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12/1ふふふライブvol.1の永田敬介さん

新道さん主催の「ふふふライブvol.1」を配信で見ました。(視聴期限: 2023年12月15日(金) まで)

永田敬介さんは、2023年11月21日の第1回漫談選手権で披露されたのと、同じようで違うネタをされました。どちらも面白かったです。ふふふライブの方は、漫談選手権で喋った要素を一度バラバラにして再構築したような感じもあって、この両方の漫談を見ることができたのは、永田さんの作家性に触れられたような気がして楽しかったです。

漫談選手権のネタは、確かにそれはそうだなぁと思わされる筋の通った指摘と、真っ直ぐ乱暴に客の精神を揺さぶってくる負の感情の両方を浴びせられる感じ。その勢いが好きで、いつまでも聞いていたいような漫談でした。

一方で、今回のふふふライブのネタは、同じ素材を色んな角度から改めて眺めた上で、それでもやっぱり良くないよね、という部分を指摘している感じがしました。そして、他人を指さす部分は少なめで、自分の不快感をしっかり掘り下げていくような語りぶりで、少しだけ毒がマイルドに感じられる気がしました。そして、最後に「好き」という感情についての強いメッセージに着地していったことに感動しました。当日のライブレポを見ても、好きな芸人がいる多くの人に、この永田さんのメッセージは刺さったようでした。

「好きという気持ちはもっと叫ばないといけない」


エンディングでは、主催の新道さんが、まるで、お笑いファン目線を代弁するかのように、本当に楽しそうに、芸人さんたちに質問をぶつけていて、他ではあまり見たことのないようなMCぶりでした。私は、芸人さんがお笑いを語るのを聞くのがとても好きなので、新道さんと芸人さんのやりとりは、とても面白く感じました。

その中で、永田さんがセンターマイクを使わないスタイルで漫談をやり続けていることへの質問がありました。永田さんが、袖から出てきた瞬間から喋り始めるスタイルであることは、永田さんを知る客は当たり前のことだと思っていますが、永田さんのことを知らない客は、永田さんが漫談をするのかコントをするのか分からないから、心構えができなくて、笑いそびれるかもしれない、とのこと。確かに、無限大ドームで開催された「地下脱出ライブ」のゲストとして永田さんが出演された際、おそらく、吉本のお客さんは、永田さんを初めて見る方が多かったのでしょう、袖から出てきた永田さんが発した第一声に対して客席では拍手が起きていて、驚いたことを思い出しました。私自身は、永田さんの漫談をYouTubeで初めて見た時に、袖から出てくるところからブツブツと喋り始めていること自体が面白くて笑ってしまった記憶があるので、この唯一無二のスタイルを貫かれるのも良いように思いますが、新道さんの疑問も一理あるなと思いました。