白鵬断髪式:モンゴル国歌に敬意が払われなかったのは侮辱であり失礼
歴代最多の優勝の記録を打ち立てた横綱白鵬の断髪式が先日行われました。
様々な分野の方々も参加し、白鵬の断髪式に花を添えました。
ただ、私としては白鵬の偉大な記録には敬意を持つとしても、大横綱に相応しい取り口なのか、と思うところもあり、また「強すぎた白鵬」が相撲として、あまり好きではなかったのはあります。
そんなことはともかく。
モンゴル国歌
しかし、私が注目したのは、モンゴル国歌独唱が行われたところです。
モンゴル国歌は、モンゴルの国民的オペラ歌手アリウンバータル・ガンバータルさんが独唱しました。
アリウンバータル・ガンバータルさんのプロフィールと公式チャンネルはこちらから参照ください。そのまま相撲部屋にいるような風貌と体格ですが。
しかし、観客の中には座ったまま談笑している方もいて私は非常に失礼な態度だと思います。
単なる余興の音楽ではないのです。この点は強調したいと思います。
大相撲の千秋楽では、君が代斉唱の際に、起立して斉唱しているではありませんか。
もし、米国の球場で大谷翔平選手のために君が代が流れて、米国人が知らん顔していることがあるでしょうか。そうした状況を想像してみてほしいのです。
自国の国歌や国旗だけでなく、他国の国歌や国旗に対する敬意にあまりに鈍感すぎないでしょうか。
運営側も運営側です。千秋楽と同じように「みなさんご起立下さい」をなぜアナウンスしなかったのでしょうか。モンゴルの伝統衣装の方々だけが起立して国歌に敬礼しています。
日本の伝統文化であり、神事である相撲に対して誇りに思うからこそ、モンゴルに対しても敬意を払うべきです。
外国出身力士が日本でどれだけ苦闘してきたか。
日本で働く外国人も身近にいるだけに彼らの苦闘に敬意を持てないで、世界の大国と言えるでしょうか。日本人横綱がいなくて寂しいなどではなく、世界に冠たる日本だからこそ世界から挑戦してきた力士に敬意を払うべきです。
本場所でも出身国の国歌で栄誉を称えるべき
本場所でも優勝力士の出身国が日本でない場合は、力士の出身国の国歌を流すことで栄誉を称えることがあってよいと思います。現時点(令和5年初場所)では幕内にモンゴル以外の外国出身者は2人います。栃ノ心と碧山です。この2人は私も好きな力士として推しています。
栃ノ心・ジョージア
駐日ジョージア大使のティムラズ・レジャバさんはジョージア料理で激励。ワインが実においしそうなのが気になります。
もし、かなうのであれば荘厳なジョージア国歌を響かせて欲しいです。
碧山・ブルガリア
碧山はブルガリア出身。同じくブルガリア出身の琴欧州とも仲良し。
碧山の特集。
碧山にもブルガリア国歌を響かせて欲しいところです
モンゴルに敬意を払い、ブフ(モンゴル相撲)と国歌の歌詞
おわりに、私はモンゴルに敬意を払う意味で、ブフの動画とモンゴル語の歌詞と日本語訳を付る、モンゴルの友に好角家としてお詫びしたいと思います。動画はモンゴルのテレビ局のものです。
モンゴル国歌1番
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2番
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ᠵᠢᠪᠬᠤᠯᠠᠩᠲᠤ ᠮᠠᠨ ᠤ ᠣᠷᠣᠨ ᠮᠠᠨᠳᠤᠲᠤᠭᠠᠢ᠃
1番
清きわれらが独立の国
モンゴル人の聖なる血筋
全世界の良き行為よ
永久に厩と我等と共にあれ
全世界の正義ある
国と絆を強め 栄えさせよう
愛しきモンゴルを すべての心と力で
2番
われらが大国の象徴は
民の運命を支える
我が家系、文化とことばを
心に抱き栄えさせん
勇ましきモンゴルの賢き民に
自由と幸いあらん事を
幸せへの鍵、発展の支えで
モンゴルは栄えん
なおモンゴルに関連しては拙稿もご参照いただけるとありがたいです。