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ひとつの時代がおわる
こんばんは。
目を止めてくださり、ありがとうございます。
今日は久しぶりに遅くまで残業をして、魂が半分口から出たような感覚で自宅まで帰り着きました。
1日中理不尽の極みみたいな出来事ばかりで辟易していて、帰り道の記憶もほぼありません。
これは今日も書く気力残ってないなと諦めかけていましたが、リビングで一段落して、今日のニュースを携帯で読み始めてすぐに目に飛び込んできた記事がありました。
声優の小林清志氏 死去
ルパン三世シリーズにかかせないキャラクター、次元大介の声、いや次元大介そのものといっても過言ではない、声優の小林清志氏が亡くなられたというニュースでした。
悲しい。とても、悲しい。
私は幼いころからルパン三世シリーズが大好きで、シーズンの最初の頃こそリアルタイム視聴ではないけれど、テレビの再放送で何度も何度も見てきました。宮崎駿氏が監督をされた「カリオストロの城」も何度見たことか。
その登場人物の中でとりわけ好きなのが、次元大介。
愛用銃はコンバットマグナム。天才的な銃の使い手ながら飄々とした雰囲気。一見執着心は持ちえなさそうな様ながらも、仲間と銃への愛を感じるところが幼心に惹かれていました。
そして今でも大好き。シンプルに格好いい。
昨年、そんな次元大介に魂を吹き込んでくださっていた小林清志氏が勇退なさったのは記憶に新しい。当時88歳。やはりその数年の次元大介の声には年齢を感じざるを得ませんでした。
しかし、80歳を超える年齢を考えると、間違いなく次元大介であったあの声は最後の最後まで神がかっていたとしか思えません。
限界というのはその人の中にしか存在しないもので、そしてそれを認めるというのはとてつもない勇気だと思います。
次元大介の魂は、大塚明夫氏へ引き継がれました。
その年の10月に放送されたルパン三世パート6のエピソード1の前に、「エピソード0 -時代-」という放送回があります。小林氏が最後に次元大介を演じられた回。時代に削ぐわなくなった自身を「潮時」と言い放つ冒頭シーンも爆炎の中を歩く最後のシーンも、一見最後のセリフとは思えない一言も何もかもが渋く色気のある次元大介を代表するような回でした。多少のネタバレですみません。
次エピソードからは、新しく次元の声を演じられることになった大塚明夫氏の次元大介が登場するパート6。冒頭にそのような回が放送があるなんて、なんて粋だろうと心にグッときました。まるで次元大介のような計らい。
今日は何度も何度もそのエピソード0を繰り返して見たいと思います。
ご冥福をお祈りします。献杯。
新たな時代を楽しみにされていてくださいね。