モ誰さんのColoso講座、受講してみた
モ誰さんのColoso講座、受講してみた。
モ誰さんはブルーアーカイブ・アークナイツ等の公式イラストを描いてらっしゃる方イラストレーター・神絵師なんですが、この人のイラスト講座をColosoで受けられます。
最初に商業美術が目指すべきスタイルや絵の基礎知識の座学があり、それが終わると講座に沿って絵を描く課題があります。ボーナス講座としてキャラの顔を描く・材質を描けるようにするという課題があるんですが今回はできるだけモ誰さんの元絵を真似て描いてみました。
絵がある程度描ける、というのが分かったので次に座学で学んだことをメモっておきます。
1、商業美術に対する理解
「絵を売り出す」となった時、まず必要となるのが芸術・美術の基礎知識。
モ誰の講座では、特にイラストに特化した技術を教えていく。
美術は主に商業性に特化した芸術・美術と芸術性に特化した美術に分けられる。商業性は他人を満足させること・利益を上げること、芸術性はアーティストが自己表現をすることを目的とする。
商業性のある絵を描くには、まずクライエントや一般大衆が求めるもの=ニーズを把握する必要がある。
絵を求める人が最低限求める基準は、現実にあるものを正確に表現できる知識と能力=絵の技術となる。
芸術性のある絵を描くには、商業性や絵の技術そのものよりも個性や自己表現が重視される。しかし多くの場合、芸術性のある絵を純利益に繋げるのは難しい。
韓国では漫画・アニメ等のデフォルメを基調とする商業美術をカジュアル風と呼んでいる。カジュアル風イラストにはデフォルメ=省略と誇張に基準があり、一般に日本で流行している漫画・アニメ作品が参考にされる場合が多い。
商業性のある絵が日本の漫画の様なデフォルメを基調とする作品となった理由としては、モノクロ印刷がある。モノクロ表現では目・口を強調することで感情表現を豊かにする必要があったので、自然と漫画表現による文化が長い時間をかけて形成されていった。メディアの発達により多色表現ができるようになった後も、この文化自体が1つの嗜好となっている。
カジュアル風イラストを売り出す際に重要なのが、個性を磨くよりも基礎と絵の技術を磨くこと。そもそも個性は誰にでもある(それが良い絵・売れる絵に寄与するとは限らない)ので、絵の技術があれば自然と個性や自己表現ができるようにある。
2、絵の基礎・上手い絵
絵の技術として、まず基礎を身に着けたら上手に描く・個性を身に着ける必要がある。
絵が上手い、の基準
→絵が上手い、という基準は目的によって流動的・曖昧になりえる。
例えば「ドラえもん」の絵は簡略化の度合いが強いが、最低限パースや構図の工夫が行われている。「ドラえもん」をリアルにし過ぎると却って子どもやお茶の間にはウケない。
絵を見る・求める人の心を理解する
ターゲットとなる集団
3、絵の企画法
絵を企画する際は、まず絵を描く目的に見合ったイラストの要素を書き出す。「Coloso講座製作用イラスト」の場合、イラストの基礎技術であるパース・人体デッサン、光と陰影の活用・マテリアルの質感といった学習に役立つ要素を含めたイラストを製作する。
次に、テーマ・素材を決める。折角描くなら自分の好きなもの・得意なものを含めると良い。資料検索をする際は、絵を描く目的に合った要素を探すことを意識する。
ファンアートを描く際には、そのキャラのデザイン・コンセプト・性格を描くことを意識する。これを怠って不正確な絵にしたりキャラを下手におちょくったりすると炎上する。
キャラが人気な理由は、顔が美しい・スタイルが良い・衣装のデザインが良い・ストーリーでの活躍が素晴らしいなどそれぞれ異なっている。顔が美しいキャラはハイアングルにして顔を強調する、衣装が良いキャラは衣装が構図に合った服装が際立つ絵にするなど、異なる演出をする必要がある。
オリジナルアートを描く際には目的に合った要素やテーマ・素材をから考案する必要がある。初心者が絵の企画力を伸ばしたい時は、まずファンアートから挑戦すると良い。
以上の5つが定まったら、3つの優先順の目的を新たに定める。
「Coloso講座製作用イラスト」の場合、
①講義の内容を見せながら制作する
②美しさを活かしたイラストにする
③絵を描く楽しさが伝わるイラストにする
この3つの目的を定めることができる。
男性キャラ・女性キャラのウケ
一般的に、女性キャラは(一般的な)男性・女性双方にウケる、男性キャラは男性にはあまりウケないという性質がある。そのためカジュアル風イラストを売り出す際には女性キャラの比率が多くなる場合が多い。
私の体感だと少数者にウケる・ニッチな人気があるキャラには熱心なファンの比率が高いので(笑)売り出す事よりも好きなように描きたいならこの層をねらうのもアリ。