ニンジャスレイヤーTRPGソロリプレイ【レッツ・メイク・ポイズン・イカサシミ】
ドーモ、nyamotomoです。今回は自作シナリオのテストプレイをリプレイ化しました。原作エピのデッドリー・ヴィジョンズ:バトル・ウィズアウト・オナー・アンド・スシを参考にしたシナリオです。
さて、今回のシナリオは遊ぶPCとして公式の28ポイントスクラッチビルドを想定しています。現在保有するPCのうち該当するものはいくつかいますが今回は彼に行ってもらいましょう。
・マシンブレード
◆マシンブレード(種別:ニンジャ)
カラテ 9 体力 11
ニューロン 6 精神力 5
ワザマエ 8 脚力 6
ジツ 0 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 10/8/7/8
回避/精密/側転/発動 11/9/10/0
◇装備や特記事項
▶︎テッコlv1、▶︎生体LAN端子lv1、▶︎ヒキャクlv1
『◉◉タツジン:イアイドー』、『◉トライアングルリープキック』、
『◉電光石火』、『◉知識:セキュリティ』、
『◉知識:ストリートの流儀』
テック・フルヘルム、タクティカルスーツ、カタナ
上記のシナリオにNPCとして登場させたニンジャを少し調整しました。28ポイントで作られるニンジャの中でも回避力と攻撃力に優れているニンジャですね。では初めて行きましょう。
◆シナリオ本編
ウシミツアワー。高層ビルの谷間の誰も知らない竹林にて二人のニンジャが対峙していた。「ドーモ、ブルースクイッド=サン。マシンブレードです。」「ドーモ、マシンブレード=サン。ブルースクイッドです。」
◆ブルースクイッド (種別:ニンジャ)
カラテ 5 体力 8
ニューロン 8 精神力 9
ワザマエ 6 脚力 3/N
ジツ 4 万札 5
攻撃/射撃/機先/電脳 6/9/8/8
回避/精密/側転/発動 8/8/7/13
◇装備や特記事項
・▶︎サイバネアイlv1
・『◉スリケン乱射』、『◉頑強な肉体』、『◉不屈の精神』、『◉ニンジャソウルの闇』
・『⭐︎ポイズンブレス・ジツlv3』(基本使用しないがポイズンインク噴射などに読み替えて使ってみてもい。)、
『★ドク・スリケン(ポイズンインク・スリケン)』
・これらはすべて上の能力値データや判定ダイス早見表に反映済み。
油断なくアイサツを返しながらもブルースクイッドは自身の手元の血塗られた耐重金属酸性雨ボストンバッグへと意識を向けてしまう。その中には時価1億円にもなる未公開株権が詰まっている。この秘密の金脈を次の四半期決算まで隠し通せば、それは彼のものとなるのだ!
ブルースクイッドはこの1億円を他のソウカイ・ニンジャやメガコーポ、ヤクザなどから守るためにあらかじめ目星をつけていたこの竹林に隠しにきた。十分に一度は中身を確認しながらようやくこの地点に辿り着いた時、闇の中からサムライ騎士めいたニンジャが現れアイサツしてきたのである。
「…貴様、何故俺の名を…!」ブルースクイッドの言葉にマシンブレードは答えない。だが返答するように装甲キモノをはだけ、サイバネ化された肩口に刻まれた菱形のマークを見せてきた。ザイバツ。ソウカイヤと対立する西の巨大ニンジャ組織。十分な回答だった。
ブルースクイッドは株券の詰まったバックをチラリと見るとそっと地面に下ろした。まるで父親が愛しい我が子をベッドに寝かせるように静かに丁寧に。そして次の瞬間、ブルースクイッドは油断なくカラテを構えた!そのサイバネアイには先ほどまでの動揺と軟弱さは既にない!サムライじみた覚悟のみがある!「いいだろう!かかってこい!」
イクサ開始
1ターン目
「イヤーッ!」ブルースクイッドはその場から弾かれるように連続側転!バッグを巻き込まぬようその場を離れつつスリケンを投擲!マシンブレードはこれをカタナで弾き、ヒキャクを唸らせ一足飛びにブルースクイットに接近、致命的イアイを放つ!「イヤーッ!」
「イヤーッ!」だがブルースクイッドはイカじみた柔軟性でこれを避け、マカーコで距離をとり叫ぶ!「愚かなり、マシンブレード=サン! 貴様の死のカウントダウンは既に秒読み状態だ! イアイ直後の致命的な隙にあわせて投擲される俺のポイズンインク・スリケンで、お前は悶絶しながら死ぬだろう!」
即興オリガミ職人じみたブルースクイッドの綿密な計略が張り巡らされていく!勝利を確信するブルースクイッドの両腕に神秘的パワーが高まっていき、やがてそれは唸り声をあげて回転する漆黒の星を形作った!「イヤーッ!イヤーッ!」暗黒のドライアイスじみた瘴気の尾を引きながらスリケンが乱射される!
しかしマシンブレードはこの致命的攻撃に対して冷静にヒキャクに電子指令、次の瞬間機械化された両足が常識を超えた角度に股割りされマシンブレードの頭頂部が沈み込む!ポイズンインク・スリケンは頭上を通過!
「バカなー!?」ブルースクイッドは驚愕!「そ、そうか……!貴様はこの俺の計略を先読みした上で、サイバネの機能を用い逆に欺こうとしたというのか!何たるカラテ…あるいは武田信玄の計略か!?恐るべしマシンブレ…」ブルースクイッドのセリフは途中で中断された。滑るように接近してきたマシンブレードのイアイ斬撃が眼前に迫っていたのだ。
「イ…イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」ブルースクイッドは頭部目掛けたイアイを強化ハチマキで受け止め、さらに同時に放たれた致命的ランスキックをブリッジ回避する!「ひ…卑劣な!」「卑劣ね…みみっちいサンシタにふさわしいみみっちい台詞だな」マシンブレードの口から飛び出たのは笑い混じりの嘲りだった。「オノレー!」
2ターン目
3ターン目
「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」「イヤーッ!」…二人のニンジャは色付きの帯と化してぶつかり合う!ブルースクイッドが腕を触手じみてしならし無数のスリケンを放てば、マシンブレードは最高級スシマシンじみた精度でその合間を縫いイアイを浴びせる!ここまではゴジュッポ・ヒャッポ!
マシンブレードは一旦ブルースクイッドより離れバンブーに両足をつけるとロケットじみて地面平行ジャンピング突進!超高速イアイだ!だがブルースクイッドはそれに悠然と対峙し…手からスリケンを分解した漆黒のポイズン毒液を放つ!このままではマシンブレードは毒液の中へ突っ込む!アブナイ!
「イヤーッ!」だがマシンブレードは毒液一歩手前で手首のサイバネを回転!地面にカタナを突き刺すと、そのままカタナをしならせ棒高跳びじみて跳ね上がった!「イヤーッ!」「何ー!?」
そして毒液とブルースクイッドを飛び越え、その背後に着地!すかさずのイアイ斬撃を放つ!「イヤーッ!」「グワーッ!?」ブルースクイッドの背中が真一文字に引き裂かれる!咄嗟に半歩前に出ていなければ背骨が切断されていただろう!
「ヌゥー!?」決して浅くないダメージだがブルースクイッドは即座に思考を次のステージへと移す!音を頼りに背面めがけてノールックスリケンニ連投!マシンブレードがこれをカタナで弾き落とす間に適正間合距離にまで遠ざかると、油断なくスリケンを構えた!
「なるほどな…素直に褒めようマシンブレード=サン。貴様は実際恐るべき敵だ!」「………。」両者は再び相対すると互いにジリジリと隙を伺い合い、円を描くように回り始めた。「貴様のカラテは俺以上、だがカラテの差だけがイクサを決するわけでは無いことを教えてやる!ソウカイ・ニンジャの知略を知れ!」
4ターン目
「イヤーッ!」ブルースクイッドは鋭いスリケン投擲!マシンブレードは例のごとくカタナで弾き飛そうとするが…「グワーッ!?」左肩にスリケン命中!ほんの一瞬テッコの反応が遅れ、カタナ防御を掻い潜ってきたのだ!「ヌゥー!?」ポイズンインクが溶け出し傷を苛む!
「バカメー!俺が無意味にポイズンインクをばら撒いていたかと思った!?既にこの正四角形に断絶された竹林空間には溶け出した俺のインクの瘴気が蔓延している!貴様のご自慢のサイバネもご破産だ!これなるは俺のフーリンカザンよ!」
実際厄介なるフーリンカザン!マシンブレードはしばしイアイを構えて思案する。そして数瞬後、痛みを堪えつつブルースクイッドにすり足接近、恐るべき十字斬撃を繰り出した!「イヤーッ!」ヤバレカブレか?愚かなりー!」ブルースクイッドはサイバネアイを光らせ横に飛び退き回避!
だがマシンブレードはブルースクイッドを取り残してそのまま猛ダッシュ!向かう先には件の株券バッグ!「なっ!?もしや俺を無視して株券だけ奪うつもりか!?そうはさせぬぞ!」
ブルースクイッドはマシンブレードへと追従突進、無意識に脚に力が入り適正間合距離を変えて接近してしまう!そして怒りのスリケン連投!螺旋状の瘴気の尾を伸ばしながらマシンブレードに迫る二つのスリケン!「毒で弱った体では避けられまい!」ブルースクイッドはもはや勝利を確信していた。
だが…マシンブレードはスリケンに貫かれ爆発四散しなかった。あたかも急ブレーキをかけた列車じみて土煙をあげて止まると手足のサイバネを唸らせて回転!「イヤーッ!」迎撃イアイで2枚のスリケンを切り落としたのである!そしてそのまま回転ジャンプし、ブルースクイッドに斬りかかった!
「イヤーッ!」「グワーッ!ば、馬鹿な!?」勢いを乗せたイアイは深く、ブルースクイッドから青黒い血がスプリンクラーじみて吹き出す!ブルースクイッドはしかし、傷を抑えながら自らの血を媒介に即座にポイズンインク・スリケンを形成、狼狽しつつも油断なく構えた。
「なっ何故!?計算ならば毒の影響でそこまでのスピードは…」その時、ブルースクイッドのサイバネアイの毒濃度計はその真実を暴き出した!株券バッグの周りは毒濃度が異常に低い!ブルースクイッドの株券に対する思いが無意識にポイズンインクを避けさせていたのだ!
何たるブルースクイッドの計略を完全に読んだ上でその性格をも把握した計画を編み出すマシーンじみた戦闘計算力か!?見やればマシンブレードは油断なく株券バッグの元へと戻り、呼吸を整え始めている。バッグを中心とした聖域じみた安全地帯でスリケンを迎撃しつつカラテを高め、ブルースクイッドにトドメのイアイを放つ腹づもりなのだろう。
「ウウーッ」思わず唸るブルースクイッド!「実際見事だ、マシンブレード=サン!カラテで上回れたならばと知略で挑んだがそれでもなお俺を凌駕するとは…。だが俺は泣き言など言うまい。猛悪なるソウカイニンジャの端くれとして、貴様にせめて一矢報いてやるぞ!」
「否、それは不可能だブルースクイッド=サン。」マシンブレードは変わらぬ冷徹な声色で答える。「次のイアイの一撃で、私は貴様を殺す。観念してハイクを詠むか、あるいは……仕掛けてくるがいい、ポイズンインク・スリケンを!……イヤーッ!」「イヤーッ!」
5ターン目
ブルースクイッドは腕を全力で振るい必殺のスリケンを投擲!「グワーッ!」マシンブレードはそのスリケンを避けきれず命中、しかし速度を緩めず竹を蹴り渡るトライアングル・リープ
を決めた!そして一瞬でブルースクイッドの間近までたどり着き、渾身のイアイを放った。
ブルースクイッドはその姿の残像をサイバネアイに収めると、交差腕で受け止めようとしたが…「アバーッ!?」マシンブレードのイアイは熟練のイタマエじみた精密さでガードの上からブルースクイッドの両腕を切断!ナイスクッキング!前腕中途の切断面からスプリンクラーじみて鮮血が飛び散る!
腕なしのブルースクイッドはかろうじて爆発四散を堪え、容赦なく放たれた心臓一突きの追撃刺突をバッグステップでギリギリ交わしたがそこまでだった。彼はもはやカッティングボードの上のタイ…否イカだった。彼のメインウェポンたるポイズンインクスリケンは、腕がなくては放てぬ。
ブルースクイッドはボストンバックの方向に力なく二、三歩歩んで力尽き、ガックリと地面に両膝をついて停止した。イクサは決着した。
戦闘終了
……処刑人じみたマシンブレードのヒキャク駆動音を聞きながら、ブルースクイッドのニューロンに浮かんでいたのは株券のことだった。自らが組織を裏切ってまで成し遂げたかったこと。そのための資金。ブルースクイッドは最後にもう一つ覚悟を決め、顔を挙げるとマシンブレードと顔を合わせ口を開いた。
「恥を忍んで願いがある。」その言葉は不思議と穏やかだった。「その株券…ほんの一部でいい。俺のいう通りに使ってくれな…」「イヤーッ!」
その先は言葉になることはなかった。無慈悲に放たれたマシンブレードのイアイがブルースクイッドの頭部を切断したのだ。ブルースクイッドの生首はそのまま地面にポトリと落ちた。今際の際の数瞬の猶予、サイバネアイの照準をボストンバックに合わせ、ブルースクイッドは爆発四散した。「サヨナラ!」
ブルースクイッドが株券のカネで何を為そうとしていたのかは、爆発四散した彼自身のニューロンの火花の中に喪われた。マシンブレードはしばらくザンシンした後、深くため息をつき口を開いた。「フーッ……!中々強力、かつ…ハハハハ…騒がしく愉快な御仁だったなぁ。」
その声は先ほどまでの機械じみた冷徹なものではなく、快活で明るい声だった。マシンブレードはブルースクイッドの生首とボストンバックを拾い上げると、カラクサのサイバーフロシキに包み込み背負った。ちゃっかりとボストンバッグの中身の一部を拝借しながら。「フム、ゴッドブラッド=サン達に何か奢ってやるか。」
マシンブレードは竹を蹴って高く飛び、高層ビルの屋上へと着地。報告の為に走り出した。竹藪にはブルースクイッドの両腕と爆発四散跡だけが我が子を失った親の腕のように重金属酸性雨に濡れながら、いつまでも侘しく泥の中で佇んでいた。いかなる道とも、いかなる扉とも接していない、四方をビル壁に囲まれた秘密の竹藪で、ブルースクイッドの痕跡は朽ち消えていく。永遠に。
【レッツ・メイク・ポイズン・イカサシミ】】終わり
◆プレイレポート
◆リザルト
余暇後ステータス
◆マシンブレード(種別:ニンジャ)
カラテ 9 体力 11
ニューロン 6 精神力 5
ワザマエ 10 脚力 6
ジツ 0 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 10/10/7/8
回避/精密/側転/発動 12/10/13/0
◇装備や特記事項
▶︎テッコlv1、▶︎生体LAN端子lv1、▶︎ヒキャクlv1
『◉◉タツジン:イアイドー』、『◉トライアングルリープキック』、
『◉電光石火』、『◉知識:セキュリティ』、
『◉知識:ストリートの流儀』
テック・フルヘルム、タクティカルスーツ、カタナ
オーガニック・スシ、電脳ペインキラー
中々に強力なニンジャです。名声的にも強さ的にもマスター位階にあっても良さそうですが、ネオサイタマ駐屯かつサイバネ者なので地位は少し低めそうです。
◆終わりに
今回は自分で作ったシナリオを自分でやる地産地消プレイでした。実際自分でやってみるとシナリオのイメージも固まりますね。これはミニシナリオでしたがいつか本格的なシナリオを作り自分で遊んでみたいものです。では次の記事でお会いしましょう。
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