NYからバッズをこめて
ずっと日本語ではハッパと呼んできた。「NYハッパ日記」でもかわいかっただろう。でも今どきのモノにはリーフなど入っていない。ベタベタのバッズがそのまま密封パックされている。
バッズは身近にいくらでもある。誰もが持っている。なければ電話で頼んで届けてもらえる。安易な世の中だ。うれしいにはうれしいが特別感を失ってしまったような気がしてならない。90年代初頭NYに来たばかりの頃、いいネタ欲しさに街中を駆け回っていた時期を懐かしく思う。
個人的に英語では「HERB」と呼んでいる。Hは発音しない。NYに来る前は西海岸に住んでいて、LAではそう呼ばれていた。一般的には「WEED」だが、その呼び方は好きではない。「雑草」とはなんて失礼な。
「ガンジャ」でもいいがなんだか大げさな感じがする。インディカもサティーバもハイブリッドもあるから種類は特定できないし、THCでは堅苦しい。カタカナで「ハーブ」では料理ブログみたいだし。というわけで「NYバッズ日記」に落ち着いた。楽しい日記にしたい。
日記といっても毎日書くとは決めていない。毎日吸うわけでもないし。NYはプレッシャーが異様に高い。今はなおさら。誰もがギラギラしている。イライラしている。そんな場所でこんなご時世だからこそ自制心をもってしてたしなんでいる。一本巻いた時 頭に浮かんだことを書き留めておこうと思う。
正直なところ英語の方が得意だ。人生の2/3をこっちで過ごしているのだから当然と言えば当然だが。でも日本語で書くことにした。英語でバッズのことを書いても、それはワインのことをフランス語で書くのと同じなのではないかと。理由になってないかもしれないがあまり深く考えないでほしい。
ここでバッズの正当性を主張する気も、銘柄の解説をするつもりもない。面倒なことはきらいだ。ただ、バッズ=自由 という思い入れがある。その辺のところを共有できたらな、と思う。氣が合うといい。