前川建築の環境測定が始まるまで-名刺代わりに弘前市立病院の夏期のデータを-
先日、弘前1%システムに採択されました。
無事採択されたので、私たちが弘前市の前川建築の環境測定に至るまでの話を書いてみたいと思います。
先日、第一、二弾を書きましたので、そちらも呼んで頂ければ嬉しいです。
また、1%システム採択事業ではありますが、今のところ12万円程度の赤字になる事業です。
もし、応援して頂ける方がいれば、この記事の最後からサポート頂ければ嬉しいです。
さて、それでは弘前市立病院の夏のプレ計測後の話をしたいと思います。
□データの回収中に前川事務所の橋本所長と鉢合わせる
何か市立病院に行って職員さんと話しているときに、
「そういえば、今度前川事務所でくるみたいだよ」という話になりました。
「時間が合えば挨拶しておきたいですね」
みたいな話で終わりましたが、
一度電話では挨拶をしただけで、会って挨拶はしていなかったので、どっかのタイミングで挨拶はしないとなと思っていました。
そして、後日またデータ回収に行くと、職員さんから
「今日の10時くらいに前川事務所でくるよ」と。
これは、挨拶をせねばと
現場に行くのちょっと遅れるけど、職人さんに謝ればいいやと笑
(職人さんたちも長い付き合いなので、別に何とも言ってませんでしたが)
粛々とデータ回収をして、終わったころに前川事務所の方々が。
橋本所長に挨拶と名刺交換をさせていただき、今度事務所に伺いますと伝えて終わりました。
ただの挨拶なので、別に何もおきませんよ。
まさか、橋本所長と名刺交換ができる日が来るとは。
動いてみるもんですね。
□市議会議員の議会報告会で活動紹介をしてみる
弘前市立病院の計測をするときにお世話になった竹内議員の会派の議会報告会に参加してみました。
政治的に何かしたいとは思いませんが、計測を始めるきっかけづくりに動いてくれた恩は返さなきゃなと思い、行ってみました。
ほとんどの時間は市民と議員さんたちとの意見交換会なので、特に口をはさむようなことはなかったですが、きっかけをみつけて弘前市立病院の計測の活動を報告させていただきました。
「環境の測定を通して、前川國男氏が弘前市の環境にどんなアプローチをして建築をつくったのか、弘前に何を残そうとしたのか調査したいと思っています。」と。
ありがたいことに何名かの方に声をかけて頂いて名刺交換させていただきました。
その中でも、報告会にいた今泉議員(当時)に
「私の開催している読書会でぜひゲストトークで話してください」
と声をかけて頂きました。
「ぜひ!ぜひ!」とは答えましたが、この時は社交辞令だろうなと思っていました。
まさか、本当にゲストトークすることになるとは。
□前川事務所にお話をしに行ってもらう
お話しに行ってもらう?
不思議な見出しですが、この記事を書いている2023年7月3日現在
私はまだ前川事務所に行ったことはありません。
一緒に前川建築の測定をしている、大学の先生に行ってもらいました。
私がまとめた夏期の市立病院の計測結果をお渡しして、その結果をもとにヒアリングしてもらいました。
ありがたいことに、弘前市立病院竣工時の前川さんの挨拶などをみせてもらい、又聞きですがすごく参考になりました。
端的にいうと、温度に関して意識したことはなさそうですが、雪や光に関しては、挨拶でも言及しているので、意識して設計していたのではないかと。
いやー、いい話が聞けました。
あとは、この環境へのアプローチが数値的にどんな効果があったのか。
それを分析することが私たちの役目です。
あと、何かと協力していければという話だったので、うまく話が進んでよかったです。
1%システムも採択されたので、さすがに事務所に挨拶しにいかないといけないですね。
□弘前読書人倶楽部でゲストトークをする
報告会の時に今泉さんからお話があったゲストトーク。
社交辞令だろうなと思っていたら、正式にゲストトークの依頼が!
2023年初回のゲストトークらしいです。
私なんかがそんなに大事なタイミングの回を担当するとは。
読書会とのことだったので、おそらく文系の方々だろうなと思い、なにを話そうかと。
まずは、書籍に載っている範囲で、環境(主に雪)の話に絞って木村産業研究所~弘前市立病院まで、どんなアプローチがあったのか。
そして、夏期の測定結果をもとに弘前市立病院は環境的にどんな効果があったのか。
そんな話をしました。
有名な建築だと感心しているのは建築に興味がある私たちのような人くらいで、弘前市民にとっては頻繁にみる公共建築の1つにすぎません。
なんなら、不満を持っている人もいたりします。
あの部屋は暗い、寒い。あそこは危ない。本に書いている前川さんの言っているような使い方をみたことがない。などなど
それでも、雪に対してのアプローチ、試行錯誤の流れは興味深く聞いて頂けました。
光へのアプローチは、数値的にもいい結果ですとのことを伝えると、
「ちょっと見方が変わった。違う視点でみれてよかった。」と意見を聞くことができました。
私なんかの話で何ができるんだと思っていましたが、こういう意見をもらえるとやってよかったなと思ったりするわけです。
このゲストトークが、1%システムのプレゼンでも実績として紹介できたという点でもやってよかったなと、今は思います。
□さいごに
今回はこの辺まででしょうか。
次回は、市役所でプレゼンした話と冬期の計測の話を書きます。
つくづく動いてみるもんだなと思います。
前川建築の計測を始めてから、なかなか関われないような人と関わらせてもらってます。
このつながりは大事に活動していきたいですね。