春とイメージと
もう三月です。昨日の雨の後、急に暖かくなった氣がします。春ですね。あちこちのホテルで、ストロベリーフェアが始まっています。日本で苺というと、春のイメージなんですね。
クリスマスケーキにも、苺が多々登場しているし、苺大福も通年あるようなものですが、ハウス栽培でない甘い苺は春のものですから、春=苺のイメージは揺るがないのですね。
イタリアのお菓子でプリマベーラ(春の女神)というのには、苺は入っていません。オレンジの香りのお酒のケーキです。多分、向こうの方にはこれが春のイメージなんでしょうね。
フィンランドの職人さんの作ったシナモンロールを食べると、日本で食べ慣れたシナモンロールの味と何かが違う。多分、フィンランドではスパイスをいくつか加えて使うのでしょうね。
日本人には馴染みがないけれど、現地の人にとっては、これがないとちょっと違う、というものなのかもしれません。
海外のお菓子を頂戴すると、何か馴染みのないスパイスが入っていることがあります。スパイス以外に、何か入っている場合もあり、表記が何語かわからなくて読み取れない場合、アレルギーのある家族がいるので氣を使います。そういうご家庭は多いのではないでしょうか。
外国でなくても、地方によって同じ名前で違うものを指す場合があるのです。仙台でゆべしといえば、米の粉を砂糖と練って蒸しあげたもの。ごまやくるみの味がつく場合もあります。金沢の方では、柚子をくりぬいて、味噌を詰めて蒸しあげたもの。薄切りにしていただくようですが、お菓子というより、おつまみのようですね。仙台の人が抱くゆべしのイメージと金沢の人の抱くゆべしのイメージは、かなり違うということですね。
他人と話をしている時、こちらのイメージで話していると、相手の方はちがうものを想像している場合があります。仕事の上では行き違いが生じないよう、すり合わせをすることが大切ですね。家族や友人の場合も、確認は大事です。待ち合わせの場所が、違うところを想像している場合もありますから。