総裁選の感想①党員投票データから幽霊党員を考えてみる(各党との比較)
総裁選で、石破氏が選出され、私としては面白くありません。
一方で興味深いのが自民党総裁選の結果データ。結果のデータ見て、あれ?と思った方もいるかもしれません。以下リンクのPDFを見てください。
それは有権者数と投票総数の間に乖離があることです。「有権者」であっても投票してない人がいるということです。
ユーレイ党員?
自民党の党費は年間4000円で3年分として12000円で、けっこうな金額ですが投票してないのはナゼ?という疑問がわくかもしれません。これが「幽霊党員」ではないかと思われるところです。今回はTBS系だけ富山県の事例で報道がありました。
自分の周囲での実情はこんな感じ
報道だとネガティブなことばかり書かれていますが、自分の周辺ではこんな感じです。
A「オレ実は離婚しちゃって、嫁の分の党員は無しにしたいけど」
B「(党員だった)おじいちゃん去年亡くなったんだけど」
C「会社で名義貸してくれって話で費用は会社負担じゃないの」
秘書「党員数のノルマあって、減るとワーワー言われるから、何とかお願いします。なんなら費用半分はこっち負担でいいです。」
正直言って、よくある「自爆営業」で、こうしたところにいわゆる「不記載」の金額の一部は使用されいるのでは、とも感じます。
ただ、ただの名義貸しのわりに総裁選の投票用紙が来たら「政策がー」と話題にして関心を高めてもいたので、必ずしも悪い面ばかりでもない、と私は思います。
(1)自民党総裁選近年3回(2024/2021/2018)での投票率
幽霊の最大値としては50%は超えてないです。
ハッキリ言って野党の「幽霊党員」のほうが遥かに問題がある
ところが、この幽霊党員に関しては、不思議と野党が突っかかっていません。なぜかというと野党の幽霊党員は自民党以上に党員投票の投票率が問題だからです。
(2)立憲民主党代表選2024での投票率は50%未満
立民は党員数からすると、自民党の1/10の規模です。立民の代表選挙ではナント、50%切っています。1回だけならまだしも過去2回ともです。「説明責任」という単語が思い浮かびました。これを見たら、自民党総裁選の投票率で「幽霊党員の党費がー」とか到底非難できる筋合いにないです。実際、幽霊党員については一言も批判していません。
(3)維新代表選2022での投票率
維新は党員数からすると、自民党の1.8%の規模です。維新も2022年に代表選挙を実施していますが、投票率は54.4%です。立民よりは高いですが、自民党の投票率には及んでいません。
(4)国民民主党代表選の投票率
国民民主党も、党員でこそ投票率63.6%ですが、サポーターになると43%の投票率です。合わせると46.8%です。サポーターの制度がよくわかりませんが。
政党の中で、幽霊党員が最も少ないのが自民党です。
幽霊党員の費用をなぜ野党が問題視しないのか、答えは簡単で野党の方が幽霊が多いからです。別に自民党を擁護するつもりも無いですが、自民党の総裁選投票率66.5%は野党より良心的な数字と思います。
投票率で行くと 自民>維新・国民>立民の順になります。
(5)だったら新聞の「押し紙」はどうなんだ?実売率78.6%
さらに、自民党の「裏金」を指弾しているマスコミはそこまで清廉潔白なのでしょうか。全然そんなことありません。真っ黒です。
アゴラの記事(FACTAのスクープ)によると、朝日新聞の「押し紙」は84万部に上るようです。これを2023年のABC部数では376.1万部とされており、292万部が実数とすると、実売数78.6%となります。自民党の幽霊と大差ないです。
少し古いですが、新潮によると以下の数字もあるようです。
新聞の場合は、広告単価として発行部数が重要になりますが、部数は、ABC協会が出しており、この数字を偽っているわけです。
ただ、幽霊党員は正直実害はありませんが、「押し紙」は広告出稿者に対する背信行為です。
こうした実情からも、マスコミも本気で幽霊党員を指弾することは無いでしょう。