前稿で、和歌山県庁での事務事業評価廃止事件を書いたところ、多くの方に閲覧いただきました。
これを書くにあたって読んだ岸本知事の会見録がなかなか興味深く、読んでいて全国ニュースに出ないほうが不思議なぐらいの面白いネタだらけです。一般会社員の目線から見てみて1月以降の会見で面白いのを抜粋し、コメントもつけてみました。
大人数での「ご説明」は「県庁あるある」です。この仰々しさは知らない人見ると驚きますね。これは和歌山だけでなく他県も同じ。知事じゃなくて部長級でもスゴイ人数になります。記者もこれ笑いのネタと感じなかったのでしょうか。
いまだにWi-Fiが無いというのは、読んだ瞬間目が点になりました。庁内にWi-Fiもなくコロナ良く乗り切ったと逆に感心します。政府のDX推進の足元はこんな惨憺たる状況だということはもっと知られるべきです。逆に今までWi-Fiすら導入できなかった県庁の意思決定のありかたの検証の方がもっと重要に思います。他県でいまだにWiFi無い県庁あるのか、マスコミもなぜ確認しないのか。この国のマスコミはその程度のレベルだと読者も肝に銘ずべきです。Wi-Fiすら無い県庁は行政的にもに問題がないはずありません。
不思議なことに和歌山県は総務省での「公衆無線LAN環境整備支援事業」で5,200万円を2019年度で入っているはずです。「災害時における、防災拠点等での地域住民等の情報収集等のためWi-Fi環境を整備」(ジャジット参照)
防災拠点としてはWi-Fiがあっても、2023年春に県庁本庁舎にはWi-Fiすらないという状況なわけです。ただ防災目的なら今となってはスターリンクの活用の方が利便性も良くコスト安く済んだかもしれません。
惰性に決まってます。しかし、惰性で古い事業も多いのに、事業評価だけはやめれた背景は逆に不思議と言うか重要になってきます。前稿での事業評価をやめた意思決定過程の検証がますます重要です。
コスパだのPDCAだの私も4月に新入社員向けにレクした同じ内容が知事会見で出てて、笑ってしまいました。ここも記者もさらなるツッコミが無いのが逆にすごいと感じます。
これも衝撃的なネタ。「県庁あるある」のスタンプラリー。これはどこでもありますが、和歌山市役所に行くことすらハンコ要るのは、全国ニュース級の笑いのネタなのに、マスコミが温情で報道しなかっただけかもしれません。朝までかかっていいから全部列挙しろとマスコミもいわない方のがおかしい。ネットなら確実にバズる記事のネタなのに。何が「権力の監視」だ。笑わせる。
なお、ツイッターで以下のような指摘もいただいています。
ちなみに規程でも様式まで定めています。この規程の改正は議会承認必要なのかどうか。
ちなみに、他県ではこんな感じで簡素化されてて書式もありません。和歌山はよほどの事件や問題があったのかと興味がわいてしまいます。
性悪説でハンコハンコ言うなら事業評価やめた承認書類でハンコ押した書類が無いはずありません。絶対出せ。隠すな。見せろ。小学生のような外出届ごっごまでやってて事業評価やめたときは都合よく書類無くなる不思議空間にしてはいけません。
岸本知事の発言で思い出したのが、トヨタでの「事務系職場の7つのムダ」これ県庁ではオンパレードだから言いたくなったのでしょう。
また、こういうの書くと、県庁幹部がマスコミの支局長に「勘弁して下さい」と泣きついてくるかもしれません(既にしていると思う)が、これを容認していては和歌山県のためになりません。知事も恥を忍んで容赦なく晒すぐらいの気構えでないとダメです。
私も和歌山県民ではありません。厳しいようですが、地方交付税負担し、重税に喘いでいる全国の皆さんにも知っていただく良い機会と思い、敢えて抜粋し筆を執りました。(県庁は地方交付税を総務省からもらっていると錯覚している。)
こういうの書くと県庁の職員は「愚民が何か言ってる」とせせら笑うでしょう。「全国が和歌山県を嘲う現実」と向き合う勇気が必要なことを忠告したいと思います。
【参考】