愛しのリクガメに、イケてるおむつをプレゼントした話
2年前の夏、母がリクガメの赤ちゃんを家族に迎えました。
名前は「むむちゃん」。
ひらがなで「ちゃん」までが正式名称です。
赤ちゃんリクガメの雌雄の判別はとても難しいようですが、店長さんは「おそらくメスの可能性が高い」と言ってました。
わずか47gの小さなむむちゃんは、たいそう可愛がられ、大事に育てられました。
寝て、起きて、ごはんを食べて、うんちをするだけで、「かしこいな〜♡天才〜♡」と褒められました。
母は仕事を抜け出し、むむちゃんの写真や動画を撮影し、「生きてて嬉しい」というメッセージとともに私へ送信していました。
最初は無関心だった父も、次第にむむちゃんの虜になり、トマトやイチゴやみかんなどの好物だけを積極的に与えるようになりました。
そうしてむむちゃんは、体も、態度も、すくすくと大きく育っていきました。
ところで、リクガメはどんな1日を過ごしていると思いますか?
ゆっくりお食事?
のんびりお昼寝?
ぽかぽかひなたぼっこ?
そんな平和な瞬間もありますが、むむちゃんは1日のほとんどを、暴れ狂いながら過ごします。
それもそのはず。
野生のリクガメは、日中のほとんどを歩き回って過ごします。
大きくなったむむちゃんにとって、ゲージの中は窮屈で仕方ないのです。
では、むむちゃんを外に出してあげましょう。
すごい勢いで、ドタバタ走って突撃してきます。
リクガメって、走るんです。
しかも、怖いくらいにハイスピード。
お友達になれるかな?
と思い、カメの人形と対面させてみました。
こ、こらー!!
「かみつく」「にらみつける」「こうらアタック」などの攻撃を、一方的にかまし続けるむむちゃん。
そんな姿を見ているうちに、私たちがうすうす抱いていた疑念が、確信に変わります。
「むむちゃんって、オスやんな」
お迎えして1年半たったころ、シンボルがポロリしたことで、事実確認がとれました。
蝶よ花よと育てられたむむちゃんは、やんちゃなオラオラ系のオスだったのです。
それでも尚可愛いむむちゃんに、プレゼントを贈ることにしました。
リクガメ用のおむつです。
リクガメは、決まった場所で排泄をしません。
排泄前に、分かりやすい合図もありません。
さりげなくしれっと、巨大な臭いうんちをして、何事もなかったかのように歩くのです。
部屋の中で自由に過ごしてほしいけど、唯一気になる排泄物問題を解決してくれるのが、リクガメ用のオムツです。
メルカリで見つけたこちらのオムツカバーは、なんと作家さんの手作り。
ほとんど売り切れている中、唯一見つけたこの車柄。
部屋の中をブイブイ走り回るむむちゃんにぴったりで、運命を感じます。
丁寧に、サイズの測定や着用方法についても説明されています。
私は普段むむちゃんと離れて暮らしているので、想像力を最大限に働かせて購入しました。
届いた実物を見て、「か、可愛い〜♡」とひとりで大きな声を出してしましました。
メッセージカードにも作家さんの人柄が表れていて、とてもあたたかい気持ちになります。
待ちに待った週末。
実家に帰ると、ちょうどむむちゃんのフレッシュなうんちが着いた布団の洗濯が終わったところでした。
一足遅かったようです。
では、いよいよ・・・
むむちゃんに着用してもらいます。
か・・・・可愛すぎる!!!
とってもお似合いです!
むむちゃんが嫌がらないか心配でしたが、まるで生まれた時からこの姿だったかのように、すんなり受け入れてくれました。
黄色いリボンが、とても良い感じです。
むむちゃんにプレゼントを贈ったはずが、むむちゃん自身がプレゼントみたいになってます。
なんてハッピーなんでしょう。
最近むむちゃんは、大きなゲージに引っ越しました。
それでもやっぱり、外に出して欲しいときは暴れまくります。
その様子を、ゆらゆら揺れながら鑑賞することができるロッキングチェア。
ゲージもチェアも、母がメルカリで購入したものです。
本日5月23日は、世界カメの日です。
3年前に真夏の公園で、甲羅にハーネスをつけて草むらを爆走しているケヅメリグガメの赤ちゃんに出会ってから、リクガメの魅力にどっぷりハマってしまいました。
いつか青空の下、緑の草原を、むむちゃんと一緒にブイブイ走るのが私の夢です。
なので次は、これを買います。
我が家の幸福は、むむちゃんと、メルカリとともにあります。
むむちゃん、これからもたくさんメルカリで貢ぐから、健康で幸せに長生きしようね。
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