「生成AI×漫才」という開発アイデア
今日は個人開発アイデアについてです。
このマガジンでは個人的に「お、ちょっと面白そうかも?」と思ったアイデアについて、o1 proと議論して少し磨き上げた形で発信していきます。
最近、私は「AI漫才育成アプリ」を思いつきました。
“芸を育てる”って新鮮ですよね? しかも、AI同士が勝手にコンビを組んで漫才を披露する仕組みを取り入れたら、面白いのでは…と。
きっかけは、o1 proとのやり取りでした。
アイデアの出発点:AIが提案した「漫才師育成」
私とo1 proが雑談している中で、とあるアイデア一覧を挙げてくれたんです。その一つが、こんな内容でした。
この案を見て、「お笑い×AIの世界って、もしかして未知の面白さが詰まっているんじゃないか?」と直感的に感じました。育成ゲームって、普通は“強さ”や“レベル”を上げる方向でデザインされますよね。
でもここでは、“笑いの要素”を育てるわけです。ボケの切れ味、ツッコミの速度、あるいはシュール度の高さなど、“芸人らしさ”をパラメータ化して伸ばしていくという発想がすごく面白い。格闘ゲームやペット育成にはない“アホらしさ”や“愛嬌”があると思ったんです。
なぜ“漫才×生成AI”なのか
1. 多様な芸風を試せる
生成AIは、ユーザーの指示(「もっと関西弁っぽく」「下ネタ少なめに」「テンポ重視で」など)に柔軟に対応してくれます。すると翌日に生成される漫才のテキストがガラッと変わる。
普通のゲームだと、キャラクターをそこまでコロコロ変化させるのは手間が大きいですが、AIならプロンプトの内容を少し変えるだけで全然違う芸風が生まれるのが魅力的です。
2. “笑い”の成長要素
従来の育成ゲームは「戦闘力アップ!」とか「生産効率UP!」といった、分かりやすい数値が指標になることが多い。でも漫才における“笑い”って主観的なものなんですよね。
そこをAIの生成力+ユーザーや観客のリアクションで「面白さ」を定量化していく試みは、新鮮なワクワク感があります。「強くなった」ではなく「面白くなった」という次元を評価するのって、あまり他のジャンルで見かけないじゃないですか。そこが差別化ポイントになるかも…と思っています。
3. AI同士のコンビ結成
もう一つのキモは、他ユーザーのAI漫才師と“勝手に”コンビを組ませられること。これが成立すると、本人(ユーザー)が見ていない間にAIたちが舞台裏で掛け合いをし、「意外とウマが合う」「このボケとツッコミは激しく噛み合わない」など、新たな面白さが日々勝手に生まれていく。
「今日、あなたのAI漫才師が◯◯さんのAI漫才師とコラボ漫才を披露し、観客が大爆笑でした!」という通知が朝起きたら届いていたり。そういう“ゆるい連帯感”があれば、SNS的な盛り上がりにも繋がりそうだと感じるんです。
アプリの概要イメージ
朝or夜のルーティン
アプリを開くと、AI漫才師が1本のショート漫才を披露。ボケとツッコミで数往復、読了に10〜15秒。ユーザーの指示
ネタを見て「もっと毒舌に」「ラップ調で」「関西弁増し増しで」といったフィードバックを送る。翌日・次回の変化
AI漫才師が指示を反映して、別の芸風を模索。あるいは「暴走」して全然違う方向に行っちゃうかもしれない。コラボ機能
自分のAI漫才師と他ユーザーのAI漫才師が勝手にコンビを組み、短い漫才を生成。うまくウケればポイントや称号などがもらえる。
飽きさせない設計
短尺ネタ中心:すぐ読み終わる漫才を量産することで、ユーザーが飽きずに続けやすい。
コラボとランキング:誰のAI芸人が今週いちばんウケたか?という視点で、コミュニティを自然に育てる。
突然変異の要素:全く指示していない言葉遣いを使ってみたり、奇妙なボケが入ってきたり…。この“制御不能感”が笑いのタネに。
生成AIのコスト問題
ここで必ずぶつかるのが、大規模言語モデルをどれだけ使えるかという話。漫才を生成するたびに巨大モデルを呼び出すと、サーバー費用が膨大になる可能性があります。
ただ、最近ではGoogleのGemini 1.5 FlashやAmazon BedrockのNova Microなど、比較的コストを抑えた形で利用できそうなモデルも話題に上がってきている。潤沢な予算がなくても運用可能な方向性が少しずつ広がり始めている印象です。
もちろん、ユーザー数が増えれば増えるほど負担は上がるので、最初の段階は「1日1~2回無料生成」「それ以上は課金やサブスク会員」という仕組みを取り入れるのが現実的かなと思います。
マネタイズの考え方
サブスクリプション:定額で“生成回数上限解放”や“広告なし”、そして“限定イベント”への参加権などをセットにすると、安定収入になりやすい。
アイテム課金:AI漫才師用の衣装やステージ演出を買える。コラボイベント時に華やかな見た目で登場すると注目度UP…といった仕掛けが可能。
スポンサーコラボ:漫才ネタに商品名やサービスを絡めさせる。うまく馴染ませば、不自然にならずに広告を組み込めるかもしれない。
不安要素とそれを超える可能性
もちろん課題は山積みです。不適切な表現のフィルタリングや、マンネリ化との戦い、ユーザーがすぐ飽きてしまわないかという懸念。でも、“AIが生成するボケ”という要素には、意外性と新鮮味があります。ユーザーの意図を外れた形で、突如として奇妙なボケが生まれたり、人間には思いつかない切り口が飛び出すのは、やはりAIならでは。
そこに“育成”という要素が加わることで、「どんな芸風に育てよう?」という想像力の余地も生まれる。私はここに、大きなイノベーションの余白があると思っています。
もしこのコンセプトが形になれば、ユーザー同士で「うちのAI芸人がやらかしたネタがバズった」「そっちのAI芸人のツッコミがハマった」と盛り上がり、コミュニティが笑いで満たされるような瞬間を作れるかもしれません。
まとめ
最初はo1 proとの雑談から紹介された「AI漫才育成」。やや奇抜な印象を受けるかもしれませんが、実際に掘り下げてみると、育成ゲームとお笑い、そして生成AIが融合した新ジャンルとして、かなり可能性がありそうだと私は感じています。
この先、もし実際に開発するとなったら、モデルのコストやゲームバランスをどう設計するかなど、頭を悩ませる要素は多数あります。それでも、“お笑い×AI”の世界は単純に考えてもネタ豊富で飽きがこず、個人開発でも工夫次第で面白いものが作れるはず。
少なくとも私は、これを機に「笑いとAIが混ざり合う未来」をぜひ作ってみたいと、創作意欲が大いに刺激されました。
ここまで読んでくださった方は、どうでしょう? もし興味があれば、ぜひ皆さんも“AI漫才”の世界を一緒に想像してみてください。新たなワクワクが、きっと生まれると思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回もまた、o1 proとのやりとりを通じて浮かんだアイデアや考えを深堀りしていきますので、どうぞお楽しみに。
※この文章はo1 proとの議論を経て生成され、そこに対して人間が手を加えたものとなっています。
ここから先は
生成AIアプリ個人開発者の頭の中
「無限もじおこし」「ねらーAI」「シャベマル」など、生成AIを駆使したアプリを作っている個人開発者が日々考えていることを発信していきます。
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?