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アレルギーは治る時代①

アレルギーは不治の病?

皆さん、『アレルギー』と聞くとどんなイメージが湧きますか?

  • 生まれ持った体質

  • 親子で遺伝する

  • 治らない

  • 一生続く体質

こんなイメージをお持ちではないでしょうか?

専門家たちはこう考えています

実は現在、アレルギー分野の研究がかなり進んできており、専門家たちの考えは変わってきています。

  • アトピー性皮膚炎を除いたアレルギー疾患は主に後天性(生まれた後から病気に罹患する)

  • アレルギー疾患の多くはしっかり治療を続けることで寛解(症状が全く出ない状態)、完治(体質が治ってしまうこと)が目指せる

  • 新生児期からしっかりケアすることでアレルギー体質になるのを予防できる可能性がある

いかがでしょうか? 正直、ビックリですよね。
でも、これらには研究に基づいた根拠があります。


アレルギー体質が作られるメカニズムが徐々にわかってきた

食物アレルギー体質が作られる時期

皆さん、食物アレルギーっていつ頃に発症すると思いますか?
そうです、離乳食を食べ始めの時期に初めて症状が出る方が大多数です。
それでは、いつから食物アレルギー体質が作られたのでしょうか?

  1. 親からの遺伝や母胎内で作られ、生まれた時にはアレルギー体質が決まっていた

  2. 生まれた時から離乳食を食べ始める前

  3. 離乳食を食べ始めた時

正解は・・・2!

  • 生まれた瞬間に食物アレルギー体質を持っている人はまずいません。(各種アレルギー検査をしても何も異常値はでません)

  • 離乳食の初回(初めてゆで卵を食べさせた時など)に発症することが多く、初めて食べた時より前に食物アレルギー体質が作られていた可能性が高い。

以上の理由から、『生まれた時から離乳食を食べ始める前』の間に食物アレルギー感作(食物アレルギー体質が作られること)が起きると考えられるようになりました。=食物アレルギーは生まれた後から作られる『後天性疾患』


食物アレルギーの多くは皮膚を通じて ”作られる”

2003年に ”イギリスのピーナッツアレルギー児の91%が生後6ヶ月までにピーナツオイル入り保湿剤を使用されていた” というデータが発表されました。

Lack G, et al., N Engl J Med 2003; 345:977-85.

この頃から、”食物アレルギーと皮膚は密接な関係があるのかもしれない” と考えられるようになってきました。

その後、世界各国で様々な研究が行われ、現在では『食物アレルギーの多くは生まれた後から皮膚を通じて感作(アレルギー体質が作られること)が起きている』ということが専門家の中で共通認識となっています。


続きは次回。お楽しみに〜。


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