地方移住して起業|続く取組と、続かない取組の考え方の違い。
こんにちは。峯久です。
本日は地方で移住後に起業したお話でございます。
私は2011年に地方移住した訳でございますが、最初は地域おこし協力隊の制度を活用しました。いまでこそ、地域おこし協力隊という名も知られるようになりましたが、当時はまだ全国に200名ほどしかおらず、知人のアドバイスを基に、私が市役所に提案して採用してもらいました。
私たちが協力隊になった時、全国で400名位でした。
当時は野武士のような人たちが多く、いまも全国で活躍されています。
そうなりますと、そういう仲間たちに影響されるものですから、私も
地域で何かを起こす事を考えます。
色々やりました。
その、あれもこれもは、またそのうち。
さて、その中で当時、地域の問題となっていたのが
『獣害』と言われるケモノが畑の作物を荒らしてしまう。
シカやイノシシなどの獣による食害ですね。
獣害という言葉は、人間主体の目線で私は好きではありません。
で、話せば長くなるので端的に言えば、
戦後の林業行政を見直さずにそのまま現在まで来てしまった事で、山が荒廃し、山の餌がなくなり、ケモノたちが食べる物を求めて里に降りてきて、人間の野菜や果物を食べてみたらメチャクチャ美味しかった。
そりゃそうです。
山菜や木の実にはない、農作物の味です。
これが食害の実態。
しかし、農家さんの生業もあります。
降りてくるシカは捕らねばなりません。
で、猟師さんたちも最初は食べていた。
しかし、捕れすぎて食べきれない。
最初は近所の人も喜んだけど、そこでも消費しきれない。
そうするとシカは捕らねばならないが、食べきれない。
そのような背景から、国の方針として、
穴を掘って埋めるという『埋設』という方針が立てられると共にジビエという選択肢ができた。
で、協力隊卒業後、アルバイトをしながら、色々な方々の協力の元、私自身が猟師になって、鹿肉を使ったワンコおやつ屋さんをはじめた。
正直な所、殺生はやりたくなかった。
ゆえに、猟師にもなりたくなかった。
しかし、誰かがやらねば…と、供養のつもりで狩猟もやった。
色々あったが、ワンコにシカは最高のベスト相性。
お蔭様で、そこそこ調子のいいところまでいった。
しかし、私の感謝が足りなかったという部分が一番大きいが、地元の方とギクシャクしてしまい、事業を譲ることとなった。
この点に関しては、往々にして私にも非があると思う。
言い訳になってしまうが、
育ちは東京の日野
3階×各階3部屋のアパート育ち。
いわゆる、近所付き合いというものを知りません。
都会のゆるい人付き合いで育ちました。
長く付き合う程に、自らの育ちが影響します。
ですので、
地方出身→都会→移住という方は近所付き合いがお上手です。
一方、都市部育ち→移住の場合、
私に限らず、他の移住した友人たちを見ても、
移住した地方で、地域を絡めた事業をするならば、
相当の覚悟が必要だと思います。
もちろん、農家になって、
うまくやっている友人もいれば、
そうではない人がいるのも事実。
ですので、既にリモートでのお仕事や、フリーランスの方々など、手に職のある方の場合は、地方移住の入り方を間違わなければ割とうまくいくと思います。
地方ではアーティストの方々も多く移住されています。変わった所では、私の友人には役者さんなども数名おります。
お家でお仕事、もしくは会社勤めではない不定期勤務の方などは地方移住はある程度はリスク低くできると思います。
一方で、地方に移住し、その地方ならではの産業や、未使用資源などの新規開発などを実施しようという場合は、それ相当の覚悟は必要かと存じます。
地域の問題を解決してやった。
というおこがましい心持ちを持てば、一気に崩壊します。
問題解決を頼まれたら、話は別です。
いまの私はこの状況です。
頼まれたから、行政でやっている。
一方で、自ら進んで地域の問題解決に当たる場合は、その問題解決の手段が余程好きではない限り、大変難しい取り組みになると思います。
例えば、農業が好きで好きでという方が、耕作放棄地対策や担い手対策として率先して手を上げることは、問題解決を継続的にすることができます。
一方で私のように、狩猟は嫌い、獣害対策をしたい、地域の問題解決をしたい。と、しゃしゃり出て、問題は解決に向かうとしても、イヤなことは続けられません。どこかで破綻を招くこととなります。
長くクドクドとなりましたが、地方での起業、私目線ではこんな感じです。