腹膜中皮腫闘病日記 vol.17~大部屋への避難~
前回のお話はこちらをクリック。
術後翌日、第1の関門である
・離床
・尿管引っこ抜き
をなんとかクリアしました。
これで一安心....
と思ったのも束の間、次の問題がやってきました。
発熱です。
夕方くらいから熱っぽさが出てきて、
計ってみると37度台半ばでした。
汗もかくしとても苦しい...
これが困ったことに夜になっても治らず、
変わらず熱も37度半ばから38度近くを
行ったり来たりしていました。
この日も面会時間ギリギリまで
とりあたまは付き添ってくれていたのですが、
面会時間を過ぎると当然帰らなければなりません。
そうするとこの日も私1人、
4人部屋で朝を迎えなければならなくなります。
ここで思いました。
この熱と苦しみを抱えたまま1人で、
しかも4人部屋で過ごせる気がしないと。
この時はまだお腹の痛みが酷すぎるので、
自分1人ではほぼ何もできない状態です。
トイレに1人で行くことなんて当然できませんし、
ちょっとお水が飲みたいとか、
寝返りを打ちたいとか、
そういう本来ならなんてことない動作1つ1つが自分1人では困難で、
何をするにしてもとりあたまにヘルプしてもらっていました。
それが1人になってしまうと
自分1人でどうにかする or 看護師さんを呼ぶ
の2択になります。
「そんなんナースコールしたらええやん!」
と思う方もいらっしゃるかと思いますが
看護師さんたちは常に忙しくしているのです。
ナースコールしてすぐに来れないことも多く、
前日になんとか体制を変えたくてナースコールした時も
いらっしゃったのは30分後でした。
それくらい忙しくしている看護師さんを
些細なことで呼んでしまうのは
やはり忍びないと思っちゃうんですよね。
そんな感じで、
熱の数値自体は大したことないのですが、
この時は本当に苦しく感じて、しんどかったです。
そこで、1つの打開策を考えました。
個室部屋に移動する
という、とっておきの奥の手です。
個室なら他の患者さんがいないので、
静かでゆったり過ごせます。
トイレも4人部屋だと廊下に出て
共用のトイレまで行かないといけないのですが、
個室ならなんと部屋の中に自分だけのトイレがあります。
洗面台もついていて、
歯磨きや洗顔をする際もストレスがありません。
そしてなんと、個室なら面会時間を過ぎても
家族がいてOKとのこと。
つまり、とりあたまも病院に泊まり込みができちゃうわけです。
まぁ、とりあたまがかなり色々やってくれていることは
看護師さんも認識していたと思うので、
看護師さんからしてもとりあたまがいたほうが
負担が軽減されて良かったのだろうとも思います。
さらにさらに、個室だとベッドが電動になります。
4人部屋のベッドもリクライニングは当然できるのですが、
ベッドを降りて足元に移動し、
レバーをくるくる回さないと作動することができません。
これがあるので、リクライニングの角度を少し変えたいと思っても
自分1人では変えることができないのです。
電動のベッドになると、
手元のボタン1つでリクライニングもできれば
高さも変えることができます。
なので、例えば寝ている状態で
「お水飲みたいな」
と思った場合。
4人部屋だと身体を起こしてもらわないと
お水を飲むことができません。
しかし、電動ベッドなら自分で上体を起こし、
お水を飲むこともできちゃうわけです。
そうするとこのしんどい状況も
ありがたいことにかなり過ごしやすくなります。
問題はお金です。
これまでの4人部屋は部屋代が無料で、
特にお金がかかることはありません。
一方、個室は差額ベッド代として
1日約2万円
かかります。
1日2万円なんて、そこそこ良いホテルに泊まれてしまう金額です。
冷静に考えるとコスパ悪すぎますし、
絶対にしたくない選択です。
熱と苦しみの中、めいいっぱい思考を巡らせます。
【個室のメリット】
・静か
・夜に誰かが電気をつけっぱなしにして明るいこともない
・部屋内にトイレがある
・部屋内に洗面台がある
・とりあたまも泊まり込みができる
・電動リクライニングベッド
【個室のデメリット】
・1日2万円
少し悩んだものの、
答えは決まっていました。
「すみません、個室に移動します」
そう看護師さんに伝え、
準備を整えていただき移動しました。
いや〜、個室が空いていて良かったです。
そもそも個室の空きがなければ
移動したくても移れませんからね。
そんな感じで、ハードな4人部屋から
快適な個室へと移動しました。
個室は1日2万するだけあって
全然違いますね。
広いし余分に椅子とかもありますし、
何よりとても静かです。
4人部屋ではエアコンもあまり好き勝手いじるわけにいかなかったのですが、
個室ではエアコンも独り占めなので快適に温度調整ができます。
エアコンの温度調整が自由にできるって、
思っている以上にポイントが高かったです。
そして別途料金で簡易ベッドや
リクライニングチェアも借りることができるので、
とりあたまはリクライニングチェアをレンタルし
その上で寝ることにしました。
まだまだ熱もありますし苦しみ満載の状態ではあったのですが、
少しでも負担を軽減するべく個室に移動したのは正解だったと思います。
1日2万円は大ダメージなのですが、
背に腹は変えられません。
こうして、術後2日目以降は個室で過ごすこととなりました。
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