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「自分で考え 命を守れ!新型コロナと闘うその先の未来へ」にて、児玉龍彦教授の提言
YouTubeのデモクラシータイムスの動画「自分で考え 命を守れ!新型コロナと闘うその先の未来へ」にて、児玉龍彦教授(内科医 東京大学アイソトープ総合センターセンター長、兼、東京大学先端科学技術研究センター教授)が現在、迫る医療崩壊の危機について切実に訴えられています。
https://youtu.be/RUrC57UZjYk
緊急事態宣言は出されましが、中身は外出の自粛のみ。しかし、東京では、すでに病院の中に感染が広がり、中核病院が崩壊しようとしています。
今こそ正しい感染症対策に立ち戻らなければ、なすすべもなく東京は崩壊します。
「大量検査、徹底追跡、隔離徹底」を当初から訴えてきた児玉龍彦先生が現状について語られた、文字起こしと共に自分の感じた事も織り交ぜて書こうと思います。
児玉教授「緊急事態宣言が出ましたが、はっきり言って殆ど中身がないんじゃないかという感じですね」
今の日本の感染症対策、緊急事態宣言について、児玉教授は「安倍政権は我々富裕層はお家に籠るけど、貧乏な人は我々に食事を配達して、髪を切り、お店を開けてなさい」という意味だと言っています。
政府は「今までやっていた感染症対策は上手く行っていたが、追跡できない患者さんが凄く増えてきて、オーバーシュート(感染者の爆発的な拡大を指す言葉)になる直前である」という事で宣言を出したが、これについて児玉教授は
1.「オーバーシュートが起こる可能性が非常に高くなっている」と。
※動画内解説レジュメより
一番怖いのはPCR検査のきっちりとしたデータが日本にはないのです。日本は世界で類を見ない一番PCR検査データの少ない国になってしまっている様です。
その中で、感染が2次3次と広まってしまい、政府や大企業(政治家、高級官僚、富裕専門職)はテレワークに移行されているが、私たち弱者(中小、コンビニ、スーパー、配送業、美容室、百貨店など)は執拗に働かされる。(強制的にやめさせない)という事態が起こっています。
果たして、こんな事態が許されて良いのでしょうか?
”社会的富裕層のニーズに応じて禁止されないから働きなさい”
しかし、安倍政権は補償には応じないといった態度なのです。
これではオーバーシュートは全く止まらない状態で、私たち国民の命は危険に晒されたまま安倍政権によって、助かる命が奪われる事態に陥ってしまいます。
2.「コロナウィルスは今までのウィルスにない本当に手強い相手で、人の体に入ってかなり長い時間がかかり、急に重症化する」
と日本環境感染学会前理事長で感染症対策の第一人者である東北大名誉教授の賀来満夫さんがおっしゃっています。
コロナウィルスは飛沫から呼吸器に入る型と、接触から消化器に入る型があり、その両方で感染します。
ダイヤモンドプリンセス号のクルーズ船内で消毒した所は二週間後にはウィルス反応は出なかったが、消毒していなかった所はウィルスが沢山残っていたのです。
3.検査制限から日本中に溢れ出したコロナウィルス
今の東京の感染拡大状況は、小池知事と大曲医師による世界で類を見ないオリンピック優先で検査制限をし、マスコミもそれが正しいんだとを流し続けた結果です。
国のPCR検査を推進しないという発言で、大変苦しい状態の中、保健所や病院をたらい回しにされてしまうという人達が今も多くいるのが実情です。
SNSではPCR検査を受けれないという悲鳴にも似た声が多く上がっていました。
森山中の黒沢さんも頼み込んでやっとPCR検査が受けれたというのは有名な話ですね。
https://twitter.com/l0dzQHy5xlwa0yQ/status/1247471416993144833
https://twitter.com/0807_hazuki/status/1247544058383220739
児玉教授は言います。「東京はコロナ対策が世界一酷い日本の中で、日本一酷い検査制限をやって来ました。大曲医師の言い分は”感染症外来に患者がいっぱい来たら困る。感染症外来で待ってる間に移るじゃないか”と」
ところが、日本の医療の中で感染症外来はほんの小さい部分であって、それ以外はみんな検査をしない事にしてしまったのです。
大曲医師や専門家会議の自己利害だけ、自己中の議論があたかも正論の様に感染症の専門家の議論として広められたのです。
それで、検査制限の結果として今、一番、東京中に感染を湧き出させているのが、永寿総合病院なのです。
東京都は一貫して院内感染を隠しています。※4月9日の報告では入院患者94名 職員69名に感染 20名が死亡https://www.sankei.com/life/news/200410/lif2004100034-n1.html @Sankei_newsさんから
※レジュメは4/8時点のもの
4.全国で院内感染 迫る医療崩壊
永寿総合病院は1月中旬に発生した東京の屋形船の感染者や、フランス帰国の感染者を預かりながら、院内感染を広め、慶応病院他、周りの地域医療にも感染をまき散らせている状態です。
この事を東京都は隠そうとしてきました。
和歌山の有田済生会病院、大分の大分医療センターで起こった院内感染では県知事を中心に厚生省のコロナのPCR検査制限は「関係ない」と言ってPCR検査を推進し封じ込めに成功しましたが、東京都は未だにPCR検査を推進しないという酷い事をやっています。
永寿総合病院の院長や、呼吸器科の院長は慶応病院の職員で、永寿総合病院から慶應病院に患者が転院するなどし大感染が広がり、その結果、慶應病院の研修医が18人集団感染しました。
それに対して、感染被害にあった慶應病院の研修医があたかも罪人であるかの様にマスコミも叩いてきました。
所が病院で一番、責任のある、永寿総合病院の院長はこの事に関して一度も記者会見をしていないのです。
永寿総合病院は検査はしましたが外来を中止したというそれだけで、そこに通院していた人や、色んな問題が明らかになっていません。
誰が感染してるかわからなければ病院は内部から崩壊します。
地域で一か所、内部から崩壊した病院があると、大変です。なぜなら病院というのはネットワークだからです。
永寿総合病院は地域の検査やリハビリの病院で短期に転院していく病院です。
ですから、どんどん入れてどんどん感染させて転院させて行ってしまった。
所が永寿総合病院では何科で感染が多かったとか、何に問題があったなど全くマスコミには流れなかった。
院内感染をすると膨大な検査が必ず必要なのです。
和歌山がどうやって有田済生会病院を封じ込めたかというと、5人の感染者に対して474人の検査をし、大分の大分医療センターは24人の感染者に対して612人の検査をしました。
一般病院の院内感染を防ぐには、地域の中核病院をいかに守るのかが大事なのです。
地域の中核病院を守らないと感染が一般病院などに全部飛び散って行ってしまうからです。
次にコロナウィルスによる抑え込みは可能なのか?
5.日本は非常事態宣言を出しているが、海外の様に徹底隔離、医療人材投入、膨大検査、個人の追跡のいずれもない状態です。
武漢は徹底隔離して感染集積地には大量に医療人材を投入しました。
隔離というのは感染集積地と非感染集積地を分けて、感染集積地に医療人材を投入してウィルスを制圧するという形です。
しかし、それを実行するには膨大なPCR検査が必要なのです。
今、日本でやっているPCR検査はどこで何人感染したというものですが、海外では感染者が何人いて、感染者がどこを移動して、どこに集まった人が感染したかを精密に精査しているのです。
今の日本政府のPCR検査のやり方は全く精密なデータをとっていないのです。
6.では次に愛知はなぜ、感染拡大を潜り抜ける事が出来たか。
それは1/15~4/5のPCR検査の上記の表をご覧ください。
東京は発見者の3.6倍しか検査をしていませんが、愛知では12.8倍も検査をしたのです。
だから、愛知や和歌山、大分の様にきちんとPCR検査を大量に進めれば感染を抑え込める可能性もまだ、ないわけではないのです。
PCR検査の推進、そこに全力を上げないといけない状態なのです。
7.PCR検査を増やす事は実はとても簡単です。
アメリカでは、スワブ(綿棒)を鼻に入れ検体の採取を自分でする事が出来る。
日本では平成27年から検査技師や看護師でもPCR検査を出来るように、実はなっているのです。
それが、PCRの機械を持っている大学、研究所を文科省がコロナの為にというおかしな理由で、どんどん閉鎖していっています。
とにかく、検査をやらないという事に徹しているのです。
”検査をやるだなんてとんでもない。検査の権限は厚生労働省のものだ。”と
今まで検査機器開発といって予算を山のように取りながら、感染症が起こった途端に一つも協力していないのです。
世間ではPCRの検査は保健所がやるものだと認識がありますが、本当はPCR検査の機械は全国の大学や研究所に数百台あるのです。
やろうと思えばいつでも、出来る状態。
これが真実だと私は思います。
だから、韓国で行っている、ドライブスルー検査や、ウォーキングスルー検査などの場所を日本も作って、検査技師や看護師などを配置してやるべきなのです。
日本は何万と検査が可能な状態なのに日本政府はしていない状態なのです。
ありえません。
人の命をなんだと思っているのでしょうか。
韓国やドイツでもあんなに簡単にPCR検査が出来ている。
アメリカでも一瞬で100万検査が出来ました。保健所だけでやったという訳ではなく、大学や研究所でも検査をやったからです。
日本は政治家、官僚、富裕層、大企業、大学が引きこもり何もしないので、自分で考え自分の命は自分で守る事。
今の政府は自分たちだけ守られるのが良くて、何もせずに国民は勝手にしてろといった感じなのである。
これは究極「死ね」と言われている様なものだと思います。
確かにコロナ対策による安倍政権の対応を見ていると、全てが後手後手で本当に私たち国民の事を考えてくれているように全く見えません。
補償にしろ、マスク二枚配布にしろ、海外では全国民に一律給付がされているのに、なんていう酷い対応でしょうか。
私たちはその為に税金を支払ってきたのにです。
やはり、自分を守ろうとしたら社会全体を守ってくれるリーダーをしっかりと選ばなければならない。そう思います。
緊急事態宣言記者会見で安倍総理はイタリア人の記者から「失敗した時の責任は?」と問われ「最悪の事態になった場合は、責任を取ればいいというものではありません」と言っていました。
最高責任者が責任を取らずに誰が責任を負うのでしょうか。
児玉教授はこう言います。
8.緊急事態宣言を感染の立場から見ると第一に膨大な検査の推進。
第二に膨大な検査を元に患者の個人レベルで最適な治療方法を分析・選択し、それを施すことに変える。
第三に感染の集積地と非集積地を分けて、集積地の制圧に全力を上げないといけない。
日本にはこの3つがいずれもない状態なので、緊急事態宣言がおままごとになってしまっていると。
日本の検査の少なさはアメリカ、ドイツも指摘していて、4/3アメリカは日本では新型コロナウイルスの感染状況を把握するのが困難だと指摘し、日本に一時滞在するアメリカ人に帰国を促しています。
「日本はウイルスの検査を広く実施せず、感染状況の把握が難しくなっている」と指摘し、「とどまるつもりがなければ、直ちに帰国の準備をすべきだ」「今後、数週間で日本の医療システムがどう機能しているか予測するのは困難だ」と注意喚起しているのです。
とにかく、今、大量にPCR検査をして、追跡をし、集積地と非集積地を分けて、集積地に医療資源を投入する。
これは、中国、韓国、台湾、シンガポールで行っている対応で、それをやらないで、只、閉鎖して街が滅んで行ってしまうようになったのが、イタリア、イラン。
コロナなんか怖くないと言い続けて来たアメリカ。
実際にはアメリカ、イギリス、日本は元々検査を殆ど推進していなかった。
やっていない為に感染がわからなくなってしまった。
日本は今、本当に崖っぷちに来ていて、本当に待ったなしの状況なのです。ウィルスの性質からして、封じ込めを全力で頑張ってやって秋までかかる。
日本の場合どこが集積地かわからない状態のまま、ここまで来てしまった。
NYで主に感染者が多いのは貧困層の方の多い地域で、それで、お金持ちの多い地域は引きこもってアマゾンで生活物資を配達させたりしているようです。
ですから、今の安倍内閣の対策というのはNYの富裕層向けの対策と同じなのです。
小池知事の会見も只、自粛だけを求め、医療崩壊を根本的に止める策を練っていないのです。
怖いのは、小池知事の情報非開示のやり方で、それが、やっぱり変わって行かないと大変な事になる。
「情報を開示してくれるリーダーは我々のカルテを安心して預けられる人物でない限り緊急対策は一切やってはいけない」というのが凄く大事なのです。
児玉さんが切実なのが、東京からコロナの感染者が日本中に流れだしている。
封鎖型では無理で、追跡型になって行かないと難しいと。
今回のコロナを通じて、日本の社会がもっと情報と色んな最新の化学技術の知識を生かしてやって行くという事を本気でやって考えないと、古いタイプの人権論では精密な医療の時代に無理なのです。
そこの大きな転換点をよく考えて個人認証をどういう風にやるか、本来日本人の得意な精密な対応に戻るという事が必須である。と最後に児玉教授はおっしゃってました。