介護者の「大丈夫」は本当に大丈夫?
在宅介護をしていたころ、父の吸痰をする必要があった。
夜中もゴロゴロ音がするときはマメに吸痰をした。
調子が悪い時は夜中も十数回吸痰していた。
在宅介護をしているときは、
「夜中もずっと介護してて大丈夫?」
と声をかけて頂くことがよくあった。
その時は
「大丈夫です。もっと大変な時もありましたから。」
と答える事が多かったし、実際そう思っていた。
でもそれは大丈夫の理由になっていない。
そして、大丈夫な状況で無いことが多い。
今は訪問施術をする立場で、在宅介護の家庭と関わることがよくある。
そしてこう思う。
介護している家族って、一番しんどい状況を基準にして
「大丈夫」ってこたえていることが多いのではないかな?
しんどさのレベルが10だと「もうあかん」
しんどさのレベルが1だと「平気平気」
だとした場合
しんどさレベルが7や8でも「大丈夫」って感じているのでは?
在宅介護をされている方へ。
最大限のしんどさでなくても、しんどいと言っていいんです。
在宅介護の家庭に訪問事業をされている方へ。
介護者が「大丈夫」と言っても、
大丈夫の基準がずれてきていないかを考えてみてください。
そして介護サービスを増やしたり、レスパイト入院を検討したり、
いろんな手段でサポートを提案してみてください。
在宅介護をされている家庭が、
それぞれに幸せな時間を過ごせますように。