見出し画像

進化論のメシアとしてのナウシカについて考えた

聖書を読むとナウシカが10倍面白くなるかもしれないことについて書きます。

聖書を勉強していて1番面白かったこと、それは創造論と進化論の議論だった。

(↑こーゆー感じの動画などを色々見た)

今までなんの疑いもなく進化論を信じてきたが、創造論の考古学的整合性を聞いて驚いた。

まずよく言われるのが、まだ進化論は理論でしかないということ、生物が種を超えて進化することも物質から生命が生まれることも確認されていない。

この辺はわかってはいるつもりだったが、けっこう無理がある話のようだ。そのうち確認されるんじゃねーの?ぐらいに思っていたが、遺伝ってそこまで都合良くいかないようだ。

聖書には恐竜についての記述もあり、ノアの洪水で化石があることも説明できることや、現在の地質年代測定はけっこういい加減であることなど、まさに目から鱗。

なぜ創世記の人物たちは長生きなのか?や、ノアの洪水の後の世界に虹が発生する理由も科学的に説明できると聞いた時は、思わず参りました〜💦と思った(笑)

そして創造論の立場に立つからこそ、人間を大事にしなくてはいけないという考え方も成り立つことも考えると、

いや、進化論より創造論信じた方がええな、、

と思ったのだが、、


そんな自分の世界観の変化と共に、ある漫画のことが気になり出した。

「風の谷のナウシカ」である。


ナウシカもイエス・キリスト的な人物を描いた作品だと思う。そしてナウシカは進化論的世界観におけるメシアなのだということが聖書を学び直してみて思ってしまった。

ナウシカは全ての生命を愛しておられる空飛ぶ美少女なのだが、そんなナウシカは人類の環境破壊の罪のために死んで、大自然を象徴する王蟲の祝福を受けて復活した。そして人類を救う?お話になっている。

このナウシカの復活は当初、宮崎駿にとっては敗北宣言のようなものだったようだ。

結末を考えないで映画のコンテを切っていたようだが、最後王蟲の大群の前にナウシカが贖罪のために向かい合う場面のあとどうすればいいかわからなくなり、プロデューサーの高畑勲が悩み抜いた結果、死んで復活させることに決まったようだ。

宮﨑監督としては、宗教的な感じになってしまったのが反省点みたいに言っていたと思う。
私は死んで復活してよかったというか、そうするしかねーだろと思うのだが、このときにトップクラフト(旧ジブリ名称)に熱心なクリスチャンがいたら現場ではさらなる激論が交わされていたのかと思うとニヤニヤしてしまう。

共産主義に傾倒していた宮﨑駿にとっては苦渋な決断だったようだ。同じく共産主義に傾倒しているはずの高畑勲にその案を出されたら、逆に裏切られたような心境だったかもしれない(笑)

ナウシカの公開はソ連崩壊まえだが、この時点で共産主義の限界を感じるエピソードだ。

死んで復活したナウシカの物語は漫画の方ではまだまだ続いていくのだが、ナウシカというメシアはいてもナウシカには神は出てこない。なので神がいないことから生じる人類の虚無との戦いが描かれる。

進化論的世界観から生じる未来世界において、ナウシカは虚無から人類を救うメシアなのだろうか?みたいな話になっている。

で、そのナウシカが示した救われ方というのが「虚無を信じる」ということに帰結したのが面白い。仏教の方に行った感じだろうか?

ナウシカたち地上の人類は、いずれ地球が浄化された後に現れる「新しい人類」に取って代わられる汚れた生命であり、浄化された地球環境の中では生き続けることができないという事実が判明する。

破壊された地球環境を取り戻すために、ナウシカたちや王蟲、そして腐海ですら、人類の科学が生み出した産物であり、地球を浄化するための大いなる計画の一部だったのだ。

聖書にある、罪の性質を持ったまま神の王国に行くことができないことと重なる。

しかし、ナウシカを信じれば人類は救われるとはならないのである。

漫画のナウシカは最後、新しい人類を生命を冒涜するものだと否定して彼らを滅ぼす。ナウシカは人類を滅ぼすに任せた罪を背負う存在として描かれて終わるのだ。

つまり進化論のメシアは作為的な進化を否定し、自然法則によって生じる虚無を信じることを救いとしたのである。

聖書に変換すると、知恵の力によって神の王国へ行くことを否定し、罪の性質を持ったまま信仰による救いを選んだと読むこともできる。

ちょっと何言ってるかわからなくなったが、
整理すると「すべてを何かに委ね生きる」しかないという結論に至ったのである。

その何かというのは神でもいいはずだが、漫画からは無神論的な立場なのが伺えるので、宮崎駿はキリスト教の神を信じることは出来ないようだ。

しかし、どっちにしろ委ねるしかないのである。

結局そうなるんかい!!と今内容を思い出しながらこの記事を書いているが、改めてもう一度読みたいと思った。

創造論的世界観をもとに描かれた作品ではないが、神なしで人類は救われることはないのだということ、人間には人間を救うことはできないということを描き切った大作と言えるかもしれない。

聖書知ってからナウシカ読むとさらに面白いですね(思い出してるだけだけどw)

なので、ビレッジバンガードなどのナウシカ本置いてあるコーナーの横には聖書も置くべきでしょう。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?