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日本のロックが楽しみになった週 [良かった音楽紹介vol.3]

今週も新譜・旧譜・国籍・ジャンル問わず、最近自分が聴いてよかった音楽を紹介していきます。これを書くようになってから、意識的にいろんな音楽を聴けていて楽しい。書くのも楽しいので、三日坊主の僕でも続けられそうです。

あと、この記事はあくまでもおすすめの「紹介」に留めるつもりで書いてます。かなり詳しいレビューとかは他にライターを専業としている優れた方がいくらでもいるので。

※アルバム名 / アーティスト名

新譜編

dimen / NOT WONK

苫小牧発、NOT WONKの新作。昨年4月に北海道に越してきて以降、周囲の音楽好きからよくノットウォンクノットウォンクと名前を聴くことがあり、先行曲の「slow burning」も良かったので彼らのアルバムを初履修。日本のバンドでこれだけのスケールのアルバム、全然聴いたことないというのが第一印象。1曲目を最初に聴いた時から度肝を抜かれたし、前述の「slow burning」はバンドとしてカッコよく遊び、サックスやピアノが援護している感じが良い。壮大な長尺曲、彼ら流のポップ・パンク、ヒリヒリするギターロックもあり、とにかく多彩。聴けば聴くほど良い。


Young Japanese / OKAMOTO'S

OKAMOTO'Sの新曲。レッチリの「Can't Stop」を彷彿とさせるイントロから各楽器が邪魔し合わず、それでいて熱気がある最高のアンサンブルが始まる。「この世は巨大なスーパーマーケット なんでもあるけどなんでもあるだけ」というフレーズが特に好き。ラップ風の歌を交えたアーティストは数あれど、ロックバンドとしてカッコ良く昇華してるOKAMOTO'S以上のバンドを知らない。


Collapsed In Sunbeams / Arlo Parks

「BBC Sound of  2020」にもノミネートされたイギリスの若手、デビューアルバム。まず、とにかくベースと三点ドラムの音が良い。シンプルではあるけど、歌を邪魔せず心地良く聴かせてくれる。メロディーセンスも抜群で、めちゃくちゃ評判良いのも納得。お気に入りは上にも挙げた「Just Go」。


Dive / Daniel Weiss

イスラエルのジャズ・ギタリストが本人名義でリリースする1stアルバム。優しいコーラスに包まれる1曲目に続いて2曲目ではそのギターの腕前を存分に味わうことができるし、ジャズならではの各楽器のソロ回しも良い。全体的に明るい雰囲気で、その上ギターもよく映えているし、僕のようなジャズ初心者にも聴きやすかった。


旧譜編

FREESSR / La Vida Boheme

ラテン・グラミー受賞歴もあるベネズエラのバンドの、2020年リリースのEP。Rate Your Musicに「Dance-Punk」なるカテゴライズをされていて、どういうこっちゃと思って聴いたら妙に納得した作品。つい体がノッてしまうベースのリズムやサウンドを基調としつつ、2曲目の「Accion」ではパンクの荒々しさも持っていることを強調。ラテンアメリカ圏の音楽についてはまるで詳しくないけれど、時折入る打楽器の使い方やギターのフレーズなど、日本やUS・UKではなかなか聴けない独特のものがあるのでは。いろいろ書いたけど、総じて聴きやすい1枚。


Between Dust & Time / Crypticz

UKのエレクトロニック・ミュージシャンの1stアルバム。ダブステップやドラムンベースから影響を受けている…らしい。どっちも門外漢なのでこれからいろいろ聴いてみようと思う。このアルバムは良かった。音数の多いリズムがどこまでも流れる。


HAPPY BIVOUAC / the pillows


「Please Mr. Lostman」で「ストレンジ カメレオン」、「LITTLE BUSTERS」で「ハイブリッド レインボウ」といった代表曲を次々に放ったあと、「RUNNERS HIGH」を挟んで1999年にリリースされたアルバム。この頃のピロウズの曲は中学の頃から好きなので期待していたけど、やっぱり良かった。ピロウズとの出会いはこの頃の曲が沢山入ったベスト「Fool on the planet」だったので。こうして旧譜を好き放題聴けるのがサブスクの良い所。

1曲目の表題曲を聴いた時、他の曲以上にギターのカッコよさが際立ってるな、と思った。歌詞の良さは健在で、「カーニバル」も良い流れで来てくれたし、中盤の「Crazy Sunshine」、「Back seat dog」や「Kim deal」を超えると、名曲「Funny Bunny」。やっぱり、真鍋吉明のギターソロがいつもいい。「Beautiful morning with you」のサビ前のギターフレーズとか、めっちゃ良い。


おわりに

所謂邦ロックの島で生まれたバンドもいいけど、NOT WONKやOKAMOTO'Sのような洋楽に強い影響を受けていつつも決して分かりづらくなく聴きやすい、そんなアーティストがもっと前面に出てきてもいいと思います。崎山蒼志のメジャーデビュー作も、(1曲目はちょっとと思ったけど)良かったし、羊文学の存在もあるし、邦楽ロック界隈が今後どうなっていくのか楽しみになってきました。(ちなみに僕の邦ロック遍歴はUNISON SQUARE GARDEN→KEYTALKから所謂ロキノン系で、一昨年あたりに自分の中でそのブームが過ぎ去ってきてここ最近邦ロックを全くと言っていいほど聴いていなかったのです)

前回書いた通り、the pillowsやMr.Children、Red Hot Chili Peppersなど、有名アーティストの旧譜を振り返ってみよう年間としていろいろ聴いてます。上に挙げたピロウズのはその一環です。とりあえず聴けるだけ聴いて、最終的にランキングでも作れたら、と思ってます。

あと、La Vida Bohemeのおかげでラテン・グラミー賞の存在を知れたので、その受賞作もいろいろ聴いてみようかな。BTSのおかげでK-Popにも注目してるけど、個人的にラテンも何かいい感じになりそうな気がする。ちょっと前だけど、カミラ・カベロもヒットしていたし。特にトラックにおけるパーカッションの使い方なんかはもっと参考にされていもいいと思います。米津玄師の最新作聴いた時も、こういう感じのリズム・トラックのアレンジが今後流行り出すなら、パーカッション系のサウンド、重要になるかもなと思いました。

期末試験無事終わったので、更新頻度が一時的に上がるかもしれません。それではまた。

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