砂糖、suger, sucle
古来、砂糖は貴重品で、美味しいものとされていたようです。
日本酒は甘口に作られ、甘い=旨いであった時代があったそうです。
今は、多種の菓子や甘味があり、甘いものが貴重品という時代ではなくなっています。
それでも、手間暇かけて作られた和三盆の甘さ。なんとも品がいいのです。
この口の中に、ほのかなミネラル分を感じさせつつ、嫌みなく口の中で消えてゆく感じは、ほかにはありません。
料理研究家の有元葉子さんが、茹で立ての白玉に、和三盆をかけて食べるのを紹介していらっしゃいましたが、ミネラル分の仄かな雑味がいいアクセントになって、とても素敵なおやつになります。
無印良品であつかっている本和香糖を使ってシフォンケーキを焼くと、この砂糖の風味を感じられるものができます。
普段は、キビ砂糖を料理用に使っていますが、製菓用には使い分けます。
フルーツやチーズを前面に出したいときは、自己主張のないグラニュー糖を使います。タルト生地に早くなじませたいときは、粉糖を。
クリームブリュレには、カソナードが一番です。フランス領ラ・レ・ユニオンで採れる砂糖きびから作ったお砂糖で、しっかりとしたコクがあり、味のアクセントになります。これを珈琲に添えるのが、一番好きです。
そういえば、パリのフォションの喫茶コーナーで提供されていたのも、フォションのロゴの袋に入ったカソナードでした。
メープルシロップも美しいですね。熱々のフレンチトーストに、たっぷりかけるのが、大好きです。あの独特の後を引くこくは、楓の風味でしょうか?
ローラ・インガルス・ワイルダーの小説の中に、楓から採ったメープルシロップを煮詰めて、雪の上に流し、キャンデーを作る場面がありました。美味しそう!!というか、美味しいに決まってますよね。食べてみたい!!
精白糖の摂り過ぎは、確かに体に良くないけれど、糖分が心に満足感を与えてくれるのも事実です。
ほどほどに、適量を決めて楽しみたいですね。