無数の交差点に立ち続けて ~“私”を追い求めた日々~

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〜12月11日 08:00

「何者でもない自分に、名前をつけたいと思ったことがありますか?」  

誰もがどこかで一度は「自分らしさ」に疑問を抱く瞬間があるでしょう。私はその疑問に立ち向かい、何度もその答えを探してきました。それは子どもの頃から大人になるまで、社会や周囲との違和感を抱えながら生きてきた私にとって、避けられない旅路でした。  

幼い頃、私は周囲の友達と同じ遊びには興味を持てず、一人で空想の世界に浸ることが多かったのを覚えています。それは「他の人とは違う自分」であるという、漠然とした感覚を抱き始めた時期でした。しかし、それが何を意味するのか理解するには、まだ幼すぎました。  

大人になるにつれ、その感覚は徐々に鮮明になりました。性別、興味、価値観――どれも自分と周囲がぴたりと合う瞬間が少なく、それでも自分なりに「社会でうまくやる方法」を見つけようと努力してきました。  

そんな中、私は自分を表現する場を模索するようになります。例えば、髪を染めてみたり、新しい趣味に挑戦したり。けれども、表面的な変化では本当の「私」を見つけることはできませんでした。そのたびに立ち止まり、振り返り、また歩き出す。  

この旅の中で、いくつもの発見と失望を繰り返してきましたが、一つだけ確かなのは、「違い」を抱える自分を否定せず、それを力に変えることができると気づいたことでした。  

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