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逢う人みなスパイスの人

 大学生になってから、人と会う時に感じるようになったこと、それは(たとえ少しの縁であっても)関わりを持つ人は、私のなかのスパイスとなっている、ということです。
 いろいろな考え方、見方、趣味を持っている人に出逢う度に、私に様々な刺激を与えてくれます。
 鷹の爪のように熱意にあふれてキラキラした人とお話するときもあり、ナツメグのように周りを引き立てるけれどしっかりと存在感や芯を持っている人と活動するときもあり、シナモンのような優しさをもっている人に癒されることもあり……こうしたスパイスのような人たちが、私の日々に刺激を与えてくれます。

 料理をするときでも、スパイスというものが入ることによって、味に深さ、厚み、アクセントをもたらしてくれます。
 同じように私の(まだ少ない)人生にもいろいろな人との関わりという名のスパイスが加えられていきます。
 人生という料理に、たくさんのスパイスが深みを与えてくれるのだなぁ、と思うのです。

 そう考えると、違う価値観の人、意見や考え方の合わない人と接する時も、相手に対してのとらえ方が変わりました。ネガティブな感情を強く抱くこともあまりなく、人の世も面白いものだ、この縁も何かのスパイスなのだ、と考えることができるようになったのです。

 これからもたくさんのスパイスに出逢うのでしょう。そして私はそのスパイスを調理しながら料理(人生)を作っていくのだろう、と思います。

……人生を語れるほど年数を生きていないながらに、こんな事をぼんやりと考えて、夜は静かに更けていきます。

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