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2024.12.2-12.3 イマジン夏休み
夏休みとは
タイトルですでに違和感があるだろうが、間違いではない2024.12.2-12-3イマジン夏休みである。
イマジンコーヒーは数店舗を持ち、基本年中無休で営業している。いつでもやってる町のコーヒー屋。逆を言うと、僕らが全員で集まったり遊ぶ機会は多くない。なぜなら、誰かがお店に立っているからだ。
そんな中、店舗のお休みをもらい、全員が集合して、食卓を囲み、お酒を飲み、宿泊し、そして次の日にはイマジンコーヒーにゆかりのあるところにお邪魔する、イマジン夏休みというものがある。
そもそもは夏休みは夏にあるものであるが、夏真っ盛りはお客さんも多い繁忙期であるので、少しずらしてやろうと言う話だ。しかし、それも年々遅く遅くなっていき、ついに12月の夏休みとなった。
去年は10月だったのを覚えている。島根の奥の方、奥出雲の玉峰山荘にみんなで泊まってお酒を飲んで温泉に入ってゆっくりした。次の日はいつもお野菜を使わせてもらっている斐川町のGood Life Farmさんへお邪魔した。これもまたよかった。野菜収穫からそのまま調理、お酒を飲んだりコーヒー飲んだり、一年以上たった今でも忘れない日だ。
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ところで今年の夏休みについて、インスタグラムにてお店のお休みのお知らせの投稿があったのだが、これが僕とりなちゃんが浮かれに浮かれてカラオケでギターを弾いて歌っている姿を使われた。フォロワー10000人に晒された浮かれた姿は、とんでもなく恥ずかしかったのだが「消してください!!!」とまではならなかった。多分楽しかったのが伝わって嫌じゃなかったんだろう。
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スケジュール
そして2024年今回の夏休みのスケジュールである。オープン前であるが、イマジンのスタッフでもある青山が始めるゲストハウスの余白を使ってみんなで食事。食事は我らがイマジンコーヒーオーナーの岸本さんが作るカレーが振る舞われる。そしてそのまま余白で宿泊。2日目はイマジンコーヒーのお菓子部門セッツベーカーでお菓子を焼いている摂さんによるヨガ教室。そのままイマジンコーヒーでも提供しているにんじんジュースを作ってくださっている鳥取県の大山の麓にある丸瀬家さんへお邪魔して畑にお邪魔したりお茶したりする予定。なんという贅沢な二日間、こうやって書いているだけで楽しそうな日程だ。
当日までの準備
余白が宿泊に使ってもらえると言うことで青山は1週間以上前からソワソワしていた。余白に人が泊まるのは初めてだ。何を隠そうまだまだ絶賛改装中、いろんなものがまだ完璧ではない。照明は付いているのか、2階は人が寝られる状態なのか、トイレのドアがついてない!!!と直前までバタバタしていた。ほんとは僕も手伝うべきだったのだが、僕も僕でバタバタしていて全然手伝うことができてなかった。ごめんね青山くん。
当日朝から青山は余白で掃除やら片付けやらセッティングやらをしていた。さぞかしドキドキだっただろう。
僕はといえば、前回の記事で書いた通り、前日前々日の各所イベント、当日はイマジンの店舗へ朝から出勤、そして夕方からはイマジンの月次ミーティングの予定。ミーティングの準備なんかもあって、夏休みのことはあまり考えられてなかった。
当日、夕方でお店を閉めて、せっせこと閉め作業をしていると続々とイマジンメンバーが集まってくる。普段みんなで会うことは少ないばかりに、なんだかこれだけで少し嬉しい。みんなわいわいと談笑したりしていたが、オーナーの岸本さんと青山は、焦った顔でバタバタしていた。どうやら、これからカレーのご飯を炊くらしいのが、いろいろうまくいかないみたい。炊飯器のコードがなかったり、連絡つかなくなったり、てんやわんやしていた。
そしてなんとか準備も終わったらしく、18:30ミーティングスタート、各店のことなど、話さないといけないことは尽きず、終わった時間は21時を過ぎていた。
突然のドリップ試験
さあ、余白に移動してご飯を食べよう!と安堵とワクワクで余白へ移動していようとしていたところ、オーナー岸本さんと最近新加入したスタッフひかるくんがゴソゴソしている。そして呼び止められた。どうやらこれからドリップテストを行うらしい。
イマジンコーヒーでは新スタッフの最初の大きな壁、コーヒー試験がある。一つはドリップコーヒーを提供するためのテスト。二つ目がエスプレッソとカフェラテを作るテスト。いずれもオーナーの岸本さんに提供して合格をもらわなければならない。そしてこのテストを越えなければお客さんにコーヒーを提供することができない。あの頃を思い出すだけで気が重くなる。
僕はそんなタイミングで初めての試験管。ひかるからはビリビリと緊張感が伝わってくる。
ああ、わかるよその感じ、緊張するよね、と思いながらひかるのドリップを見守り、コーヒーを頂いた。
この試験では美味しいコーヒーを出すのはもちろん、自分が淹れたコーヒーを的確に評価して、次はこうやって淹れたらより良いコーヒーになる、というカップに対する理解が重要となる。ひかるとはシフトが被ることが多く、いつも一緒に練習していた。いつも真剣にコーヒーと向き合い、メキメキと成長している。
だが結果は不合格。難しい試験なのはわかっていたが、やっぱり厳しいなー!と自分のことのように悔しくなった。よしこれからも一緒に頑張ろう。
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追記
後日、ひかるは無事合格した。今はひかるドリップのコーヒーを皆さんに提供できるので、ぜひ飲みに来てね。次はエスプレッソ。またまた、一緒に頑張ってるところだ。
余白での楽しい夜
気を取り直して、これから食事会。ワクワクしながら余白に向かった。余白に到着すると、すでにみんながカレーを盛り付けて待っていた。余白に人が集まってワイワイしてる。それを見ただけでなんだか嬉しくなった。岸本さん特製カレー、今日はベンガルカレー。お店にも引けを取らないすごいクォリティのカレーだった。美味しくてたくさんおかわりしてしまい、みんなに少し驚かれた。
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その夜は余白で日が変わるまでワイワイお酒を飲んで、夜の街に繰り出してカラオケに行ったりした。普段あまりコミュニケーションを撮る機会のない別店舗のスタッフともゆっくり話ができて、とても嬉しい時間だった。カラオケで寝てしまう岸本さんはお馴染み。懐かしい歌を歌ったり、最後はみんなでサライを歌った。
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朝3時ごろだろうか、ぼくとりなちゃんは近くに住んでいるので歩いて帰った。(数名はそこからまた次の店に飲みに行ったらしい。なんという体力。)
摂さんによるヨガ教室
そして次の日、朝早くから摂さんによるヨガ教室が始まった。正直めちゃくちゃ眠い。そして初めてのヨガ。僕はと言うと、自分の体の硬さと、じっとしていられない性質に衝撃を受けた。ヨガはゆっくりと、自分の体と向きあう。ゆっくりとポーズと自分の体の状態に集中しながら、リラックスする時間。ぼくはひとりじっとしているのに耐えられず、ソワソワソワソワと動いてしまった。後から摂さんに、「大塚くんが力入りまくりのガチガチで笑いそうになった」と言われ、やっぱそうだったよなと、そんな自分の姿を想像して自分で笑った。
最後に仰向けでリラックスする時間、ぼくはやっぱりじっとしていられず、目を開いたり閉じたり、足の指をちょこちょこ動かしちゃったり、本当に、瞑想とは程遠い時間を過ごした。
そんななか、遠くから青山のいびきがズーズーと聞こえてきて、不覚にもめちゃくちゃ笑ってしまった。何寝とんねん。はあ、集中とリラックス、これからの課題だ。
(それから時間があると柔軟体操する日課ができた。これからの僕に乞うご期待。)
喫茶MGでランチ
そしてそれからみんな各自でお昼ご飯を食べに行った。何人かは蕎麦屋さんの東風へ向かっていた。東風はあまり広い店ではないのでこの人数で押しかけたら時間が遅くなってしまうだろうと、僕らは違う店に行くことにした。メンバーは僕と、青山、そして最近出雲のスタゴダ店に新しく仲間入りしたスタッフ、ひろきの3人。ひろきの行ったことない店に行きたいねと、選んだのは喫茶MG。
喫茶MGは松江市役所の近くにあるお店、定食ランチが人気で、お昼時はほぼ常時満席の人気店だ。そしてこのお店、50年以上続いていると言うから驚きである。喫茶MGへ行くと、僕はいつもぴっと背筋が通る気持ちになる。それは、お母さんの接客からくるものだ。どれだけ忙しくても、どんなお客さんにでも、ホスピタリティの塊と言える最高の接客。いつでも元気でハキハキとしていてこちらまで元気が写ってくる。正直非効率であろう店の仕組みも、それも含めて味になっている。(満席の店内で、一つのマヨネーズをみんなで使い回す。)
MGに行って嫌な気持ちになったことは一度もない。夜、ほぼ寝そうになりながらお店に立ってる自分とは大違い。MGに行った後の出勤はいつもよりすこしだけ僕はホスピタリティが上昇する。(いつでもやれ)
ひろきも、喜んでくれた。僕なんだかえへんと誇らしい気持ちになった。
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いざ丸瀬家へ
さあこれから大山の麓へ向かおう!青山の車に乗り込んで出発した。ガソリンのメーターを見るとエンプティマークがついている。こいつは本当いつでもギリギリで生きている。そして青山の車を見てひろきが、「タイヤぺちゃんこすぎませんか!」と気付いた。確かに言われてみたら空気が抜けてるみたいに見える。すぐさまガソリンスタンドに向かい、給油してタイヤの空気も入れてもらった。
万全な状態で大山の丸瀬家さんに向かって行った。到着は集合時間の2分前くらいとGoogle mapが言っている。僕と青山はやった、間に合うね!と喜んでいたがひろきはギリギリの到着に少し焦っていた。君はしっかりした人だね。
青山はと言うもの、空気をタイヤに入れたら、今までリッター7キロで走っていた車が、リッター20キロになり、とても興奮していた。今までどんな状態だったんだよ。ジムニーに乗っていると思ってたと、意味のわからないことを言っていた。
にんじん畑へ
そして丸瀬家へ到着。軽く挨拶をして、まずは畑へ向かった。
イマジンコーヒーはコーヒーを飲めない人にでも来て欲しいので、コーヒー以外のドリンクも取り揃えている。その一つがこの丸瀬家のにんじんジュースである。正直にんじんジュースがあまり得意でない僕だか、これは本当にお気に入り。ゴクゴク飲めちゃう。にんじんとレモンだけでできているのだが、にんじんの嫌な部分が全くなく、美味しいにんじんの甘みが全面に出てくる、レモンの酸味がそれにちょうどよくアクセントとして乗り、本当にとっても美味しいのでおすすめである。
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さて、今から向かうのはこの人参が育つ畑。たどり着いたのは本当に大山の麓の広い広い畑だった。見渡すとにんじんの葉っぱがぴょこぴょことあたり一面に生えている。なんだか可愛い。畑では丸瀬さんから丸瀬家のこと、畑のこと、このにんじんのことを丁寧に教えてもらった。無農薬、無肥料の畑。無農薬はよく聞くが無肥料はあまり聞かない。聞くと、肥料も撒かず、水も天水に頼っているらしい。種を蒔くタイミングなど、いろいろな難しさを伴うが、自然と共にある農業は、たくましく美味しい作物を育ててくれるそうだ。
一通り終わると丸瀬さんから説明が終わると、丸瀬さんの口から「さあ、好きに抜いて行ってください!」と。なんというご厚意。みんな散らばり、思いと思いにニンジンを引っこ抜いた。
面白かったのが、抜くにんじんにもその人の人柄が出てたことだった。オーナー岸本さんは大きくて立派な人参をたくさん取っていたし、青山は三股だったり、変な形の人参をたくさん抜いていた。
抜かれたてのにんじん、とっても美味しそうで、僕はそのままかぶりついた。土も簡単にしか落としてないが、にんじんの甘さと、フルーティさが口の中に広がった。美味しくて嬉しくて、一本丸かじりしてしまった。
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食べれる森シュトレンでのお茶タイム
そうして楽しく畑の見学を終えた後は、丸瀬家さんの奥さんであり料理家であるきなこさんがお菓子などを提供する食べれる森シュトレンへ戻り、みんなでお茶をすることとなっている。
きなこさんが、お菓子を用意していてくださり、僕らイマジンコーヒーがコーヒーを用意した。このコーヒーを僕とひろきで淹れさせてもらった。
とても、とても素敵な場所でコーヒーを淹れた。とても良い気分でコーヒーを淹れることができ、美味しいコーヒーを淹れることができたと思う。
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きなこさんのスイーツも最高に美味しかった。存在感がありながらも、優しい。実はイマジンコーヒーに入る前からきなこさんのことは知っていて、家に料理本があったりもした。きなこさんのお菓子と僕が淹れたコーヒーが並ぶ日が来るなんてと、感慨深い気持ちになっていた。
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シュトレンでのお話は大変盛り上がった。丸瀬さんは、とても頭の良い人でユーモアもある。とても説明が上手で、農業に対する想いと、現実的に経営していくバランス感覚も、たくさんお話ししてもらった。パートナーであるきなこさんとの掛け合いもとても微笑ましく、素敵なものだった。いじりあっているが、そこには愛情とリスペクトが感じられた。
そして盛り上がった理由の一つが、丸瀬家のスタッフ、大ちゃんの存在だろう。我々のオーナー岸本さんの隣に座り、まるで記者のように岸本さんに質問をしていた。なかなか僕らでも聞いたことのないような、夫婦円満の秘訣など、楽しい話題でもりあがった。
話の最後は、コミュニケーションが大事という結論で幕を閉じた。当たり前だが、忘れてはいけないことだ。夫婦でも、友達でも、お店でも一緒。会話とコミュニケーションをめんどくさがらずしっかり取っていこうと、いい話で締めることができた。
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そして帰路へ
そして僕らは帰路についた。興奮が冷めず、車内では話が盛り上がった。お店の話や、みんなのこれからの話、恋バナで盛り上がっていると、ずーーーーっと車は曲がることなく直進してしまい、わけがわからないくらい遠回りしてしまった。
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青山と僕は帰ったら余白を片付けなくてはならない。よっしゃ!と気合を入れて余白に到着した。
すると何故かもう綺麗な店内。ひとり、りなちゃんが立っていた。掃除しておいたよ、と。なんと言うことだ、僕らが意味もなく遠回りしている時間に、掃除してくれていたなんて。
本当に、余白を支えてくれるみんなのおかげでここまできた。本当におかげさまだ。助けてくれるみんなには、どんなかたちかわからないけど、恩返しがしたいと思う。ね、青山くん。
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終わりに
こうしてイマジン夏休みは終わった。終わった後は喪失感があるかと思いきや、全くなく、さあ明日から頑張ろうとポジティブな気持ちになった。毎年こうやって企画してくれるオーナー岸本さんには感謝である。来年の夏休みは、どこにいけるかな。何月になるかな。
また一年、みんなで仲良くイマジンコーヒーを盛り上げていきたい。たくさんコミュニケーションをとって。
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