くらがりの奥の深淵
ここ2年くらい、インターネットづてに知り合いが出来たり不健康な認知が改善しつつあったりして、ぼちぼち創作も出来ており、そこそこに暮らせてると思っていた。
実際、合わない自称進に通い不登校になっていたことを思えば改善してると言えよう。有り難いことに人に誘われることもまあまあある。知らない店に入ってみるのも前よりすんなり出来る。
しかし、まだ変わらず上手くいかないことがある。人付き合い、具体的に言えば「(良く知ってる訳では無い相手に)自己主張をする」ことだ。(最近、良く行く店で知り合いに指摘されて気付いた。)
どういう自己主張かと言うと、例えば頼み事や誘いを断ることであったり、集団内で好みをアピールすることであったり。
言い換えれば空気を読まないことへの過度な恐れ。
自我が空気と一致している訳では無いのでストレスはある。それも、不登校になるような人間なので割と強いはずだ。それでも合わせに行ってしまい、後で「何故あんなこと言ったんだ?」と後悔する羽目になることは幾度となくあった。
この不自然な恐怖の根源は一体何か。今までその答えからただ目を逸らしていただけで、思い出すのに幾許もかからなかった。
忘れ物をすれば「何故か」「どうしたらしなくなるか」とこちらも分からない問いと暴力や級友の全面での叱責を投げつけてきた教師。噂話がすぐ広まる学校の、下手なことをすれば相手に迷惑な話が出回ることの分かる初恋。事ある毎に「面倒みてやってるのは誰か」という覆しようの無い立場を持ってくる上、自主的に何かしようと思えば「邪魔だから退け」という母親。不満を訴えれば「心配してやってるのに何事か」という祖母。
これらをどうにかマシにするのは、今までの僕の中では口を噤み、求められるロールを演じることだけであった。
しかし、先述したように演じるストレスもあり、また人間関係でより深い交流を求めたり、自分主軸でバンド活動をやるとなると自我を主張することも必要になり、一歩踏み出すことが必要だと感じるようになった。
もう既に、自我を出すことで明日の飯や心理的、及び物理的安全が脅かされることは無い。
それが分かって尚、怖いのだ。
どの程度かと言うと、謎の生活をしているインフルエンサー直々に送られたサロンのリンクを踏むより、未知の地へ行くことを指示され実行するより、紐で体を括り自由落下するより。
さて、避けては通れない課題を直視してしまったが、如何せんやりようが分からない。が、一気に慣れようとするのが悪手な事だけは分かる。生活を害さない程度に、徐々に模索していこうという所存。
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