「合意形成のショートカット」
「ギャンブル的合意形成フロー」
こんな経験はありませんか?
例えば、あなたが運動会担当(校務分掌)だとします。
がんばって資料を作成する。
自分なりの工夫を入れてみる。
運動会部会のメンバーに提案。
管理職にも報告する。
職員会議で提案する。
反対意見により、頓挫。
振出しに戻る。
ぼくは、何度もあった。大変だったなぁ。
ぼくは自分への反省もこめて、このフローを「ギャンブル的合意形成フロー」と呼んでいる。
フタをあけるまでわからない。
1対1では賛成の人も、職員会議では賛成をするかわからない。
通ったらラッキー。
まさに、ギャンブル。
失敗から学んだことは、「ブラックボックスになっている。」ということだ。
つまり、職員会議で初めて知る人がいる。
事前に資料を共有しようが、議論する場がなかったという意味では、同じかもしれない。
そして、こんなことをぼくは頑張った。
できる限りで根回しをする。
めちゃやった。
時間をかなり費やし、根を回した。
もちろん、全員にはできない規模の学校だったので、一部の人のみ。
これはこれで、ポリティクスな面では大事なのかもしれないが。
そして、職員会議がきた。以前の俺とは違うぜ。
のはずが、反対意見により、頓挫。
振出しに戻る。これは、いったい、なんなんだ・・・。
もちろん、フォロワーを増やせば、通ることが多くなる。
ただ、これもこれで違和感がある。
結局フォロワーを増やせば通るって、なんか同調圧力になっているのでは?
またまた、過去の自分を戒めてみた。
そして、少しわかったことがある。
そうだ、フローに改善の余地があるんだ!
島根大学社会教育主事講習の玉木実希子さんこと、玉ちゃんから教わったことも踏まえながら、いざ!ワンポイント組織論♪
今回のワンポイント組織論♪
「合意形成フローの再構築」
❶Workshopを先に持ってくる
次の図を見てほしい。
上の「通常パターン」が、冒頭で扱ったフロー。
下の「新パターン」は、Workshopを先に設定しているんだ。
玉ちゃんは言う。
「まず、みんなでワイワイ対話しながら、それぞれの議題のアイデアを出したり、改善案を出したり、心配なところを出したりするといいと思うんだよね。だって、そうすればみんなの思いが共有できるからさ。その上で、各提案者が資料をつくり、職員会議で提案したり、やれるものはすぐにやればいいしね。」
ぼくは目からうろこだった。
たしかに。このフローなら、職員会議のときには、全員が知っているどころか、それぞれの意見も込められている。
その上で職員会議で合意形成ができる。なんか、ショートカットしているみたいだ!しかも、納得のいくものが多くなる!
「ワークショップを入れると、むしろ負担が増えるんじゃないの?」
この気持ちもわかる。
このワークショップ時間の創出じたいのハードルが高いのもわかる。
ただ、この時間を取ることで、これまでとは全く異なる学校に変容してきたところをいくつも見てきたからこそ言える。
「ワークショップの時間を設けることで、むしろショートカットになる。」
❷ワークショップの後は3つの進め方がある
図を見ると、ワークショップの後に
1「すぐに実施」
2「有志PJTチームで検討」
3「主任、担当が預かり再検討」
の3つで分かれている。
以下のようにアイデアが出せた後には、分類し、計画を立てる学校もある。この写真はある特別支援学校のものだ。
この学校では、職員会議を待たずに1「すぐに実施」がかなり動いた。
さらに、職員会議のときには全員で対話済みのものが多いため、質の高い議論から入れたんだ。
❸「飲み会のような雰囲気だ。」
この言葉は、ワークショップの様子を見守っていた、ある校長先生の言葉です。
「昔は、飲み会が多くてさ、そこでいろいろと決まったり、議論できたんだよなぁ。」
これは、わからなくはない。
ぼくは正直、飲み会が好きだ。だからわかる。
ただ、そうではない人もいる。いけない人もいる。そこでこんな問いが出る。
「飲み会は、何がよかったのか?」
ぼくが考えた1つは「本音の開示と、理想の共有」だ。
お酒片手に、本音を開示する。
酔いながら、理想を共有する。
しかも、役職など関係なく、フラットに。
ぼくは思う。
これって、勤務時間内に可能かも。
あ、お酒は無しで。(笑)
フラットなワークショップで、
お菓子片手に、本音を開示する。
コーヒーを飲みながら、理想を共有する。
いけるかも。
実際に
ある学校では、そもそも職員会議をワークショップ的にやっているところもある。
ある学校では、毎月短く『ワールドカフェタイム』を設定し、職員会議前にラフに議論する場を作っているところもある。
ある学校では、学校年末評価を、ワークショップ的にやっているところもある。
可能性は、無限大だ!
まだまだ、ぼくも知らないことがたくさんある。
読んでくださり、感謝でいっぱい♪
また来週。
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