Scratchで今すぐプログラミングを始めるべき理由と必修化の実態
2020年度からのプログラミング必修化に向け、何かしらの対策を考えているご家庭も少なくありません。
しかしプログラミング必修化といっても実際にどのように進めるかなど具体的なことが決まっていないため、
「何から始めて良いのかわからない」
「どんな対策をしておけば良いのか分からない」
というのが本音だと思います。
私はSTEM(理系)教育のアフタースクールで子供たちにプログラミングを教えた経験があるため、その経験や観点から以下のようなことをお伝えしたく記事にまとめました。
・プログラミング必修化の実態
・今プログラミングを始めるべき理由
・プログラミングが子供に及ぼす効果
・プログラミング入門者に最適なScratchの紹介と使い方
プログラミング必修化の対象学年のお子さんを持つ保護者のみなさんは、こちらの記事を参考にお子さんとプログラミングの第一歩を踏み出してほしいと思います。
なお、お子さんの学習効果やモチベーションには保護者の姿勢も大いに関わってきます。
保護者としてどのような姿勢でお子さんのプログラミング学習に関わるのが良いのか、私自身が多くの保護者や子供たちを見てきてわかったことも別ノートにまとめました。
よかったら合わせてどうぞ!
それではさっそく、プログラミング必修化の実態や子供たちが今始めるべき理由などからスタートしてみましょう。
第1章 子供にとってなぜプログラミングが必要か?
1-1. プログラミング必修化の実態
先述のとおり、プログラミング必修化といっても具体的なことはなにも決まっていないのが現状です。
スクールには多くの保護者から「プログラミング必修化って、何の言語とか決まってるんですか?」などと問い合わせがありましたが、特定のプログラミング言語を学ぶというよりは、
”プログラミングの考え方を学ぶ”
というのが現状で一番しっくりくるところだと思います。
実際にプログラマーやIT系の職業に就くことが目的ではなくて、一般教養としてプログラムの仕組みや考え方を身につけておくべき時代なのです。
この記事ではその「プログラミング的思考=論理的思考力」を主にご紹介していきます。
後でじっくりご紹介しますが、プログラミング的思考力はお子さんが将来就くであろうどのような職業でも役立てられる力となります。
1-2. 今プログラミングを始めるべき理由
実は2019年の段階ですでにプログラミング教育が始まっている学校もありました。
そしてプログラミングとまではいかなくてもWordソフトを触ったりする”情報”の時間があったりする小学校もあります。
しかし一方では、学校でパソコンの授業がなく家庭でも触る機会がないために、まったくパソコンに触ったことのない生徒もいます。
私が行っていたプログラミングレッスンでは、子供たちそれぞれのパソコン基礎学習度によってプログラミング学習効果に明らかな差がでてしまっていました。
もしもこの差が学校の授業で起きたらどうでしょう?
ただでさえ考え方が特殊なプログラミングの授業に、ハンデを抱えた状態でついていくのはかなり難しいかもしれません。
しかし、心配はご無用です!
一度始めてしまいさえすれば、子供は抜群の吸収力ですぐに覚えてしまいます。
よって2020年度プログラミングが学校授業に登場する前に、プログラミング的思考力の準備を始めておくことを強くおすすめしたいのです。
第2章 プログラミング的思考力が子供に及ぼす効果
プログラミングは他のどの分野とも似ていないし、まさに「新しい言語」です。
プログラミングを見たこともやったこともないのに「難しそう!」と拒絶反応を示す人も多くいます。
しかしプログラミングは決して難しいものではありません。
言語に文法などのルールがあるように、プログラミングもルールに過ぎません。
しかしそのルールの中で順序立てて組み立てること、デバック(問題が発生した時にその原因を探ること)、他の手段や可能性の模索など、論理的思考力が鍛えられるのです。
これってまさに、仕事において私たち大人がやっていることではないでしょうか?
あらゆる業種のAI化が進む中で、これから社会に出る子供たちに求められるのは、AIを操作できる側の人間であること、AIにはできない個々の考える力や応用力を持っていることです。
いまや頑張って大企業に入れば大丈夫…正社員になれば一生安泰…という会社依存の時代ではなくなりました。
しかしプログラミング的思考力を今から鍛えておければ、将来子供が直面するあらゆる局面で、自分で考え生きる術を見付ける助けになってくれるはずです。
第3章 Scratchがプログラミング入門に最適な理由
「プログラミングをどこから始めたら良いのかわからない…」と感じていた方へ、お待たせしました。
プログラミングをこれから始める入門者に最適のソフトがあります。
その名も「Scratch(スクラッチ)」といい、米国マサチューセッツ工科大学のメディアラボによって開発されました。
現在数多くの子供向けプログラミングスクールでこのScratchが教材に利用されていますし、学校でもScratchを選ぶところが多いようです。
それは一体なぜでしょう?
実はScratchには子供向けとしてダントツで選ばれるだけの魅力があります。
・視覚的に理解できる操作画面
・パズル感覚で構築できるプログラム
・日本語OK
・完全無料で利用できる
プログラミングのソフトと聞いてあの永遠に続くような英単語や記号の文字列を想像していた人は、あっけにとられるかもしれません。
Scratchではプログラムコードを使うことなくプログラムできるのが最大の特徴なのです。
ではちょっと見てみましょうか。このような画面で操作ができます!
プログラム要素はすべて日本語で表示できますし、ひらがなモードもあります。
プログラム的に矛盾するところはパズルが組めないように工夫されているので、当てずっぽうでヘンテコなプログラムを作って
「動かない→面白くない→挫折」
といったことも避けられます。
ゲームをするような感覚でプログラムを作ることができるので、子供が面白がって熱中しますし大人がやっても充分に楽しめる優れたソフトです。
第4章 Scratchでできるプログラミング
Scratchで作れるプログラミングは、多岐にわたります。
基本的な要素を組み合わせるだけで、もぐらたたきやシューティングゲームなどを作ったり、計算をさせてみたり、音楽を奏でたり、絵を描くことだってできます。
↑ニャア作成TAKO-TATAKIです。こちらからプレイしてみてください。
Scratchのサイトには世界中のユーザーが自身の作品をシェアしていて、中にはゲームクリエイター顔負けのツワモノもいるので刺激的ですよ。(Scratchは40以上の言語に対応しています!)
アイデア次第でどんなものでも自分で作れる!というのが子供心を刺激します。
例えばゲーム好きなお子さんにとっては、同じゲームをするのでも「これはどうやって動いているんだろう」「どんなコードでこれができるかな?」とこれまでとは違う視点でものを見たり考えられるようにもなるでしょう。
第5章 5分でScratchユーザー登録を完了しましょう
Scratchはお手持ちのパソコンにインストールすることもできますし、オンラインで利用することもできます。
利用にはユーザー登録が必要ですが、5分でできるのでさくっと済ませてしまいましょう。
手順はこちらです。
5-1. Scratchのサイトでユーザー登録する
1. Scratch公式サイトから「Scratchに参加しよう」をクリック
2. ユーザー名やメールアドレスなどを入力
3. 送られてくるメールで「メールアドレスの認証」をする
5-2. Scratchを開いてみる
ユーザー登録ができたら、すぐにScratchを使い始めることができます!
トップ画面から「作る」をクリックすれば、プログラミング画面に移行します。
Scratchの基本操作については「ニャアのスクラッチ」にて紹介しているので、合わせてどうぞ。
プログラミング学習の好スタートは保護者にかかっている!
以上ご紹介してきたように、子供のプログラミング学習は今すぐにでも始めるべきです。
特にScratchはパズル感覚でさくさくと作ることができるので挫折も少なく、それこそゲーム感覚でプログラミングの基礎を身につけることができます。
保護者の方も実際にやってみると分かると思いますが、大人がやってもかなり楽しめます!
お子さんに提案する前にまずはご自身がScratchに慣れて、1つ2つほどゲームを作ったりすれば、感覚はつかめてくると思います。
最後に子供達にプログラミングを教えていた者の視点からお伝えしておきたいことがあります。
それは、子供の学習効果やモチベーション維持には保護者の姿勢が非常に重要になってくるということです。
保護者の関わり方次第で、「ほっといても黙々と没頭し学んでいく子供」か「なんでもすぐに飽きてしまって続かない子供」かに分かれます。
放っておいても黙々と没頭し、気づけば目を見張るほどのプログラミムを作り上げるような子供を見ていると、その保護者も積極的に子供の学習に関心をしめし、認め、一緒に楽しんで取り組んでいることがほとんどです。
反対に保護者の関心が薄かったり子供の学びを重要視していなかったりすると、子供はとたんに興ざめして無気力になったりもします。
このことについてはお伝えしたいことが山ほどありますので、別記事にまとめました。
子供の学ぶ意欲や集中力をぐんぐん伸ばすための保護者の関わり方、姿勢なども参考にしていただければ嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
Scratchプログラミング、始めてみてください。
ごきげんよう
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