュアスイーツ作家さんなど、なんだかすごい方々と繋がることができた。
あまりにも無名で拡散力が皆無の私にも、とても優しくしていただいて、ありがたかった。
スタッフの皆様も気さくで親切で、始終和やかな雰囲気だった。
3月のSAVVY FESに招待いただいた時のnoteを、「拝読しました。丁寧に書いていただいてありがとうございました」と伝えていただいた時は、恥ずかしいけど嬉しかった。書いて良かった。
ずっと憧れていたSAVVYのすてきな世界を、造っている方、携わっている方、読んでいる方々とお会いできたことがとても嬉しく、貴重な体験になった。
本当に、ありがとうございました。
関西にお住まいではない方も、SAVVY10月号、ぜひチェックして下さい。
たくさんの「すてき!」が散りばめられています。
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