「障害者優先」の穴
最近はありがたいことに、障碍者に配慮されている場面に出会う事が格段に多くなっ
た。
心から感謝!!
以前はスポーツジムに通いたいけれど、ことごとく断られるなんて話をよく聞いた。
ここの所、視覚障害の友人がヘルパーさんとプールに通っているのに混ぜてもらって
いる。
少し遠いけれど、そこには障碍者優先コースがあるからである。
障碍者コースはプールの端にあり、脚が悪くても危険がないように入水する所がスロ
ープになっている。
脚が悪いお年寄りもへりにつかまりながら、このスロープからプールに入っている。
そしてこのスロープが終わったところに、鉄柵がついているのである。
視覚障碍者はと言うと、身体に問題はないが、まっすぐに泳げない。まわりに人がい
るかどうかわからない。
私たちが来ると、優先コースは私たち視覚障碍者が優先になる。
歩いているお年寄りは、コースロープをくぐって隣のコースに言ってくれる。
大抵は問題ないのだが、人によっては水に顔をつけたくない人もいる。
こんな時は周りの人がロープを持ち上げてお年寄りを通してあげていたりするようだ
。
そして私たちにも問題が!
見えない私たちはスロープが終わったところにある鉄策にしたたか腕をぶつけたりす
るのである。
私はまだぶつけたことがないが、かなり痛いらしい。
金属バットに自ら殴られに行った感じだとか。
ぶつけるのもそうだが、格子状になっている柵に手を勢いつけて突っ込んでしまった
ら骨折のリスクもある。
とにかく骨折は避けたいから、アクリル板とか貼ってもらおうかなんて話をした。
一言で「障碍者」と言っても、配慮が必要な場所がそれぞれ真逆だったりする。
点字ブロックは車椅子にとっては障害であろう。
車椅子でも使える障碍者用トイレは、広すぎて、視覚障碍者は中で遭難しそうになる
。
視覚障害と聴覚障害は必要な手助けが全く逆である。
一言障害と言っても、身体障碍、感覚器障害、内部障害、精神障害、知的障害、他に
あまり知られていない障害などもある。
その障害の程度や個人差も多種多様だ。
そしてプールの件、視覚障碍者だけがいるなら、障碍者優先コースをコースロープで
区切っている真ん中のコースに一時的に移すとかできないのだろうか。
そうしたらスロープから入ってきたお年寄りは隣のコースに移る必要がなくなるし、
私たちも鉄柵にびくびくしながら泳がなくても済む
必要な配慮はケースバイケースでフレキシブルに皆が一番都合がいいようにしていけ
ばいいのかと思うけど、これがなかなかうまくいかない。
プールのコースも一度決めたら動かせないのだろう。
何かうまい方法はないものだろうか。