ニンジャスレイヤーTRPGリプレイ【タングルド・パッセージズ、マリシャス・アサルツ、イモータル・スピリッツ】(前半)
序
ドーモ、みなさんnyamotomoです。今回もニンジャスレイヤーTRPGのリプレイを投稿します。登場するのはこちらのニンジャ達です。
登場ニンジャ
・ナイトホーク
◆ナイトホーク (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:4 所属:ソウカイヤ
カラテ 2 体力 4
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 4 脚力 2
ジツ 0 万札 2
攻撃/射撃/機先/電脳 3/6/4/5
回避/精密/側転/発動 5/5/5/0
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇サイバネ
▶︎サイバネアイlv1
▶︎テッコLV1
▶︎生体LAN端子LV1
◇スキル
『◉頑強な肉体』『◉知識:ヤクザの流儀』
◇ユウジョウ
ソニックブーム親密度1
初任務を終え相当な名声を手に入れましたが分不相応な評価です。ニュービーの中でも下の方の実力であり、なんとかサイバネで誤魔化しています。今の所ワザマエ型であり近接戦がままならないので武器が欲しいところです。
◆ピッケルキック
◆ピッケルキック (種別:ニンジャ) DKK:0 名声:2 所属:ソウカイヤ
カラテ 4 体力 4
ニューロン 4 精神力 4
ワザマエ 5 脚力 4
ジツ 3 万札 0
攻撃/射撃/機先/電脳 4/5/4/4
回避/精密/側転/発動 6/5/5/7
即応ダイス:5 緊急回避ダイス:0
◇ジツ
『☆ムテキ・アティチュードLV3』
◇サイバネ
▶︎ヒキャクLV1
◇スキル
『◉滅多蹴り』
◇アイテム
オーガニック・スシ、トロ粉末
1:恐怖や諦観
名声もまだまだ低く、同期にリードされていますがそれでも着実に実力をつけています。◉滅多蹴りを試しに入れてみましたがボス戦でのダメージソースに期待です。
・ブルーアント
◆ブルーアント(種別:ニンジャ)所属:ソウカイヤ 名声:2
カラテ5 体力6
ニューロン3 精神力5
ワザマエ3 脚力2
ジツ2 万札6
攻撃/射撃/機先/電脳 5/3/3/3
回避/精密/側転/発動 5/3/3/5
緊急回避ダイス:1 即応ダイス:4
◇装備や特記事項
⭐︎スウォーム・ジツlv2、
使用タイミング:手番「攻撃フェイズ」
コスト:精神力1、1行動
ターゲット:術者を中心とした3×3マス、または隣接3x3マス
発動難易度:ニューロン+ジツ:NORMAL
効果種別:範囲攻撃(3x3)、効果継続(戦闘中)
発動に成功すると、指定したマスを中心にスウォームの大群が発生し、
3x3の効果範囲にいる敵に自動的に「群がり」攻撃を行う。
【ジツ】値1ならば、範囲内にいる敵の半数(術者が選ぶ。端数切り上げ)に対して自動的に1ダメージを与える(『回避:EASY』)。
【ジツ】値2の場合、『回避:NORMAL』となる。【ジツ】値3の場合、『回避:HARD』となる。
カトンなどと違い、スウォームはすぐには消滅しない。
自分の手番をこのスウォーム内から開始、もしくは移動を終了したモータルのモブ敵は、
環境効果としてフェイズ中のあらゆる判定難易度が+1される(モブからの攻撃/射撃を自動成功にしている場合は半数が自動失敗する)。
ボス級の敵は、スウォームの範囲内で移動を終了した場合のみ、この環境効果を受ける。
術者は、手番開始時にスウォームを維持することを宣言し、
移動フェイズに「瞬時行動」を消費することで、その中心点を術者の【ジツ】値まで通常移動させてもよい(障害物や敵を通過する)。
この移動終了直後に、スウォームは上記のダメージを再び与える。戦闘が終了した場合や、スウォームを維持しないことにした場合や、
カトン・ジツやカナシバリ・ジツ、火炎放射器やバズーカなどの範囲攻撃/爆発によってこの3×3マスを完全にカバーされた場合、
このスウォームはマップ上から取り除かれる。
なお、スウォームを維持している間、術者は『集中状態』に入れず、あらゆる『発動判定』の難易度が+1される。
また敵から1以上の【精神力】ダメージを受けた場合、フェイズの終わりに【精神力】を1支払わない限り、このジツの効果は終了してしまう。
1人のニンジャはスウォームを2個以上同時に操ることはできず、新たにスウォームを生み出した場合、既に存在しているスウォームが取り除かれる。
なお、敵の生み出したスウォームに自分のスウォームを重ねてフェイズを終了した場合、両方とも対消滅する。
▲▲戦闘用バイオサイバネlv1
伝統的礼装、ニンジャレガース
トロ粉末、、オーガニック・スシ、ZBRアドレナリン注射器、家族の写真
※スウォーム・ジツはルール実験場のler2を使用
過酷なバトルロワイヤルを生き延びたヤクザニンジャです。潤沢な資金により装備やアイテムはほぼ完成形に近い形となりました。バイオサイバネによるアタッカー、スウォームによるサポーター両方ができます。
以上3人で挑みます。せっかくソウカイヤのニュービー揃いですので、今回は以前のリプレイ(ピッケルキックの前登場回)でフラグを立てておいた、こちらをやりましょう!
公式のチュートリアル的シナリオとして初版から存在し、恐らく最も多く遊ばれたシナリオではないでしょうか?有名なNPCも登場しますが、この次元ではどんなキャラクターになるでしょうね。ではいよいよシナリオ開始です。
本編
草も眠るウシミツ・アワー。重金属酸性雨が降り注ぐツチノコ・ストリート。治安最悪の悪名高き犯罪街。ブラッドカタナ・ヤクザクランの事務所は、その一角にある雑居ビルの13階に位置していた。そして注意深いものならば気づくだろう。その屋上に複数の影が立っていることに。だがおかしい!なぜならこのビルディングは各階層に巣食うヤクザ・クランにより封鎖され階段から屋上に上がることは不可能なのだ!ではどうやって影等はここに辿り着いたのか?
もしもこの場に一時間ほど前からマグロ・ツェッペリンに違法飛び乗りして物見遊山でツチノコストリートを観察していた者がいれば説明できただろう。それは他のビルディングの屋上から飛び乗ってきたからだ。何故そんなことができるのか?影達は…伝説の半神的存在ニンジャだからだ。やがて3人目の影が現れ数瞬の沈黙の後、黒装束のサイバネ女がアイサツした。「あー、これで全員?みたいだね。ドーモ、本日ご一緒するナイトホークです。」
ニンジャにとってアイサツは古事記にもある非常に重要な作法だ。敵味方問わず欠かしてはならない。「ドーモ、ナイトホーク=サン!ピッケルキックです。お噂はかねがね…」そう頭を下げるのはヤンクめいた若い女である。どこか自信なさげな様子に反してニンジャネームの由来である尖った踵の物騒なヒキャクがアンバランスだ。「アハハ…噂なんて…アタシはそんな大したものじゃないさ」ナイトホークは明らかに照れ声。人に褒められるのは嫌いではないのだ!
「いえいえお噂は聞いておりますぜ…おっとアイサツが遅れた!俺はブルーアントと申します。オネイサン方、ヨロシクオネガイシマス。」最後に声を出したのは甲殻めいてプロテクターの貼り付けられた見事な戦闘ヤクザスーツに身を包み頭巾で顔を覆う男だ。その頭部には何らかのバイオ改造であろうか?昆虫じみた触覚が2本生えている。彼は年齢自体は最年長だがニンジャとしてのキャリアは二人よりも一段下だ。
ナイトホーク達3人はネオサイタマ最大の犯罪組織ソウカイヤに属するニンジャ・エージェントだ。彼女達の今回の目的はズバリ、ブラッドカタナの実質的リーダー格、グレーターヤクザ・キヨシの首である!ことは数時間前に3人の元に届けられた一通のサイバーマキモノであった。そこからはソウカイヤの上級ニンジャ、ソニックブームの小さなホロビジョンが浮かび上がり次のように語った。
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「既にあちこちにあったブラッドカタナのお得意先は制圧・交渉済み。もう動かせる戦力はこの本事務所にいる分しかいないみたいだ。確かピッケルキック=サンも交渉に行ったんだっけ?」「え、ええ…まぁほぼセンパイ方に頼った形で…。.」ピッケルキックは頭を掻く。実際のところ彼女はメンタイ流通先であった横浜御縄組合の「交渉」に向いはしたが、交渉そのものではさほど目立った活躍はしていない。
「まっなんにせよ、この抗争も大詰めですね。ともなれば俺としては作戦指揮はキャリアの優れたナイトホーク=サンにやってもらいてぇんですが…」ブルーアントの提案にピッケルキックも続く。「私もまだまだ未熟ですしお願いできますか?」「そ、そう?じゃあやらせてもらおうか!」ナイトホークは上機嫌だがナムサン!ここ数週間、ラッキーパンチ的な任務成功が続き、噂が立っているが彼女の実力自体はさほどでもない!むしろこの三人の中で戦った場合、最初に脱落しかねないのだ!そんなことも梅雨知らず、いよいよ任務が始まった!「じゃあ、いこうか!」
・マップ
◆玄関口
この事務所ビルにも窓はいくつか存在するが、いずれもカチコミに備えて防弾仕様。内側からしか物理ロックを開けられない。3人のカラテではまだ窓からの突入は不可能だ。これらはあくまで緊急脱出用と考え、屋上から飛び降り、ビル内からメインエントランスを使う。3人は色付きの風となり、モータルでは信じられぬ短時間で事務所の前まで辿り着く。
廊下を進み、事務所応接室と思しきドアの前では、いかついサングラスをかけたリアルヤクザが監視の目を光らせていた。その手にはチャカ・ガンが握られている。しかし、この見張りヤクザは3人の接近に気づいていないようだ。ニンジャ達は無言で懐の投擲物を取り出し、初めにナイトホークのクナイが…飛んだ。
戦闘開始
◆見張りヤクザ (種別:モータル)
カラテ 2 体力 2
ニューロン 2 精神力 2
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ ー 万札 1
◇装備や特記事項
チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
1ターン目
「アバッ…?」ヤクザは咄嗟に身を躱し急所を外したがニンジャのクナイは弾丸よりも早く、強い。皮膚を突き破り内蔵が大きく損傷。それでも力を振り絞ろうと狙いをつけたヤクザの意識はそこでシャットアウトされた。追撃じみて放たれたスリケンがその頭部を砕いたのだ。ヤクザの二十数年の暴力と波乱に満ちた人生はそこで終わった。
戦闘終了
「ヨシ、まずは一人…」ナイトホークはヤクザの死体を無造作に跨ぎ壁に突き刺さったクナイに近づき引き抜く。ソウル格の低く投擲物生成が出来ない彼女にとっては貴重な品だ。「アレ?これは一体?」同じくスリケンを回収しようと前に出たピッケルキックは破壊されたショドー付きボンサイを見る。どうやらスリケン投擲のために飛び出た際踏んづけてしまったようだが、その中からは謎めいた電子パーツ、万札素子がとび出ているではないか!
ブルーアントはそれを見ると頷きながら二人に語る。「あぁ、そういえばお二人はカタギのご出身でしたね。これはヤクザの隠し財産です。俺たちヤクザはこうした小物にヘソクリを入れておく習性があるでさぁ。他にもタンスとか、陶器製のワータヌキとか…。」「なるほど、今後はこういったオブジェクトも観察した方がいいですね。」
◆②の部屋
二人が会話していたその時!ドタドタ、バタン!音の方に見やれば何者かが走り去り、応接間の向こうのドアに消えていくのが見えた!「見張りがもう一人いたんだ!追うよ!」3人も追いかけてドアに侵入するとそこはトイレだった。突き当たりには薄汚い小便器があり、左手奥の個室からは何者かの気配を感じる。ヤクザが鍵をかけ、内側に立てこもっているに違いない。
「スッゾーコラー!!ザッケンンナコラー!いるのはわかってんだぞバカヤロウ!」ブルーアントが叫び散らすがヤクザは当然出てこない!「ダマレー!出たら死ぬだろ、バカハドッチダー!!」
◆部屋2の物理ロックドア
左側のトイレのドアには内側から鍵がかけられている。解除難易度はEASY。
◆トイレヤクザ (種別:モータル)
カラテ 2 体力 1
ニューロン 2 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ – 万札 1
攻撃/射撃/機先/電脳 2/3/2/2
◇装備や特記事項
チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
倒すと「粗製メン・タイ」錠をドロップする(即座に使用するならば【精神力】を1回復する)。
「待っててね、こういうのは得意なんだ」ナイトホークはニッコリと笑うとブルーアントを下がらせトイレに歩み寄った。後輩にいいところを見せなくてはならない!そのテッコが滑るようにドアノブに迫ると「カツン」と音がして内部構造が破壊され、キィーとドアが開いた。「えっ」ヤクザは呆然とナイトホークを見た。目が合った。怪物が笑った。「イヤーッ!」「アバッ!?」
ナイトホークは無造作にカラテ殺!顔面に大穴を開けたヤクザが血溜まりに沈む!笑顔で二人を振り返る!「どう?見直した?」「素晴らしいオテマエです」「す…凄い…ですね、えへへ」ピッケルキックの顔はやや引き攣っている!暴力経験の差だ!ナイトホークはそれには気付かずニヤケながらヤクザの懐を探る。中からはサイフと粗悪品のメンタイ…一応カネにはなりそうだ。
◆⑤の部屋
トイレから出た3人は左右を見る。すぐそこが廊下の行き止まりだがトイレの左右にドアが一つずつあるようだ。一つには応接間だがもう一つから微かに何らかのシャウトが聞こえる。「こっちはスモトリドージョーですね。ほっといってもいいですが後々に参戦されたら厄介ですな。」ブルーアントの言葉にナイトホークは頷いた。
「スモトリの耐久力は厄介だからね。さっさと始末しよう。」3人はドアを静かに開け、しめやかに潜入した。中では『『ハッキョーホー!』』の掛け声とともに、スモトリ崩れヤクザ2人が畳敷きの部屋で激しい鍛錬を行っている。やはりここはカラテドージョーだ。部屋の奥には見事なショドー掛け軸が飾られており、どちらもかなりの値打ちがあるだろう。そしてどうやらスモトリ達は稽古に夢中でこちらに気づいていない…。
戦闘開始
◆スモトリヤクザ×2 (種別:モータル)
カラテ 3 体力 4
ニューロン 1 精神力 2
ワザマエ 2 脚力 2
ジツ – 万札 3
攻撃/射撃/機先/電脳 3/2/1/1
◇装備や特記事項
『◉突撃』
『突撃移動』として、最大で【脚力】の2倍までのマスを移動できる。ナナメ移動不可。
移動中に1回だけ方向転換できる。ターゲットに対して1直線に、最短距離で移動し、
隣接した時点で移動を止めなければならない。
この移動によって2マス以上移動し、かつターゲットと隣接している場合、
続く攻撃フェイズで、ターゲットに対する『近接攻撃』のダメージは全て『痛打+1』を得る。
1ターン目
2ターン目
3人はスモトリ達に気づかれる前にハヤテのごとく突入!「「イヤーッ!」」「ブモー!?」片方のスモトリにピッケルキックとナイトホークのダブルトビゲリがぶつかった!だが死に至らぬ!何たるスモトリ耐久力!「イヤーッ!」だが次の瞬間進み出たのはブルーアント!メンポを展開させ…ジゴクじみたバイオ蟻顎が飛び出た!「アバーッ!?」スモトリは首を食いちぎられ死亡!ナムサン、この間約5秒!身長2m近いスモトリがニンジャ達のカラテにより一瞬で血みどろ死体に!
「ド…ドッソイ!?」もう一体のスモトリは困惑しつつも小柄なピッケルキックに突撃!殺人訓練の賜物!しかしピッケルキックはこれを飛び退いて回避!ニンジャに攻撃は滅多に当たらぬ!「「「イヤーッ!!」」」一斉攻撃!「アバーッ!?」生き残りスモトリも先ほどの再現めいて血みどろ死体に!もう一人の死体と折重なる!まるでツキジだ!
戦闘終了
◆①の部屋
スモトリのサイフとカケジクを略奪し尽くした3人はいよいよ「応接間」のショドーの書かれた扉前に集った。「いよいよここから敵の本陣ですね…」「あぁ、大人数の敵が予想される。ニンジャなら楽勝だろうけど手間取りはするだろうね。」二人の多少不安げな様子を見てとったブルーアントがここで進み出た。「オネイサン方。自分、ツユ払いにはある程度自身があります。」
ブルーアントがそう言うとヤクザスーツの内側がざわめき、エテルの気配が増す。何らかのジツの予兆!「ヨシ!じゃあブルーアント=サンメインで行こう!ピッケルキック=サンとアタシはスリケンで補助。いいね?」二人はナイトホークの言葉に無言で頷いた。ナイトホークも頷き返してドアノブを手に取り、扉を開け放ち先制アイサツ!「ドーモ、ブラッドカタナの皆さん!ソウカイヤです!本日はカチコミに参りました!」
丁寧なアイサツの響き渡った応接間は広く、部屋の中央にはクリスタルテーブルがあり、左右に黒い革張りソファがあった。左右にドア。部屋の四隅には桐製のタンスが置かれ、預金通帳やハンコなどの存在を予感させる。だが、今は目の前のクローンヤクザ軍団を排除するのが先決だ。彼らはチャカ・ガンを抜いて一斉に立ち上がった! 『『『ザッケンナコラーーーーッ!』』』』戦闘開始!
戦闘開始
・マップ
◆クローンヤクザY-10型/11型 (種別:モータル/バイオ生物/クローンヤクザ)
カラテ 1 体力 1
ニューロン 1 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ – 万札 1
攻撃/射撃/機先/電脳 1/3/1/1
◇装備や特記事項
チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
1ターン目
ナイトホークとピッケルキックは瞬時に行動!「「イヤーッ!!」」クナイとスリケンが飛び、ヤクザ2体死亡!しかし工場での初期教育によりヤクザ達に感情はない!一才の乱れなく反撃用意!「ザッケ…「ザッケンナコラー!!」だがここでヤクザスラングを被せキャンセルしながらブルーアントが迫る!その見事なヤクザスーツから無数のアリ達が出現し、ヤクザ達に飛びかかった!ナムアミダブツ!これぞブルーアントのジツ、小動物を操るスウォーム・ジツだ!
「「「アバーッ!?」」」まともにアリの群れを浴びたヤクザ達が瞬く間に白骨化!無様に転がる!だが直撃を避けた生き残りヤクザ達は今度こそ銃撃!狙いはブルーアント!「「「ザッケンナコラー!!」」「イヤーッ!」しかしブルーアントはこれを全てギリギリで躱し、弾丸の一つをバイオ顎でキャッチ、パフォーマンスめいて粉砕せしめる!圧倒的だ!
2ターン目
◆ショットガンヤクザ×2(種別:モータル)
カラテ 2 体力 1
ニューロン 2 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ – 万札 1
攻撃/射撃/機先/電脳 2/3/2/2
◇装備や特記事項
ショットガン: 銃器、連射1、ダメージ2
3ターン目
クローンヤクザ部隊瞬く間に半壊!もはや全滅は時間の問題かと思われたその時!「ガゴンプシュー! 」左右のドアが開き、騒ぎを聞きつけたクランのリアルヤクザがショットガンを構えて乱入してきた!『『スッゾコラーーッ!』』得物にクラン家紋が入った一段上のテッポダマだ!「「ザッケンナ、アバーッ!?」」しかし飛び込んできたヤクザ達の顔にすぐさまクナイとスリケンが生え、死亡!増援瞬時に全滅!
「アバーッ!?」「イヤーッ!」「アバーッ!?」一方のクローンヤクザ部隊もまた無惨!また一人がアリに飲み込まれもう一人もブルーアントのスリケンに撃ち抜かれる!最後の生き残りクローンヤクザはアリを振り払いながら涙ぐましく桐のタンスに上り銃撃するがブルーアントは易々と弾丸をスリケンで撃ち落とした。
「貴方が最後!イヤーッ!」ナイトホークが放ったクナイ・ダートが最後のクローンヤクザを正確に貫く!「アバーッ!?」死亡したヤクザはアリの群れに落下!瞬く間に白骨化!ナムサン!わずか数十秒!その間に10人分もの戦力が消滅した!恐るべしニンジャのカラテ!
戦闘終了
イクサが終われば応接間は変わり果てていた。クリスタルテーブルと黒い革張りソファはアリ達に貪られ欠片も残らず、壁と天井一面に飛び散ったクローンヤクザの緑色の血液は酸化して赤く染まりつつある。四隅の桐のタンスだけが無事だ。「口ほどにもねぇ奴らだ。」ブルーアントは残っていた死体をアリ達に食い片付けさせ始める。ナイトホークは床面を未だ蠢くアリ達を遠目にみながら思わず呟く。「ブルーアント=サン、なかなかすごいジツを持ってるね…」
「す、すいません、お見苦しいかったですかい?今退散させますんで…」「いやいや!スゴいジツですよ!私のジツはどうも受動的で披露する機会が中々…」「アリって割とオメメがクリクリしててかわいいよね。あの量の群れが体内にいるの?」ブルーアントの触覚が少し照れたように揺れる。「いや、中にいる分は割と少ないんです。リー先生曰く、外に出す時にエテルと血肉である程度ブンシンさせるんだとか。」
3人が雑談している間にもアリ達は蠢き続け、桐のタンスから金品を回収し死体からサイフなどを剥ぎ取る。そしてそれらを3人の元までダイミョ・パレードめいて運んでいた。「賢いなぁ」「こういう簡単な指示なら出せるんですよ。」
ブルーアントは品物をアリ達から受け取ると、再び体内に群れを収納した。「さて、ここはこれで終わりみたいですな。」「じゃあ先に進もう。」ここから進むには左右のドアを選ぶ必要があるようだ。ナイトホークはサイバネアイの多数の機能でドアを分析する。「左はオヤブン室に続いてるって書いてあるね。右は…電子ロックがかかってる?」
「迷いますね…ブルーアント=サン。元ヤクザの目線ではどちらから行った方がいいと思いますか?」ピッケルキックは3人の中でも特に裏社会の知識に貧しい。「あちらにもニンジャがいてそのことに自信を持ってる様子…こんな時にある程度のソンケイあるオヤブンならばみすみす逃げるようなマネはしません。さほど広い事務所でもありませんし、いそがば回れともいいます。今必要なのは不慮の事態を招きかねない右側の不明区画の掃討ですね。」
「なるほど、じゃあ早速通してもらおうかな?」ナイトホークはコメカミから生体LANケーブルを取り出しドアの端子口に接続した。ハッキング開始!「ええと解除コードは…ンン?これは…」
右のドア:
「部屋3」にいるスゴイ級ハッカーがこれを制御しているため、難易度はU-HARDである。
ハッキングに成功すると、「部屋3」のスゴイ級ハッカーはニューロンを焼き切られて即死する。
またハッキングに成功すると、以降このドアは通常のドアのように扱える。
ナイトホークはそう呟くと目を閉じて黙り込み、数瞬後…。『アバーッ!?』扉の向こうで悲鳴!どうやら敵ハッカーを殺したようだ!「ふぅ、ハッカーがいるとは…いいとこスゴイ級の小物で助かったね。さぁ行こうか!」
◆③の部屋
ドアを通ると薄暗い廊下と向かい合う二つのドア。3人は半開きになっている左のドアの中を伺う。部屋の奥には大型UNIXがあり、LAN直結したハッカーが後頭部から煙を立ち上らせて死んでいた。おそらくナイトホークとのタイピング攻防に敗北したハッカーに死の運命が訪れたのだろう。また加えて部屋にはこのハッカーに労働を強いていたと思しきヤクザとオイランアサシン傭兵がいた。
「オイ、起きろテメッコラーニボシ!お前だけが頼りなんだよぉぉ!」「ダメだ、もう死んでるッスよ!窓から逃げるんすよ、オネイサン!」ニンジャ達は室内に進み出て先制アイサツ!「ドーモ、お取り込み中にシツレイ。ソウカイヤのナイトホークです。」「ピッケルキックです。」「ブルーアントです。まったくソンケイのカケラもねぇ奴らだ。」
アサシンはニンジャ達に気づくと一瞬固まり、次の瞬間には敵を睨みつけサイバネ武器を構えた。プロの動きだ。「チッ…やっぱりニンジャかよ…ふざけやがって…」彼女はしかしアイサツには応じない。ニンジャではないからだ。だが明らかに重サイバネのスラッシャー!ほぼ半裸の全身に流体ネオンタトゥーを刻み、顔には360度サイバーサングラス、右手には電磁クローを装備している!高い戦闘力!「こうなったら死んだも同じ!!覚悟しろニンジャども、アタシはミコチ!ミコチ5だ!!」
戦闘開始
・マップ
・ミコチ
◆ボス級◆重サイバネ・オイランアサシンの『ミコチ5』 (種別:モータル/重サイバネ)
カラテ 3 体力 3
ニューロン 3 精神力 3
ワザマエ 3 脚力 3
ジツ – 万札 4
攻撃/射撃/機先/電脳 4/3/3/5
回避/精密/側転/発動 4/-/-/-
ボス級モータル: 回避判定の難易度+1
◇装備や特記事項
▶︎生体LAN端子LV1、▶︎テッコLV1
チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
電磁クロー内蔵型テッコ: 近接武器、ダメージ2(1+電磁1)、攻撃難易度:EASY
戦意喪失:体力が残り1になり形勢不利と見た場合、ミコチは手近な窓からマップ外に逃げようとする
◆ショットガンヤクザ (種別:モータル/ヤクザ)
カラテ 2 体力 1
ニューロン 2 精神力 1
ワザマエ 3 脚力 2
ジツ – 万札 1
攻撃/射撃/機先/電脳 2/3/2/2
◇装備や特記事項
ショットガン: 銃器、連射1、ダメージ2
1ターン目
「イヤーッ!」ナイトホークは無慈悲な開幕クナイ投擲!だがミコチはサイバネ強化された腕力でヤクザを引き寄せ肉盾に!「アバーッ!?」ヤクザ死亡!しかし次の瞬間にはピッケルキックが迫る!崩れ落ちるヤクザの体に手をかけると手首の力でウィンドミルじみた回転キック!「イヤーッ!」ミコチは一撃目をギリギリで躱したが追撃じみたニの太刀!ピッケルじみたヒキャクの一撃が突き刺さり、頬を2枚貫通!「ンアーッ!?テ… メェ!」
だがミコチの首ねじ切りならず!重サイバネはタフだ!ミコチはピッケルキックめがけて反撃電磁クローアタック!「イヤーッ!」しかしピッケルキックは電磁クローを蹴り付け、弾く!ミコチは体勢を崩して攻撃失敗!そして既に眼前に迫りつつあったブルーアントがミコチの腹にジゴクじみた噛みつきを繰り出した!「イヤーッ!」「アバーッ!?」
勝負は決した。全ては一瞬の出来事であった。色付きの風となっていたニンジャ達は一斉に静止し、ヤクザの死体は崩れ落ち、ミコチの抉り取られた脇腹から血が噴水じみて噴き出た。ミコチは血の気の引いた顔でよろめき、倒れ込んだ。「チク…ショウ…」LANケーブルとサイバネアイが痙攣のように弱々しく駆動すると静止した。その顔に諦観と苦痛を浮かべながらミコチは完全に死んだ。
戦闘終了
ピッケルキックはヒキャクを払って血を飛ばすとミコチの死体を覗き込む。「驚きましたよ。まさか蹴りを避けられるなんて…」「ああ…重サイバネはニンジャほどでないにしろ超人的ですからね。」「まぁアタシ達の敵じゃないよ。でも流石に敵ニンジャと一緒に来られたら面倒だったかな?」
ナイトホークはそう言いながら座ったままのハッカーの死体を無造作に蹴り落としてUNIXに生体LANケーブルを接続する。ハッキングしているのだ。「ふふ…顧客リストに関係者員リスト、隠し財産の場所まで…!!まさに宝の山だね。」獲物は骨まで啜るのがニンジャの略奪だ!
◆④の部屋
めぼしい情報も抜き取り、向かいのドアを潜ると中はブラッドカタナ・ヤクザクランの宝物庫であった。壁には歴代オヤブンの写真が額入りで飾られ、奥ゆかしいトロフィーやショドーの数々も収められている。中でもとりわけ目を引くのは、部屋の中央のガラスケース内に置かれた、鞘までが真っ赤な漆で塗られた年代物のカタナであろう。
見事なカタナの方に歩み寄ろうとした二人をピッケルキックが制止する。「…なんか、やな予感が…します。下手に駆け込むとマズイかも…」ニンジャにはニンジャ第六感が備わっている。予感を軽視するのは御法度だ。「ウーン….何か危険があるのかな?…………ヨシ!じゃあ!」ナイトホークはそう叫び扉の向こうにかけだしていくと、なんとミコチの死体を担いで戻ってきた!!
「試しにこれ投げ込んでみようよ!大丈夫そう?」「え、えぇ…まぁそれなら」「ヨシ、ホーイ!」ナイトホークが宝物庫にミコチの死体を放り込む。と次の瞬間、壁から平行レーザーが複数本出現し、死体をザンバラリンと輪切に!ミコチのサイバネ混じりの体が鈍い音を立てて床に散らばる!
「えぇ…」あまりにスピーディーな展開にピッケルキックは一時言葉を失う。だが当のナイトホークは罠の正体の方に既に意識が向いていた。「キンタロアメ殺人レーザーか…攻略する側は初めてかも」キンタロアメ殺人レーザー。このトラップを発動させた者は、左右の壁から発射されたレーザー光線によって頭、胸、腹、腰、膝、脛の部分を輪切りスライスされ、ダルマ落とし状に崩れ落ちて死ぬのだ。
彼女は以前はエンジニアであり、企業向けに似たような商品をロールアウトした経験もある。とはいえその記憶ももはやサイバネ手術時の事故とニンジャソウル憑依のショックで朧げだ。(…ま、だとしてもね)ナイトホークは少し緊張した面持ちで壁に空いた差し込み口に自らのLAN端子を突き刺した。
「バチッ」と音がしてトラップは解除された。この製品の防護プログラムは特段貧弱ではない。しかしニンジャの反射神経を用いたハッキングならば多少のリスクはあれども突破は可能だ。ナイトホークはほっと一息つく。「こういうシステム組むのも壊すのも…あんなに頑張って覚えたんだけどな…」ニンジャ身体能力・学習能力による急成長は彼女の失った努力をあっとういうまに取り戻し、追い越した。
少しセンチメントになった気分を振り払うようにナイトホークはトラップを踏み越えてショーケースに近づき破壊した。「これは…単なるワザモノのカタナ…?」「クラン名にちなんだ赤色の装飾、おそらくクラン家宝かと。持っていけば注意と恨みを引きますぜ。あとで回収した方が…」「いや、ちょうどいいや貰っていこう。いい挑発になる。」
もう右側の扉の先に見るべきものは無いようだ。3人は元来た道を遡り、再び応接間へ、そして左側のオヤブン室に続くとあるドアを開けるとその先には長い廊下と複数の扉があった。「どこがオヤブン部屋かな?」「見分けがつきませんな。侵入者対策に名札も始末しているようです。」「じゃあ、シラミ潰しだ。」ナイトホーク達は一番手前のコンクリート製の威圧感ある扉に向かった。いよいよカチコミも大詰めだ!
【タングルド・パッセージズ、マリシャス・アサルツ、イモータル・スピリッツ】(前半)終わり 後半に続く