「しびれ」や「チクチク感」を撃退!新しい電気刺激治療「DM-TENS」の可能性
今回は、ちょっと耳慣れないけど重要な話題、
ジスエステジアの話をします。
そして、これに立ち向かう新しい治療法、
DM-TENSについて詳しく解説していきます。
まず、「ジスエステジアって何?」
って思った方、多いですよね。
や、多いはずです。
これは、簡単に言うと、
「手や足がチクチクしたり、しびれたりする不快な感覚」
のことです。
これ、脊髄に障害がある人に多い症状なんですけど、
放っておくと生活の質を大きく落とします。
文字通り、日常が不快感で埋め尽くされる感じです。
治療法はというと、
薬や電気刺激療法(TENS)が使われる
ことが多いんですが、
「効き目がいまいち」という声も少なくありません。
そこで登場したのが、今回の主役「DM-TENS」。
これ、患者それぞれの症状にピッタリ合わせた
オーダーメイドの電気刺激治療なんです。
DM-TENSの仕組みをわかりやすく解説!
じゃあ、このDM-TENS、
どうやって患者さんを助けるのか?
方法は至ってシンプル、でも画期的です。
まず、DM-TENSの大事なポイントは、
患者の症状にピッタリ合った電気刺激を与えること。
これが従来の治療法と一線を画すところです。
患者の症状を細かくチェック
患者さんの手や腕で、異常感覚が一番強い場所を探します。「ここが一番しびれる」とか、「ここがチクチクする」という場所に、電極をペタッと貼ります。電気刺激の設定を調整
電気刺激の周波数や強度を微調整しながら、患者さんに「これ、自分の症状に近い感覚?」と確認してもらいます。その結果、患者さんが「これだ!」という感覚に一致する刺激を見つけ出します。治療スタート
見つけた刺激を60分間、適用するだけ! 症状がどう変化するかを詳しくチェックします。
実験してみた結果がすごい
この治療法、9人の患者さんに試してみたんですが、
驚くべき結果が出ました。
8人の患者さんで設定成功!
1人だけは感覚があまりにも鈍くて難しかったんですが、他の8人では、電気刺激の設定がバッチリ決まりました。症状が大幅に改善!
「しびれが軽くなった」「チクチク感がなくなった」と、多くの患者さんが感覚の改善を実感。特に、DM-TENSは従来の治療法より効果的だったんです。信頼性も抜群!
電気刺激の強度や周波数の設定に一貫性があり、何度やっても同じように効果が得られることがわかりました。
考察:なぜこんなに効くのか?
さて、このDM-TENS、
なんでこんなに効果があるんでしょうか?
理由はシンプルで、
「ジスエステジアにピッタリの刺激を与えているから」です。
従来の治療法は、どちらかというと
「みんなに同じ刺激を与える」スタイルでした。
でも、DM-TENSは完全オーダーメイド。
患者一人ひとりの症状に合わせて、
刺激を細かく調整します。
この個別対応が、症状の改善につながっているのでは?
また、面白いのが「相殺効果」。
DM-TENSで与える電気刺激が、
自発的に感じる異常感覚(ジスエステジア)とぶつかって、
お互いを打ち消すように作用するんです。
これって、従来の理論では
説明しきれない新しいメカニズム。
研究者も「すごい!」と驚いています。
これからの課題と可能性
とはいえ、DM-TENSにも課題はあります。
もっと大規模な研究が必要
今回の研究は9人を対象にしたものなので、もっと多くの患者さんで試してみる必要があります。対照治療(シャムTENS)との比較が必要
「本当に効いているのか? それともプラセボ効果?」を確認するために、対称の治療と比較する研究が求められます。
でも、これらの課題をクリアすれば、
DM-TENSは
「脊髄障害だけでなく、他の神経疾患にも応用できる」
可能性を秘めています。
これ、かなり期待できますよね。
まとめ:DM-TENSは未来の治療法かも!
いかがでしたか?
DM-TENS、めちゃくちゃ可能性を感じますよね。
患者さん一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療
というコンセプトは、これからの医療の方向性そのもの。
ジスエステジアに苦しむ多くの人にとって、
この治療法が希望の光になるかもしれません。
研究者たちの挑戦にエールを送りつつ、
さらなる進展を楽しみにしましょう!
では、今回はこのへんで!
タイトル
A novel form of transcutaneous electrical nerve stimulation for the reduction of dysesthesias caused by spinal nerve dysfunction: A case series
(日本語訳:脊髄神経機能障害に起因するジスエステジアを軽減する新しい経皮的電気神経刺激法:症例研究)タイプ
Clinical Trial(臨床試験)公開日
2022年8月24日掲載誌
Frontiers in Human Neuroscienceジャーナルのセクション: Brain Health and Clinical Neuroscience
著者
Yuki Nishi(西 祐樹)