オールブラックスがプレッシャーを跳ねのけた!スプリングボックス v オールブラックス ②レビュー
「ザ・ラグビーチャンピオンシップ」第2節
オールブラックス(以下、ABs)は、1戦目のミスの多い試合とは打って変わって、ミスが少なくしっかり立て直してきました。
更新遅くなりましたが、リベンジ成功の試合のレビューになります。
(※トップの写真は2021年Eden Parkにて筆者撮影)
プレビューは、上記のリンク、ラグビーリパブリックに先週、掲載していただいた記事の中に試合のポイントとして最後の方に触れております。
以下のリンクは、noteで私がいつも書いているプレビュー
ここ最近また天気が不安定で身体の調子も不安定なので手短に(たぶんです)
南アフリカとの1戦目は、入場時そしてHakaも今一つ元気がなかった。
2戦目は、入場の表情は悪くはなかった。
キャプテンのサム・ケインが、うん、うんと頷きながら自分に何かを言い聞かせている感じがとても印象的だった。
ニュージーランドの国歌斉唱では、A.スミスの笑顔が見られた。
印象的だったのは、南アフリカの国家
旗持の人が熱唱!最後はガッツポーズするほどの気合の入り方が凄かった!
注目の「Haka」
もちろん負けられない試合なので
「 kapa o Pango」かと思いきや
「Ka Mate」だったのは少し驚いた。
不振であることから原点に返ろうとしたのか
あえて「Ka Mate」だったのかも知れない。
(※上記の動画は2021年ワラビーズ戦Eden Parkにて筆者撮影)
前半:本来の展開が戻ってきた?
試合の入りは1戦目と比べると悪くない、むしろ良かったと思っている。
ブレイクダウンも負けていなく、ある程度の速い球出しが出来ていた印象。
しかし、チャンスがありながら、なかなか得点が取れなかった。
正直このまま取れないと流れが変わった時に怖かった。
ABs⑩モウンガのパスががインターセプトされた時は、冷や冷やしたが
しっかりディフェンスが戻ってトライを阻止したのが、この試合への意気込みを感じた。
ABsがPGを決めて先制したあとに、ABsの持ち味の速い展開から
フェーズを重ねて取ったトライは素晴らしかった。
しかも、そのトライはキャプテンの⑦ケインだった!
皆が集まって来て ”さよならトライ” をしたかのような歓迎の仕方だった。
それくらい、苦しい数か月間だったんだなと思う瞬間。
このキャプテンのトライで乗ったと言っても過言ではない。
勢いに乗ったABsが②タウケイアホのトライ
15-0にした時は今日はいけるって思った。
しかし、南アフリカは、ここから反撃する。
⑬アムの力強いランでクラークのタックルを弾いてのトライは圧巻。
あっという間に10点取られて15-10でABsが5点差リードでハーフタイム
シーソーゲームを制したのは?
後半は、両チームともスイッチが入って面白い試合展開になった。
ABsがPGで得点を重ねて南アフリカもPGでなんとか食らいついていく。
南アフリカは⑬アムがのラインブレイクからトライに繋がったと思ったけど、オブストラクションは痛かった。しかしその後すぐにトライを取ったのが南アフリカの凄さを見た気がする。決定力のあるBKは恐怖にも感じた。
今回控えのボーデン・バレットが入ってどうなるかと思ってみてたら
ノーボールタックルでシンビン。
相手の進路先にモウンガがいたので、イエローだけで済んだが
レフリーによっては、モウンガの立ち位置に関係なく
ペナルティートライだったかもしれない。
正直、このイエローで終わりかなと思った。
(この反則でPGで21-23と逆転される)
しかし、この試合のABsはどこか違った。
自陣から展開して⑬R.イオアネがビックゲインでチャンスを作った。
サヴェアの3,4人引き付けてから⑫ハヴィリにつないでのトライで再逆転。
正直言うと、自陣22Mから展開はリスクに感じた。
その前のBバレットのシンビンの時が自陣から展開して
ミスしてあの反則に繋がった。
それが頭によぎったし、1戦目の最後そうだった。
その後もう一回、自陣から展開してトライになった。
これを思うと、フィットネスが落ちて南アフリカの選手の
足が止まっているのをフィールド上では感じていたと思う。
仮に、安全策でタッチキックをしても問題なかったと思う。
時間がまだあったから。
しかし、タッチキックをすれば、南アフリカの賢い(ずる賢い?)作戦の
ゆっくりセットするとか、怪我をしたフリ(?)をしてフィジオが
フィールド内に入って来て手当てを受けて休憩をする事が多いので
それをさせないためにプレイを止めずにあえてリスクを冒しても
展開したと思われる。
実際に、ブレイクダウンでは負けていなかったから
自陣からでも思いっきりやれたことかもしれない。
接点で互角以上に戦えていたので、持ち味の速い展開ができて
本来のABsが戻ってきた。
ラインアウトも相手ボールを何度も取るくらい良かった。
あの南アフリカのラインアウトを何度も奪えるとはびっくりだ。
②タウケイアホの成長がうれしい。昨年のスーパーラグビーから注目しててABs入りをずっと言っていた選手だっただけに余計にうれしい。
プレビューでも書いた課題のハイボールの処理
今回は抜群で8割以上取れていたと思う。
プレッシャーに来る選手に対しても周りの選手が
反則にならないようにボールをキャッチする人を
保護する役目も出来ていたのも大きいか。
あれだけやれるなら1戦目の途中で修正できなかったのか。。。
キック処理、ブレイクダウンの改善が試合を有利に進めれた。
でも一番は、ラグビーリパブリックの記事の中でも書いたが
「自信を失ったオールブラックスの選手達が自分達の能力を信じて戦えるか」これが一番大きいと思う。
数的不利になりながらも気持ちが切れずにいたことが逆転につながったと思う。粘り強いABsが戻ってきたと言えるだろう。
勝ってホッとしました。
そしてこの立て直しに成功した勝利により、多くの人から支持されていないがフォスターヘッドコーチの継続になったんだと思う。
※以下のリンクがフォスターHC継続になるまでの過程をまとめた記事を掲載していただきました。
文字数の事があるので書ききれなかったことがありますが
もっと深いものがあるんだなと、いろいろな人の声を聞いていると思う。
大きな組織になると、色々あるのでしょうね。
また、近々この件について書いていければいいなと思ってます。
上記の記事に書きましたが、来週はスコット・ロバートソンの本拠地
クライストチャーチでオールブラックスがアルゼンチンを迎えて対戦。
ロバートソンの方がABsのHCに相応しい、なって欲しい、と思っている
メディア、ラグビーファンが多いので、スタジアムの雰囲気がどうなるか。
興味津々です。
私も観戦予定なので、その雰囲気もお伝えできればと思っております。
明日は、女子の代表 Black Ferns の試合を見に行く予定です。
女子のHakaも迫力ありますよ。↓
※Haka - Black Ferns v NZ Barbarians in Auckland. 14 Nov 2020筆者撮影