兵庫県知事選挙以降の地方議員の在り方
こんにちは。峯久です。
兵庫県知事選挙終わりましたね。
凄いことが起きたと思っております。
今回のオールドメディア対ネット、既得権益対改革派など、
知事選に関するお話はたくさんの方々がされているので、その点はプロと言われる方々にお任せするとして。
私も過去に一度、地方議員の補欠選挙に出たことがあるという点と、政治塾という政治を学ぶ場にいたこと、地方議員の知人も多くいるという観点から思うところを書いてみたいと思います。
まず、現在の兵庫県議会議員の方々は恐怖を感じていると思いますね。
恐ろしくて恐ろしくてたまらないと思います。
いつ何が飛んでくるかわからない。地域の人にこれほどまでに見られるという感覚は初めてのことではないでしょうか?これまではうまくだませていたのにバレちゃいましたからね。
一方で、そういうところで空回りに興奮して戦おうとする方々も出てくるでしょう。SNSを見ればわかりますね。
実はこの上の段落の表現だけで、多くの地方議員が普段何をしているのか何を考えているのかを示しています。
そう。
圧倒的多数の頭の中は『選挙』のことばかり。
地域を良くしよう。という志を持っている方々ももちろんいます。
しかしながら、いかにして自分が政治家として居続けられるかのことばかりを考えている人が多数いるのも事実。
いわゆる政治屋とか、選挙=就職活動をしてきた方々ですね。
ようは、地方議員のピラミッド構造に組み込まれた方々です。
今回の兵庫県知事選挙は完全なるネット選挙でした。
ゆえに、SNSなどのネット上で、様々な地方議員の資質やレベル感が見えたと思います。
「本当に、このレベル!?」
という人も度々居りましたが、それが「選挙に行かない」というこれまでの低投票率の結果ゆえに、生まれたモンスター議員たちでございます。
以前にも少し書いたのですが、
地方議員は概ね3パターンに分かれます。
何かの実績を積み政治家になるパターン
タイミングがたまたま当たって風でなったパターン
政党に所属し徐々に序列を上げていくパターン
ということで、この3パターンを解説します。
何かの実績を積み政治家になるパターン
このパターンの方の場合は実際に何かを成している状態から政治家になりますので、優秀な方が多いですし、やることが明確なのでまともです。
この手のタイプの方が皆が皆という県議会になり、まともな知事があれば、チェック機能もしっかり働き、新たな発想も出てきて、しっかりとした議論が積み重ねられ、明るい未来へ進むと思います。
いわゆる理想的な政治というものだと思います。
タイミングが当たって風でなったパターン
このパターンは国会議員などにも多いです。ですので、わかりやすく説明するために国会議員で説明しますと、簡単にいうと、比例名簿に名前が載っていたら比例下位だが当選してしまったケース。
地方議員でいえば、たとえば、今回のコロナのように、人物ではなく、『反ワクチン』などのカテゴリで投票されたケースなども同様に風が吹いたケースであったりします。
大変恐縮ながら、こういったケースの場合、本当にたまたまなってしまった人も一定数いるのは確かです。国会議員の場合は再選は難しくなります。
一方で、地方議員の場合は余程のポカをしなければ継続することと思います。しかし、ワンイシューの場合その他の面を政治家っぽく取り繕うことが多いため、結果として物足りなさが露呈してしまうことがあります。
今回の知事選でのSNS展開にも度々こういう方がいらっしゃいましたね。
政党に所属し徐々に序列を上げていくパターン
実は、地方議員に最も多いのはこのタイプだと思います。
多いのは、政治家秘書⇒県議⇒国会というパターンでしょうか。
あとは無所属市議⇒政党所属⇒県議なんかも割りとよくいます。
まずは市町村議会議員という呼称ですが、
長いのでひとくくりに市議と呼ばせて頂きます。
で、この手の方々も最初はしっかりと志高く、理想の政治家像を持っていたはずと思います。
しかし、残念ながら「言うは易し行うは難し」ということで、いつの間にやら言うだけ口だけの存在になります。
そうして、何もできていないから、政党政治の党利党略に溺れていきます。
2000年以降でしょうか、『若い』というだけで市議になった方々がたくさんいらっしゃいます。全国各地でブーム的であったともいます。
若くして志高く、何かをしたい!と夢に向かって進むのですが、若いがゆえに実際に何ができるわけではなく、実績を残せない。
それによって、地方の青年会議所などに入ったり、地域の様々な会合に出始める。そうすると、〇〇党から「君、そろそろ〇〇党に入って大きく政治を見てみないか?」などの声がかかるようになる。
実績はないにもかかわらず、大政党の地方〇〇とか役職が付き始める。選挙も最初は無所属だったとしても、〇〇党などの傘下に入れば組織票という圧倒的優位と、金銭的な苦労から解放される。
そうすることで、安定収入となる議員報酬のために志はどこかへ忘れ「何かをするため」から「議員で居続ける」ことが目的となる。
「議員で居続ける」ことが目的となると、いかに自分が党内で有利に働くかを計算しはじめ、そのための仕事をし始める。
当時20代議員の方々も、いまとなっては40~50代。
二世議員などもこのパターンにはまる人が多い。スタートの立ち位置がどのレベルの議員からはじまるかの違いだけである。
いわゆる地盤・看板・カバンという言葉はこの手の方々のためにあると言っても過言ではない。
まさに、今回の兵庫県議会議員の多くはこれに該当するであろう。
兵庫県知事選挙後の地方議員
ということで、今回の兵庫県知事選挙以降、
「政党に所属し徐々に序列を上げていくパターン」の地方議員は全国的に早ければ10年、遅くとも20年をかけて淘汰されていくであろう。
今回の兵庫県議会議員を見てわかる通り、彼らがやることはいわゆる謀略である。なんとしても「権力」と「給与」にしがみつこうとする。
その為に人を蹴落とすことをいとわない。
いまから、日本全国でこのムーブメントが徐々に進んでいく。
早い所では、今年来年からそのような地方議員叩きが始まる。
ブームというのは都会と地方で遅いもので10年差がある。
従って、いまから10年、議員でいえば2~3期内に方向転換をしなければ、確実に淘汰される。これは確実に、間違いないといえるであろう。
それが、今回の兵庫県知事選挙の意味するところである。
そして、地方議員の淘汰が始まるということは、地方における政治家のピラミッド構造は崩壊していく。
ゆえに、国会議員や首長の組織票も徐々になくなっていくこととなる。
日本の政治はこれまでとは形を変えていくこととなる。
そして、アメリカと日本のかかわり方も「トランプ革命」によって、変わっていくこととなる。
アメリカと日本の関係性が変われば、アジア一帯の在り方も変わる。
その時、いまのようにアメリカ迎合主義を続けたいのであれば、今度はロシアや中国、主にロシアにしっぽを振らなければならない。
しかし、地方議員が本当に地域を良くしよう。
我が地域から日本を変える。
という高い志をもった者たちが立ち上がれば、国政も自ずとまともになっていく。諸外国に迎合する国家ではなく、本来あるべき姿の日本。というものを取り戻せるのではないであろうか。
これから政治家を目指す若者たちへ
もし、これを読まれている方の中に、これから地方議員を目指そうという方がいるならば、議員になって何かをするということを考えるのではなく、まずは一つ何かを成そう。
確実に、これから地方から国会まで政治家同士の骨肉の争いが各地で繰り広げられる。それを10~20年繰り返し、戦後日本は終わる。
もしくは明治維新が終わる。という方が正しいのかもしれない。
その現状を中に入って壊す中にいたいのであれば、壊す中に入り込んで徹底的に暴れまわればいい。それはそれで、あなたは確実に時代を変える一人となる。いまは暴れまわるのには最高の時代だ。
一方で、本当に日本を良くしたい。日本と地球の未来を作りたい。という志があるならば、このゴタゴタに首を突っ込む必要はない。
そのゴタゴタに入っていきたい気持ちは嫌というほどよくわかる。
だけど、ぐっとこらえて、まずは何か一つ、これだ。という一つを成そう。
双方暴れまわった焼け跡から、本当の日本を造り始める。
それが、次代に生きる本当の政治家であろう。
わたしは今後、政治家という選択を取るならば、年齢的にも、この壊すという時代に片足を突っ込まなければならないと思う。
しかし、私はゴタゴタは面倒くさいからできればかかわりたくないし、そういう政治をしたいわけではない。仮にゴタゴタに入ったとしても倒れるわけにはいかない。
ゆえに、私はいま、その何かの一つを成し遂げようとしている。
私は何かを成し遂げる直前で一度、手痛い失敗をした。
しかし、そこで、ある方がチャンスをくれた。
お蔭様で、来年か再来年に結果は出る予定で動いている。
議員バッジを取ったらタダの人。
というのが現状多くいる地方議員。
それと同じにならぬよう、
本当に志のある若者たちには何か一つを成し遂げてほしい。
「議員になったら○○をする」と言っていた人で、
議員になって何かをできた人を私は見たことがない。
それは首長以上の話です。
であるならば、まずは何か一つを成そう。
為せば成る、為さねば成らぬ何事も。
暗雲立ち込める時代を生きているように思えるかもしれないが、
今回の兵庫県知事選挙で一筋の光が見えました。
暗闇の中、トンネルの出口へ向かって歩くとき、
暗闇は一度、光に近づくにつれ闇が深くなります。
本当の闇を経験した後に、本当の光が見えるものなんだと思います。