見えないとやっぱり計算のハードルは高い？？
YouTubeの人気番組「ゆる言語学ラジオ」で紹介されていたので上記の本を読んでみ
た。
私も弱視時代が長かったので、当時見やすいフォントがあったら今よりももう少し勉
強ができたのではなかったかと負け惜しみを言ったりしている。
ところで私も謎だったのが令和の「令」という字、学校で習う形と印刷された文字が
違うのは一体なぜなんだろう。誰が始めたのだろうか。
「山」という印刷文字も「山田電機」の看板の文字みたいに太いフォントだと山とい
う字の右と左の縦棒が横棒から下にはみ出していたような記憶がある。もう見えなく
なってしまったから実際どうだったか記憶があいまいだ。
こちらの本、文字の読み書きに不自由のある学習障害の子供たちのための「でいじー
子どもゆめ文庫」を作っている会社で働いている友人に紹介したらとても興味を持っ
てくれた。
ところで知的には問題ないけれど、文字の読み書きに困難があるディスレクシア、最
近はハリウッドスターなんかの例もあるからかなり一般にも認識されてきたような気
がする。
一方この本では学習障害の1つにディスカリキュリアという、とにかく数字にめっぽ
う弱いという学習障害もあることが紹介されていた。
もしかしてハクション大魔王もこれだったのか！？
私も小さい頃から今に至るまで、たし算も引き算もろくにできない。私もディスカリ
キュリアだったのかも?
食材を毎週5千円くらい買っているから、月3万円くらいの支払いがあると言ったら、
即座に計算が合わないだろうと言われた。
うん、冷静に考えると５週ある月でも２万５千円だからそりゃ計算が違う。冷静に考
えなくてもそりゃ違う。しかしそれになかなか気づけない。
認知症検査に100からどんどん9を引いていくというテストがあるけれど、91引く9が
なかなか出てこない。繰り上がり繰り下がりの計算にやたら時間がかかる。
そんな私は小学生のころから認知症だったのだろうか?!
この話を視覚障害者の友達にしたところ、彼女の友人で子供の頃から盲学校で教育を
受けて来た人に、２分の1と0.5と５割と50％が一致しない人がいるという話をしてく
れた。
その人は知的には全く問題ないばかりか、どちらかというときちんとしている人らし
い。
とりあえず私はそこら辺まではわかる。消費税8％の計算が元値×1.08という事もわ
かる。
しかし前述の友人の話は他人事とは思えなかった。私も果たして小さいころから文字
を含め目で見るツールなしで勉強しなければならない環境だったら何をどこまで理解
できただろうか。
改めて「見えない」事の弊害を思い知った。
一方で別のYouTube番組「積読チャンネル」で紹介されていた「ファントム」という
小説を読んだ。
主人公はアラサー女子。年収2百万円台だけれど、資産を運用しお金がお金を産むシ
ステムを構築して早期退職。ゆうゆうリタイアメントライフを目論んでいる。
その彼女、眠れない時は羊を数える代わりに自分の資産運用で何年後にはどのくらい
増えるかというシミュレーションを暗算でしている。
増えたお金の利率を計算して、それを足してまたその足したお金の利率を計算してそ
れを足して…、、こんな複雑な計算を暗算でできる人がいるのか！？
その段階でもう私的には天才の領域だ。
資産運用資産運用と猫も杓子も言っているけれど、景気の動向なんて結局誰にもわか
らない。
バブルの時代、私は点字を勉強していて全くその恩恵には預かれなかったけれど、第
一線で働いていたビジネスマンや金持ちマダムが崩壊とともに不動産や株の暴落で大
変な目にあった話は少なからず聞いている。
最近もニーサの講座をやりますなんて言っている人がいるけれど、その人が貧乏だっ
たらもうそれだけで説得力なし。
私は少なくとも前述の小説に出てきた彼女くらい計算のシュミレーションができる人
でなければ資産運用をやるべきではないと思っている。
そうなのだ。私のような計算できない猫や杓子は手をつけてはいけない。
では猫と杓子はどうしたらいいか。
もしお金があったら金の延べ棒とかを買えばいいんじゃないか?
けれど、そうこうしているうちに金が高くなってしまった。皆考えることは同じらし
い。
一方お金持ちのお年寄りが金の延べ棒を騙し取られたなんて言う話も流れてきた。借
金に困った銀行員が顧客の金庫から何億円分もの金塊を盗んだなんて言うニュースも
あった。
目が見えようが見えまいが、猫と杓子は底辺貧乏で泥水をすすって生きていくしかな
いのかもしれない(涙)
視覚障害者の中にも株や資産運用をしたりしている人がいる。
でもあまり儲かったという話は聞かない。
もしかしたら、下手に儲かったなんて話をしたら、私のような猫や杓子がおこぼれに
あずかろうとスリスリ寄ってくるからそれを警戒してお口にチャックをしているのか
もしれない。
いずれにせよ、私はどうやら一生お金には縁がなさそうだ。