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味覚の変化

子供が友人から栗の渋皮煮をもらってきてくれました。毎年、「上げようか?」と言われて、断っていたらしい。今年は私も多忙で、作れないかも知れないから、「貰っておいでよ」と頼んでいたのです。

おばあ様のお手製で、綺麗に剥かれた皮と灰桃色の色合いに、年期を感じました。お菓子を先生について習っていたとか、伺ったことがあります。冷凍だったので、半解凍でぱくり。(待てなかったとも言う)常温にして、ぱくり。あれ、少し甘味が強いかな、と思いました。お茶請けとして作っているから、甘めなのかな?とも思いました。

子供の話では、「以前は美味しかったんだけと、だんだん美味しくなくなった。」と友人と、友人のお母様は言っているのだとか。もしかしたら、年々甘くなっているのかしら・・・。

以前、老人ホームの仕事をしていた時に、味付けが濃すぎるように思っていました。それを職場の人に話したら、「認知症になると、味覚が鈍くなるのか、どんどん濃い味でないと美味しくないらしいよ。」と言われました。認知症でなくても、味覚は鈍くなっていくそうです。

ジョエル・ロブジョンが50代で現場を退いたのは、そういう事情も配慮してのことだったと思います。あまりに偉大なシェフに、味覚の変化を指摘する人はいないだろうし、だったらその前に、ということでしょう。潔い判断ですね。結局、ロブションの味を惜しむ人達に、又表舞台に引っ張られましたが、後年はプロデュースが主だったようですね。

いただき物の渋皮栗を食べながら、色々思った次第です。

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