アメリカ Women's health と保険
こんにちは、今日は私のアメリカでの医療・健康保険についての経験について書きたいと思います。
アメリカではご存じの通り、国民保険は存在しません。基本的に医療保険は雇用主を通して提供されます。イコール、仕事をしていないと医療保険に入ることができません。(低所得者や福祉を利用しなければいけない人、高齢者は国が運営する医療保険(MedicaidやMedicaid)に加入することができますが。)そうなると、まだ労働許可証が発行されていない身の私は、パートナーの雇用主が提供する保険に配偶者として加入します。
私は、低用量ピルを4年ほど前から服用しており、今回そろそろ自宅でのストックが切れてしまいそうだったので、婦人科にかかりました。前の記事で、コロナ禍のアメリカのお役所のデジタル化への対応について少し触れましたが、今回はアメリカ医療現場でのデジタル化の恩恵を受けました。一度もかかったことのないクリニックだったのですが、事前にオンラインで問診票を提出し、予約当日はドクターとZoomで「面会」をして処方箋を書いてもらうことができました。低用量ピルに含まれるホルモンが原因なのか、気分の上がり下がりが激しく、生理前には精神的に特に理由もなく気分が落ち込むことが何度もあったことを相談すると、Nuva Ringという避妊法を提案されました。Nuva ringとは膣内にリング状の器具を入れ、器具を入れてから取り出すまでの3週間、ピルと同じ避妊効果が得られるというものです。ピルと違って毎日何かしなければいけないわけではなく、一度入れてしまえば3週間何もしなくていい+放出されるホルモンの量もピルと比較すると少ないことを教えてもらいました。早速その場(Zoom面会)で処方箋を書いてもらい試してみることにしました。
オバマケアによってアメリカでは雇用者が提供する医療保険が避妊薬・器具にも適用され、無料でアクセスすることができるようになりました。しかし、トランプ政権がこのルールを撤廃する決定をし、今年7月に米国最高裁もその決定が合憲である判決を出したため、現在では雇用主は、宗教・道徳観念を理由に避妊薬・器具を保険適用から外すことができます。幸い、私の加入している医療保険は今でも避妊具に保険が適用できるので、問診も処方箋も無料でした。
後日近くの薬局に処方箋を受け取りに行くと、薬剤師さんが「今日来たついでにインフルエンザの予防接種やってく?無料だよ!」と教えてくれたので、その場でワクチンを打ってもらうことができました。体温計で体温を測ることもなく(これは完全自己申告制なので、問題が起きても自己責任ってことでしょうね)袖をまくってレジ越しに腕を消毒してもらい、そこでチクッと。注射が終わったら、なんと買い物が5ドルオフになるクーポンまでいただいてしまいました笑。
日米の医療保険制度の違い(特に婦人科の保険適用範囲の違い)だけではなく、薬剤師のキャパシティーの違いを身をもって感じた経験となりました:)日本の国民皆保険制度は個人的には素晴らしいと思いますが、女性特有の医療サービス(特に、子どもを産むという決断をする前に必要となるサービス)への適用が広がることを願います。インフルエンザワクチン等、ルーティーン化しているサービスももしかしたら、薬剤師さんの教育制度を見直せば、病院でやってもらう必要もなくなるのかもしれません。(待合室ですでに風邪をひいてる人と一緒の空間にいて、その結果風邪をひくというのもなんとも本末転倒な気がします。)
これからも毎日の生活を通して、ふと感じたことを記録していきたいと思います♪