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【名作迷作ザックザク⑧】"和製『トップガン』"を目指した意欲作?! 自衛隊実機の迫力と70年代青春ドラマ風脚本で観客のテンションも乱高下... 『BEST GUY』(1990)を観たかい?
結論から言おう!!・・・・・・・こんにちは。∑(゜Д゜)
90年代後半に「コロコロコミック」で連載されてた『BiNGO!』ってバスケ漫画、ものすごく『SLAM DUNK』の影響を受けてたことに今さらふと気づいた、O次郎です。
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ボンボンの方では同時期、『DANDANだんく!』ってバスケ漫画が連載されてましたネ。
わたくし、諸事情により未だ『トップガン マーヴェリック』を観られておりません……。
が、予習復習がてら一作目が振り返られてSNS上で語られたりしているので、その流れに便乗してオマージュ作品たる本作について語ってみようと思い立ったわけでございます。
1990年公開映画、ということで同年公開作品の邦画では『天と地と』(配収50.5億円)や『タスマニア物語』(配収25.2億円)が大ヒット作となっており、本作は配収2.3億円でヒット作と呼べるほどの結果ではなかったようです。赤字というまでの記載は見当たりませんが、空撮等で費用はそれなりに嵩んだでしょうから、その後こうしたスカイアクション映画が続かなかったのも頷けます。 ※ちなみに黒澤明監督の『夢』も同年公開で配収3.3億円。
ヒットしなかったし振り返ってタイトルを聞くことも無い、ということで内容はお察し…というところではあるのですが、敢えて火中の栗を拾いに行く精神で良かった部分とイマイチだった部分を上げてみようと思います。
90年代特撮やブレイク前の織田裕二さん等、技術にしろ俳優さんにしろ、いろんな発展途上が拝めるので、こんな作品があったのかと興味を持つきっかけになれば之幸いでございます。
ちなみに、DVDはプレミア化していますが、U-NEXTで配信されていますので、ネタバレ避けたい方は先にご覧あれ。
それでは・・・・・・・・・オーバー・ザ・トラブル!!!
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信玄ガンダムの方は持ってたなぁ。
Ⅰ. GUY - YOH
ストーリーに関してはホントにひたすらに本家『トップガン』にオマージュを捧げており、主要人物の設定や挫折からの立ち直りなど、まさに判を押したような捻りの無い展開。今は中堅、大御所の俳優さんたちの駆け出しの頃のフィルモグラフィーとしてはこれぐらいストレートな脚本で却って映えた、と思えなくは無いんだけど。
一方で戦闘機のシーンに関しては航空自衛隊の撮影協力の下、自衛隊実機を使ったかなり本格的な空撮が全編に渡って繰り広げられるので、一言で言うと非常に”アンバランス”な作品になってしまっている。
ただまぁ、”航空機アクション”というめちゃくちゃ金が掛かるうえに日本人にイマイチ馴染みが無いものを日本製で、しかも”流行ったものの二番煎じ”で大枚叩いて作ろうとした、という暴挙ともいえる英断は、ローリスク・ローリターンの根性が染みついた今の日本のエンタメ業界では望むべくもなく、事後とはいえバブル期の狂乱の落胤、とも言える作品かもしれない。
それでは以下にそんな本作の、ゴイスー!な部分と、ふざけとらす!な部分を具体的に列挙して味わってみる。
Ⅱ. ゴイスー!!な数々
・実機による戦闘機の迫力とそれを捉える空撮
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今も現役で運用されているらしいF-15Jの実機の飛行の迫力たるや。
それも単機でなく編隊飛行も拝め、航空機アクション映画のお約束のニアミスシーンも含め、全編に渡って縦横に画面に迫ってくる。
武器に関してはさすがに御国の事情を汲んで機銃掃射があるのみで、中空でのミサイル発射は一切無しなのは致し方無し。
ただ反面、中盤のロシア機の領空侵犯によるスクランブル出動の際は、敵機が挑発的にロックオンしてくる中、積極的攻撃を行えない中で追い払わなければならないシークエンスは非常に緊迫感に溢れており、図らずも本作最大の見せ場になっている。
また、格納庫のシーンでもエンジンの点火のアップシーンや離陸についてはかなり凝られた画の構図のお陰で、尺は短いながらも鮮烈な印象があり、航空機に詳しくない目から見ても単純に画として映えていて非常にカッコいいのであった。
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・青田買い且つ鉄壁のキャスティング
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出演する作品を選り好みされるようになっていったそうで….。
主演の織田裕二さんはブレイク中ということでキャスティングかと思いきや、彼の最初の出世作である『東京ラブストーリー』は91年なのでそれよりも前。つまりはトレンディドラマで人気が爆発して誰もが知る”オダユージ”になる前の織田裕二さん、ということで、それだけでも貴重なのではないでしょうか。後のトレンディドラマでも見られるキザで軽薄なノリは既に形になっており、本作の大仰なドラマに合ってはいます。
また、彼の上官役の古尾谷雅人さんは普段は寡黙でサングラスにしかめっ面という如何にもなダンディー設定。複雑な過去と家庭を持ちつつ、亡くなった兄を巡って主人公と殴り合いまで演じつつラストはガッチリ握手、という一歩間違えばコントになってしまいそうな展開にきちんと説得力を持たせる演技はさすがの一言。青春ドラマ出身なだけはあります。
加えて体調を演じる黒沢年男さんは当時未だ40代半ばながら抜群の貫禄で、古尾谷さんのシャープさとのコントラストが見事な包容力ある演技です。
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でも隊長なのでキャップってこと。
そしてヒロインの財前直見さん、当時から既に落ち着いた雰囲気が有るので本作のような喧しい立ち回りとメイクは違和感が無きにしも非ずですが、彼女に関してもブレイク前の瑞々しいフィルモグラフィーとして価値があるところでしょう。そして何より、端役の隊員として東幹久さんも出演しているので、後の大ヒットテレビドラマの『お金がない!』の三角関係のキャストが揃っており、二人の恋模様はさながらその前哨戦のようです。
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ちなみに『お金がない!』は本放送もその後何度も行われた再放送も観てました。
ED主題歌は「OVER THE TROUBLE」の曲としての良さに加えて、
社長になった主人公が社内の社員に声を変えながら執務室に向かうED映像も秀逸でしたね。
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なんとあの無名塾出身の俳優さんだそうで。
Ⅲ. ふざけとらす!な数々
・空撮と特撮との合成ミスマッチ
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また、機内での顔のアップ画は問題無いのだが、機内の俯瞰ショットでの機内の様子と機外の風景との合成がまたなかなかの違和感で、せっかくの緊迫感がそこで弛緩しちゃうのが勿体無す。
当時の東映のスーパー戦隊シリーズやメタルヒーローシリーズのビデオ合成でももう少し高クオリティーだったはずで、せっかくの実写映像の迫力を潰してしまっているのが玉にキズ。
本家でトム=クルーズがCGに頼らない姿勢を貫いていた、ということに鑑みるとなおさら残念無念の思いである。
・ドラマがとにかく大仰且つ古臭い
おそらく、本作最大の失敗点がココ。
具体的にその演出の数々を列記してみると、
〇飛行時間が一万時間を超えた隊員をみんなで水浸しにしながら胴上げしてお祝い
〇隊員同士が互いをニックネームで呼び合う(ゴクウ、イマジン、サンダー、ロビン、etc…)
〇タフガイ二人が女性隊員を巡って争い、最後はフラれた男が相手の男を一発殴って二人を祝福
〇主人公の上官が兄の死に関係しており、事情を知ろうとせず逆恨み
〇上官が妻のコネで大企業の後継者になるよりも迷わず現職での教鞭の道を選択
〇挫折して一度は逃げ出す主人公→彼が帰ってくることを信じる周囲→アイルビーバック!
〇いがみ合っていたライバル同士が激闘を通じて熱い絆を結ぶ
〇互いの弱さを曝け出してぶつかり合ったヒーローヒロインが最後の最後にフォーリンラブ!
という感じで、まるで梶原一騎先生原作のスポコン青春漫画のようです。当時としても間違いなく古臭さレッドゾーンだったはずです。
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Ⅳ. おまとめ
監督の村川透さんは一連の松田優作さん主演映画や『あぶない刑事』シリーズを手掛けられているハードボイルド畑の方ですし、共同脚本の高田純さんも刑事ドラマやサスペンスドラマ出身の方ですので、一体全体どうしてこういう仕上がりになったのかはなはだ疑問です。
察するに、本家『トップガン』が青春群像劇だったため、本作もその味付けをしようとしたものの、製作陣にそのノウハウが無かったために前時代的でステレオタイプな青春ものになってしまった、というところでしょうか。
実際、メインのライバル二人以外の隊員はほとんど空気で存在感に乏しく、群像劇としても及第点とは言い難いところでした。
結果論ですが、製作陣の持ち味であるハード路線を貫いたうえでどう”トップガン仕上げ”にするか、もしくはトップガンの青春群像劇を現代的且つ日本的にアップデートしてくれる脚本家を入れるか、どちらの策も採り得なかったことが敗因なような気がします。
それは言い換えれば、”余計な冒険はせずに二匹目のドジョウを狙いたいスポンサー側 VS 一つの作品としての整合性を追求する製作サイド”の闘いで、昨今よく作られるコミック原作の実写化映画とおんなじ構図のように思います。
というわけで、今回は『トップガン マーヴェリック』の波に乗れない腹いせのままただただ書いてみました。ちゃんと観られた暁にはあらためて感想を書こうと思いマス。(´・ω・`)
今回はこのへんにて。
それでは・・・・・・・どうぞよしなに。
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『さらばサザンクロス』がとびきりの駄作とのことで、わざわざ国会図書館まで行って読んだ。
本筋は豪華客船をジャックしたテロリストたちが人質を盾に日本に核武装を要求する、
というものですが、嗜虐趣味と女性憎悪の塊のような内容でした。
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