悲しい夜を埋めて過ごす
次にもし結婚するのなら
毎日抱きしめて一緒に寝てくれる人が良い。
私が結婚した理由なんて本当は
好きな人と毎日一緒にいられて
時間を気にせずにいちゃいちゃ出来て
体に触れて
寝るときもずっと一緒で
抱きしめてもらえて
頭を撫でられて眠りにつく
そんな毎日が欲しかったから
結婚という形で
そんな毎日を約束してもらえたのだと
私は本気で思っていた
でも、現実は違った
長く一緒に生活するほどに
旦那とはセックスをしなくなり
帰ってきてもソファーで寝てしまうし
同じベッドに居ても付き合いたてのようにいちゃいちゃしてもらえることはなくなった
旦那が私のことを大切に思ってくれているのはわかるが
私ほどに体の接触に執着がないのもわかってしまった
ただごはんを一緒に食べたり出かけたりテレビを一緒に観たりしたい旦那と
寝るときに抱きしめてくれたり甘いキスがしたかったり身体を求められたい私とでは
求めているものが全く違う
私が結婚したのは間違いだったのかもしれない
こんなに身体ばかりを求めてしまう女は結婚なんてするべきじゃなかったのかもしれない
後悔なんてしたくなかったけれど
私はこの現実を騙し騙し生きていて
ひとりじゃとてもじゃないけれどこの悲しい現実を生きて行くのは辛すぎて
求められない自分が可哀想で
求めてしまう自分が惨めで
だから、他の男たちに悲しい夜を埋めてもらった
彼らは私が結婚していることは承知の上でたくさんの愛情をくれた
恋人同士のような時間をくれた
私も彼らを心から愛していた
こうなるともう
彼らと過ごす時間が本当で
結婚生活の方がまやかしのような気さえする
旦那もきっと薄々は気づいているはず
私が家に帰らない夜を疑問に思っているはず
外で寂しさを埋める日が増えるほど
旦那からの信頼は無くなって行く
でも、愛されたいという衝動を抑えることが出来ないし
本来ならその気持ちを埋めてくれるのは旦那であって欲しかった