成長痛ってなに?
理学療法士の増田です。
今回は成長痛についてお話していきます。
子供から「なんか膝が痛いんだよねー」
「朝起きると膝が痛い」
皆さんならなんて答えます?
「成長痛だね」
「骨が伸びてる証拠だよ」
「これから身長が伸びるね」
なんてこと言ってないですか?
成長期の子どもの膝の痛みは
「骨のケガ」の可能性があります!
今回は成長期の子どもに起こる
【成長痛】の正体についてお話していきます。
成長痛とは?
皆さんが思い描く成長痛って
成長によって骨が伸びてるイメージでしょうか?
伸びてる途中だから痛いんだよ!
↑↑↑
これは間違いです!
確かに骨(正式には骨端線や成長軟骨)が
伸びてるのですが
これは身長が伸びるからではないんです!!
では、成長痛の正体って何?
これから解説します!
成長痛の正体
成長痛の正体は"骨のケガ"です!
医学的に言うと
骨端線が離開してる状態
→骨が離れようとしている状態なのです!
詳しくご説明していきます!
子どもの骨には
骨端線という軟骨があります。
骨端線の特徴
骨の両端にある
骨の縦方向の成長に関わる
レントゲンには写らない
非常に弱い、痛みやすい
この骨端線が成長によって
硬い骨に変化して大人の骨となってきます!
成長痛とはこの
骨端線の部分に痛みが出ている状態です。
「骨が伸びる時に骨端線も伸びるから
それで痛いんじゃないの?」
なんて声も聞こえてきそうですが
通常の成長過程では骨端線に痛み出ないです。
じゃあなんで骨端線が痛くなるのでしょうか?
成長痛が起こる原因
成長痛が起こる原因は
骨端線が過剰に伸ばされたときです。
骨端線は軟骨ですので
非常に弱いんです
骨端線は弱いです。
大切なので2回言いました!
この弱い骨端線(3回目)を
過剰に伸ばしてしまうのが
筋肉や腱です!
膝の骨端線の付近に
膝蓋腱というものがくっついています。
この膝蓋腱は大腿直筋(太ももの筋肉)と
くっついています。
この大腿直筋が
疲労や間違った身体の使い方により
柔軟性を失うと
大腿直筋→膝蓋腱→骨端線の順で
引っ張られて
結果的に1番弱い骨端線に痛みが出ます!
このことを
オスグッド・シュラッター病といい
これは骨のケガです。
まとめると
成長期の膝の痛みは
身長が伸びることでの痛みではなく
筋肉の柔軟性がなくなるって
骨端線に負担がかかっている
膝のケガによる痛みです。
オスグッド・シュラッター病を放っておくとどうなる?
オスグッド・シュラッター病は
基本的には大腿直筋の柔軟性の改善や
正しい身体の使い方を覚えることで
痛みはなくなっていきます。
しかし、なにもしないでスポーツを
続けていると痛みが強くなります。
そして、骨がかけてしまうことも・・・
骨が欠けてしまうことを遊離骨や遊離骨片とも言います
この遊離骨が出現してしまうと
手術にて摘出しないといけません。
手術してしまうと
その後の生活やスポーツパフォーマンスに関わりますので
なるべく早く対応していくことが大切になります、
膝を痛めやすい人の特徴
オスグッド・シュラッター病は
大腿直筋の柔軟性の低下や
過剰に使ってしまっている人に多く発症します!
では、どんな人が痛めやすいのか?
簡単なチェック方法をお伝えします。
簡単なチェック方法
しゃがみ込み
踵臀部距離
スクワット
上記の項目が出来ない人は
大腿直筋の柔軟性が低下しているか
大腿直筋に過剰な負担をかけています。
痛くなったらどうすればいいの?
子供の膝に痛みが出たらまずはどのうような痛みなのか
確認していきましょう。
痛みのチェックポイント
・膝の前側を押すと痛い
・しゃがむと痛い
・走る時痛い
・ジャンプの時痛い
2つ以上当てはまったら医療機関を受診しましょう!
オスグッド・シュラッター病は
骨のケガなので
レントゲンやエコー(超音波)を使って
状態を確認する必要があります。
医療機関受診の際は
レントゲンが撮影できるところ
主に整形外科を受診することをお勧めします。
接骨院ではレントゲンがないので
まずは医療機関の受診が必要です。
先程からお伝えしているように
オスグッド・シュラッター病は
柔軟性の低下や身体の動き方に問題があります。
ですので
湿布を貼っても治りません!!
医療機関を受診するときは
リハビリテーション科や理学療法科があり
理学療法士がいるところを選びましょう!
柔軟性の改善や身体の動きを変えるには
理学療法士が行います。
大切なお子様の身体そして将来のために
正しい知識をつけて
膝の痛みに対応していきましょう。
次回は『オスグッド・シュラッター病になる原因』について
解説していきます。