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NYCショート vol. 4 / ショーヘイ・オータニがきた!不義理な?日本人と管理能力のない?日本人

 ドジャーズがくる。
 いい機会だから、大谷翔平を観に行こう。
 タイミングのいいことに、日本から家族も来るし。
 いろんな友だちに連絡して「一緒に行こうよ」と誘い、結局10人で行くことになった。ならばと、言い出しっぺのその人は、とりあえず10枚チケットを購入。
 1枚150ドルだったらしいから、10枚だと1500ドル。

 数週間ほど経ってから、その言い出しっぺから連絡が入ったんです。
 「6人ドタキャンしてきたから、誰かチケット欲しい人いないかな?なんなら125ドルまで下げるから」

 それを聞いて、思ったんですよ。
 これがアメリカ人ならあり得ない話。
 ほとんどの人は、みんなからお金を徴収してからでないと、チケットを買わないと思うんですよね。
 そんなのリスクが高すぎる、と。
 もしも10人のうち8人払ったけど、2人だけ、お金あげるの来週でもいい?と言い出したとしたら、まぁ、2人ぐらいならいいか、となるかもしれないですけど、誰からも一銭も貰わないで、10人分も立て替えるのは稀だと思うんです。

 アメリカで40年以上暮らしてきて、いろんなアメリカ人と付き合ってきましけど、常識のある人なら、金銭が関わることで約束したことは破らないのがほとんどです。
 特に片方に金銭的な損害が生じる場合は、行けない事情ができたとしても「悪いけど、代わりにチケット買って行ける人探せる?見つからなかったらお金は払うから」と言ってくるのがほとんどだと思うんです。

 行けないからごめん、で済ましてはいけないでしょ。
 その言い出しっぺには言いました。
 自ら損害を被ることではないでしょ。他に行ける人が見つからなかったら「そのドタキャンした人から、ちゃんとお金を貰いなよ」と。
 そしたら、こう言われたんです。
 「日本人は、そういうことは言わないんですよ」

 そういうことって、どういうこと?
 ドタキャンするんならお金を払って、とは言わない?
 キャンセルだけど、ごめんと謝ってきたら、お金の話はしない?
  
 アメリカ生活の長いわたしの感覚だと、ドタキャンしてお金の話をスルーする奴は不義理だし、何の保証もなしに1500ドルも立て替えるのもリスク・マネジメント的にも管理能力的も問題ではないか!?となってしまうんですよね。

 試合は明日です。
 言い出しっぺは、まだ必死にいろんな人に連絡しています。
 このままだと600ドル(約9万3000円)の損害になる!と。
 まだ4枚も、チケットが余っているんで。

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