小学校では学ばない漢字学習：漢字はひたすら書いて練習しなくていい！ミチムラ式漢字学習法

2020年1月21日 13:38

海外で子供を育てると、明らかに漢字の学習がとても大変になります。今回は、「反復練習しない」かわりに、「部品」（部首ではなく）を徹底的に覚え、その組み合わせを学んでいく、漢字の学習方法を紹介します。

その名も、「ミチムラ式漢字学習法」

これも、どんぐり倶楽部のイメージフィックス法や３才児でも読みは覚えられる石井式漢字学習法と同様、漢字をひたすら書いて覚えるものとは一線を画する漢字学習法。

一番よいリソースは、ミチムラ式漢字学習法オフィシャルウェブサイトにあるので、是非熟読してみて下さい。創立者のしずえばあちゃんのブログにもミチムラ式を使った体験談が書かれてれいます。ここでは、いくつか個人的にウェブや動画を通して学び取れたポイントを紹介していきます。

ポイント１：漢字は、部品の組み合わせ

漢字は、部品が複数組み合わさってできています。例えば、この漢字：

これは、分解すると、次のようになります。

「つち•の•こ•のぶん」これを５〜１０回ほど唱えるだけで、漢字をみなくても、頭の中でイメージできるようになります。
これは、別記事で紹介した、どんぐり倶楽部のイメージフィックス法とは違いますね。イメージフィックス法では、筆順の通りに脳裏で書く、目で書くといったことをすることで、頭の中で筆順通りに漢字が再現されます。この時、漢字のパーツをあえて意識しなくても、覚えられます。
ミチムラ式では、「部品」の意識化がとても大切で、それを歌の復唱で覚えていくようです。
さらに、意味も考えていきます。

これによって、「攵（のぶん）」が使われている漢字の意味=「手に坊や道具をもって何かをする」を系統立てて覚えていけます。「攵（のぶん）」を覚えることで、これを使った漢字も手間を削減して覚えられます。ちなみに小学校では１９個出てきます。

この動画の道村先生の説明は、かなり目から鱗です。漢字を１０００個以上も学ばないといけない私達の子どもたちにとっても朗報。是非、視聴してみて下さい。

この動画から、以下のことがわかります。
まず、全学年で覚えるべき部品は、この図の通り。

そして、学年ごとにはこう。

つまり、学年が上がるごとにつれて、覚えるべき部品数は少ないのです。この表の一番左の数値は、部品数/学年の漢字数で、学年ごとにこうなっています。
１年生：部品数５２個/学年の漢字数８０個
２年生：部品数８１個/学年の漢字数１６０個
３年生：部品数６３個/学年の漢字数２００個
４年生：部品数２５個/学年の漢字数２００個
５年生：部品数１６個/学年の漢字数１８５個
６年生：部品数１１個/学年の漢字数１８１個
中学校：部品数２４個/学年の漢字数１１３０個
ほら、学年が上がるごとに減っていますね。これが「朗報」なんです。あとは、組み合わせの唄を唱えていくことで、漢字はどんどん書き方が覚えていける、というのがミチムラ式の極意なのだと感じました。

ポイント２：カタカナも部品として使って覚える

面白いことにカタカナも積極的に利用して、漢字の部品として覚えていきます。例えば、「左」はこのように：

「ひだりはナ•エ」と唱えちゃえば、覚えられますね
もう一つやってみましょう。「空」

「そらはウ•ル•エ」と覚えられますね。勝手に考えたことですが、この「ウ、ル、エ」を使って文章を考えてもいいですね。例えば「そらにうかんだルビーのエ」（空に浮かんだルビーの絵）とか。
ちなみに「宀（うかんむり）」は「ウ」が元になっていて、その下にスペースを開けることから、ウの払いの部分が短くなっているのです。

よりわかりやすい、ミチムラ式の公式ビデオをご覧になって下さい。

ルール３：基本漢字と部品は書いて覚える

書かないで覚えるミチムラ式ですが、基本漢字と部品は書いて覚えないといけないようです。これをイメージフィックス法を使っちゃうのも手ですよね。

基本漢字148字と部品124字の合計272字だけです。これらの字を書けるようになるだけで、小学生で習う1,006（1,026）字だけでなく、中学校までに習う常用漢字2,136字をすべて書けるようになります。つまり書く練習はたったの12.7％しか必要ありません。しかも基本漢字と部品はどれも簡単な字ばかり。漢字学習がとてもラクになります。