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(ご注意)ニューヨークの路上のだまし手口に遭遇!?軽く当たってきて道に食べ物をぶちまける男

ニューヨークの街中では、特に観光客に対して色々なサギ、だましが行われている。多発しているのはタイムズスクエア、人が沢山集まる場所だ。ディズニーやそのほか有名キャラクター達の着ぐるみを着た人たちが、フレンドリーに近寄ってきたので一緒に写真を撮ろうものなら、法外な代金を要求されるのは定番の光景。あれはそういう商売で、許可のない行為だ。タイムズスクエアの近くにこの着ぐるみはサギだとの注意喚起の看板を見たこともあるが、ナップザックを背負った複数のミッ○ー、ミ○ーもどき達が毎日闊歩しているところを見るに、彼らの商売が完全に取り締まられる日はまだ来ていないみたいだ。見かけて手を振られて写真を撮ろうとされても、断固無視することだ。

他にも観光客を騙すパターンで見聞きしたことのあるのは、タイムズスクエアの辺りを歩いていると、なにかのCDを手渡そうとしてくるやつ。受け取ったら、代金を請求されるらしい。聞いたことがあるのは、フレンドリーに話しかけてきて、What your name?と聞かれて答えると、CDにペンで名前を書いて渡してきて、はい20ドルね(いくらぼったくられるのかは正確には知らないが、買う意思も見せていないものに値段をつけてふっかけてくるらしい)と、代金を強要されたという話。本来は、買う気のない、押し付けのCDなのだから、断固断って無視してその場を足早に去っても当然だ、身の危険を感じない限り去ろう。名前を書くというのがイヤらしい技で、君の名前を書いたからと盾に押し付けてくるやつがいたらしい。

タイムズスクエアで、何の用もなしにフレンドリーに話しかけられることは、サギ以外の可能性は極めて低い。道を教えてほしいなら、そう聞くだろうし、アメリカの人はスモールトークをするのが文化で、知らない人にもエレベーターで一緒になれば話すことが多いとはいえ、人通りの多いタイムズスクエアで誰かを選んで急に親しげに話しかけてくるというのは、ほぼほぼ何か企んでいると思っていいだろう。

そんな、特に観光客を狙ってお金を取ろうと悪だくみをする人たちもいるので、そういうだましの事例を知って、注意するにこしたことはない。  

さて、そんな中で、私も、2020年の1月の半ば、あやうくタイムズスクエアがすぐそこ、ヘルズキッチンの路上でのサギにあうところだったかもしれない。少し変わった出来事が路上であったのだ。そして、その1週間ほど前に夫に同じような話を聞いていたのだ。それが、もしかしたら新手のお金を求める手口ではないかということで、ニューヨーク在住の方や観光客の方の事例の1つになればとシェアしたい。

ヘルズキッチンというのは、ざっくりいうと、ミッドタウンの、西(west)のひとつのエリア。タイムズスクエアやシアターディストリクト(broadwayの劇場の多いところ)も近く、キッチンと名にあるように、様々な国のレストランがあり、タイムズスクエアの近くには4,5階建のアパートも多く集まり、また近年高層アパートが建てられたエリアもあり人が多く住んでいる、そんなところだ。


それは、平日の夕方7時頃、もう日も暮れて暗くなった頃に、低い階層のアパートの並ぶ通りを歩いていたときだ。人通りは、パラパラとある。私は片耳だけ有線のイヤホンをして、足早に歩いていたところ、前から3人ほど連続してすれ違いになりそうだったので道の端に寄りながら前進をしていた。その人達とすれ違った時に、すれ違うほうの下腕の真ん中くらいに、トンッと、手が当たったのかピンポイントでごく軽い衝撃を感じた。大した衝撃でもなく、たまに人と当たるとしたらこんな衝撃もあったかなという軽さで、すれ違った誰かの手が当たったのだろうと、そのまま気にせずスタスタ進んでいた。その数秒後に、後ろの方で、 “Oh, man”オー、マンー、だか何だか少し大きな声がしたので、振り返ると、15メートルくらいだろうか、すでにかなり離れた場所だが、先程すれ違ったらしい男が、道に食べ物を落として、こちらを見て非難じみた様子で オー、マンー、だか何だか言って、手招き?もしていたように見えた。食べ物というのは、こちらではよく持ち帰りフードを入れる、丸い、プラスティックの黒い容器に入っていたらしく、容器が地面に落ちて透明なフタがとれて、おそらく食べ物と思われるものが地面に落ちていたように見えたのだ。

ここで、この光景を見て即座に頭をよぎったのが、1週間前に聞いた夫の、全く同じような話だ。それを思い出し、色々な違和感も感じて、(これは、私がしたことではないし、近寄る必要はない、だまされそうになっている)と確信して、くるっと踵を返して、足早に向かっていた方向へ急いだ。

まず、夫の話というのは、また同じヘルズキッチンの路上で時間帯は8時頃、人通りは少なかった道で、向かってきた自分より体の大きな男が、すれ違いざまに肩か腕に軽く当たり、その後、手に持っていたテイクアウトのケース入りの食べ物を道にぶちまけたうえで、文句を言ってきたというのだ。しかし、夫は、すぐこれは何かの手口だと察して、無視して去ったということだった。

私が、今回のぶつかり&フード落としが、お金を取るためのだましの手口であろうと思った理由は、いくつかある。

-自分よりかなりガタイのいい男が、すれ違いで軽くぶつかっただけて、持っている食べ物をぶちまけるほど力が弱いのか?

-大事にしている食べ物をなぜケースむき出し、ビニール袋にも入れず持っているのか?むき出しだとしても手か膝か何かが人に軽く当たっただけで、フタが取れて地面にケースの中身がとびでるほどの衝撃か??→ここがかなり疑問でした。

-男が食べ物を落とすタイミングが不自然に遅かった。声を聞いたのは、腕にピンポイントの痛みを感じてすぐではなく、少し経ってからで、振り返った時の距離感がありすぎた。すれ違ってすぐ落としたら、すぐにでも追いつく場所だったと思うが、既に食べ物かどうか判別できないほど離れていた。テイクアウトのケースが見えたから食べ物だろうと推測できたが。タイミングが遅かったから、さっきの腕の衝撃のことを、当たったから落としたのだと私を責めようとしているのか..と頭に浮かぶのに少し時間がかかった。

色々不自然だったし、何より、私もわざと当たったわけではない。彼は、そうして、食べ物の代金を請求するのであろう。落として気の毒だ、という気持ちにもさせるので、他の強引な手口と比べても、なんとも言えない嫌なものだ。

男が、私が振り向いたときに、食べ物を落として私を指差していた光景と、腕の鈍いピンポイントの衝撃を結びつけて、(あっ、私と当たったからかな?)と一瞬思ったときは、お人好しな私が出てきて男のぶちまけ現場に走っていこうか考えも浮かんだ。しかし、ちょうど1週間前の夫の話の最後に、『人をだまそうとしてくる新たな手口かもしれないから、気をつけるように』と言われたことが、自分が全くデジャヴのような経験をしていると気づかせて、トラブルに遭わずにすむのに一役買ったのだ..共有してくれた夫に感謝とともに、他の人達にも、毅然と対応して嫌な思いをすることのないように、ここで紹介したかったのだ。

男と、軽くぶつかったあと、その後、食べ物を地面にぶちまけて何かを言ってきたら、この話を思い出してほしい。そんな簡単に食べ物が地面に落ちるかね。冷静になってほしい。自分は悪くないと確信をもって、毅然とした態度でその場を去ることだ。

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