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夫の話

今の夫とは再婚同士だったのですが、私と一緒になる前は結構というかだいぶ不運な人でした。

人がいいので寄ってくるけど、同時に騙すやつも多くて損していることが多い。
美味い話を持ちかけて結局夫が被るようなこともしょっちゅうで起業したばかりの頃は相当苦労しました。

第二回で書いた嫌いな人と決別すると話しましたが、
夫を騙すやつ、嫌な目に遭わせた奴らはことごとく目の前から消してきました。

偶然かもしれませんが、私が本当に怒った相手はいなくなった後に、必ず病気をする、ケガをする、会社が傾く、ひどい人は犯罪を犯して逮捕されるという目にあっています。
まぁ、人を貶めるんだから因果応報なんですけどね。

そんな夫、結婚する前に夫の実家の離れに住んでいたのですが、そこに遊びに行くとめちゃくちゃ怒りのオーラが部屋中を漂わせていました。
こんなところに平然といられる夫にドン引きでした。

怒っているオーラの原因は夫の亡くなったおばあちゃん。
初孫だったため、特に可愛がられていたらしく、可愛い孫に近づく不届な女を追い出してやろうと思っていたようです。
私はおばあちゃんであることに気がつき、
「私は決して夫さん(名前は伏せます)を裏切ることはしません。だからどうぞ安心してください。」
と念じ、怒りのオーラを消してもらうようにお願いをしました。
もちろん、すぐには消してくれず何度か家に行くたびに心で声をかけ、
夫をとても大切にしている、夫とは一生を添い遂げるつもりでいると何度も念じ、ようやく信用してもらえたのか気づいた頃には穏やかなオーラの中居なくなっていました。

そんな夫、人柄のせいなのか人間だけでなく動物にも幽霊も好かれやすくしょっちゅう連れてくるんです。

もちろん幽霊を。

死んでいるものならまだしも、なぜか生き霊も多い。
生き霊の方が祓うのに根気がいる。

私は霊媒師ではないので祈祷や祓う術はわからないのですが、
唯一できるのが、自分に一時的に憑かせて祓うのです。
ただ、めっちゃしんどいのでできればやりたくない。
生き霊の場合は、なんとか説得して帰ってもらう。
もちろんなんらかの恨みが強いから生き霊なわけで、攻撃しようとしてくる。
自分の肩をバンバン叩くか、あんまりひどいと私が怒るのでそうなるとようやく消える。

引き寄せるタイプの夫なので、遠方に現地調査(夫は建設会社を営んでおります)で行った空き物件は酷かった。

まず、行く前に見せてもらった写真にすでに何人か写っている。
1人じゃない時点でもうあかん。
空き物件の玄関に入った瞬間、夏のとても暑い日なのに足元がとても寒く、鳥肌が止まらない。
全体にフィルターがかかっている感じで、視界が悪く何かを邪魔している感じ。
夫以外誰もいないはずなのに何人もの視線を感じる。
ビリビリ痺れるような感覚のまま二階へ上がると部屋の一つがものすごい黒いものに包まれる感じがして、夫にここは絶対開けないでと頼み、現調をさっさと終わらせようとした。
屋上まで出て、調査を終わらせて帰ろうとした時、

バーン!!!

と先ほど黒いオーラに包まれた部屋から大きな音がしてビビりまくった私と夫は急いで階段を降りて空き物件を後にしました。

その後、改修工事が行われたのですが
作業している人がその現場で何度もラップ音を聞いたり、泊まり先の宿で金縛りにあったりと散々な目にあったようで
ここの現場はもうやりたくない。嫌なことが起こりすぎてもう無理だと夫に愚痴っていたそうです。

結局、不思議なのがその空き物件がキチンを現場を収めたのか全くわからないのです。
なぜか全然工事が進まず、結局途中で終わってしまったらしいのです。
なんとかうちでやった分の工事代金はもらったのですが最後まで改修工事が終わったのかは謎のまま。

何度か夫の現場を手伝ったことがあり、空き家などには行くことが多かったのですがあの物件が1番やばい感じでした。

首を絞められるように息苦しくてビリビリと肌を刺すような感覚。
重くのしかかるような感じ。私に何かを訴えてくるような視線。

すでに何年も前の話ですが今でもその感覚を覚えております。

そんな私に守られている夫は仕事はなんとか順調で騙してくるような奴らは私が一掃し、家族のために今日も働いてくれています。

背後に霊を乗せて。

あぁ、また祓ってやらないと…


ここまで読んでくださってありがとうございました。
スキしてくれると大変喜びます😊

嘘のような本当の話。
また来週の土曜日に。






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