2/5に全てが動いた週・タイの現状に驚いた週[良かった音楽紹介vol.4]
最近聴いて良かった音楽をジャンル・国籍関係なく。マガジンにこれまでの分あるので、よかったら読んでいってください。
※アルバム名 / アーティスト名
新譜編
For the first time / Black Country, New Road
shameやFortaines D.C.が好調なロンドンのロック・シーンの大型新人バンド、BCNRの1st。まず思ったのが、音の詰め具合が丁度よくて好き。ミックスを弁当箱に例えた例があるけど、それでいうならこのアルバムはめちゃくちゃ丁度良く詰めてて、互いを潰すことなく整った盛り付けの弁当。サックスも取り入れ、いい味を加えてる。全体を通してセッション的な流れの曲が目立つけど、良い。
旧譜編
Sudden Fictions / Bo Ningen (2020)
Primal Scream(!)のツアーの前座を務めるなど活躍中のロンドン在住の日本人4人組バンド、2020年リリースのアルバム(国内盤リリースは今年1月)。上のリードシングル「Minimal」に参加しているのはそのPrimal Screamのボビー。これから分かるように音楽性としてはポスト・ロックをはじめいろんな音楽を咀嚼して自分たちの色にしている。そして何より全編通してフレーズ・音ともにギターが良い。ギター以外にもドラムなど、音作りにこだわりを感じさせる。何度も聴いてしまう好盤。
Zeros / Declan McKenna (2020)
UKの、まだ20代前半のSSWが去年リリースした2nd。力強いギター・ソロやキーボードのアンサンブルなど、ロック・バンドに負けないほどしっかりしたバンドのアンサンブルはどこか懐かしさも感じさせるが、決して古いというわけではなく、とてもカッコ良い。彼の歌声も力強く、1枚を通して強力なロックバンドのライブを見ているかのよう。去年すぐチェックしておくんだった。
番外編
ประเทศกูมี / RAP AGAINST DICTATORSHIP
この曲はSpotifyやApple Musicなどの配信サービスでも聴けるけど、日本語の字幕が利用可能なので、まずはYouTubeで字幕付きで見て欲しい。2018年に発表された曲。アーティストはRAP AGAINST DICTATORSHIP(反独裁ラップ)。
タイでは若者中心の反政府デモが今も続いており、見れば分かる通り、この曲はその抗議活動の一環として作られたもの。デモの具体的な様子は
これらの記事が参考になりました。とっとこハム太郎が重要な役割を果たすなんて誰が予想しただろう。RAP AGAINST DICTATORSHIPは今も活動を続けていて、2020年にも
政権批判の曲をリリースしており(日本語字幕あります)、このビデオでは集まった若者に対して放水が行われる場面がそのまま使われてます。タイがこんなことになってるなんて全然知らなかった自分が恥ずかしいっす。
若者が中心となってるの、凄いなぁというのが第一印象。風土だと言えばそれまでなんだろうけど、日本でも学生がもっと動いていいと思うし、出来れば自分も動いていきたい。何もタイの若者が主張してるのは政権批判だけじゃなくて、理不尽な校則廃止を呼び掛けたりとか、身近な反体制だったりするし、日本もまずそれくらいのことから動いていければいいんじゃないかと思います。うまい話には引っかからずに、理性的に。
締め
金曜日が来るまでは(個人的には)割と不作でした。無理して書くのは好きじゃないので、ある程度良い音楽の数が溜まるまでは記事を出さないことにしてます。金曜発売の新譜に注目作が多くて、執筆時点でまだちゃんとは聴けてないのがほとんどなので次の記事でいくつかまた出てくると思います。2月中旬には気になる邦楽のリリースもあるし。
それにしても、五輪どうなるんでしょうね。あの会長が「絶対やる」とか言った割には特にワクチン接種が進んでるわけでもないし(むしろ遅すぎてやる気を疑うし)、だから他国からボイコットされたって文句は言えないし、というか「絶対やる」ってことは「医療従事者の方々にはボランティアとしてもうひと頑張りタダ働きしてもらいます」宣言と同義なわけだし、少なくともあの人が思ってる通りにやるのは無理だろうなと思ってますが。大学内がマラソンのコースになってるけど、何かどうでもよくなってきました。これで大学内の沿道に密が出来たら笑うしかないですね。高3のときは五輪ボランティアにも興味あったのに、今じゃ金くれたってやる気が起きない。せめてアスリートの皆さんが思う存分競技できれば、客席とかチケットとか、そんなの全部切り捨てていいです。
文句が多くなってきたので今回の記事はこれくらいで。物事が少しでも良い方向に進みますように。