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白波の狭間で

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エピローグを始め、11話完結予定のお話です
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3話 曇天と夕凪

あぁ。外がうるさい。ガヤガヤしている。
そんなことを思いながらぼーっとしながら自転車を漕ぐ。だが次第に違和感が僕を襲う。
その違和感に気付かぬまま学校に着き、靴を履き替えていると昨日聴いた声が聞こえてきた。
リオだ。どうやら心配したような顔で僕に昨日の通り魔事件ヤバいよね。という内容の話をしてきた。違和感の正体はそれだった。
違和感に気付き全てを思い出した僕は震えた。
昨日叔父が刺されたというのに

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白波の狭間で #2 肉塊

目の前のテーブルの上には手紙が一通。厚さにして5mmもないのだろうにとても厚く重く感じる。何故だろう。見るのにとても緊張する。
そしてそーっと手に取ろうとするとピンポンが鳴った。出てみると叔父だった。
叔父はずかずかと家の中に入ってくるなり鞄の中からとても大きいブロック肉を取り出し僕に手渡した。
正直叔父はまるでヤクザの様なイカつい見た目でこの状況だけで見たらとても恐怖でしかないだろう。なんて思っ

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白波の狭間で #1 転校

少し暑いがよく晴れて心地の良い朝に軽快なアラーム音がなり目が覚めた。僕は急いで準備をし、余裕を持った時間に家を出る。
今日は夏休みが終わり、登校初日。
チャイムが鳴り、教師に呼ばれ教室に入る。そして教師は言った。"自己紹介をお願いします"と。そう、僕はこの縁高校へ転入したのだ。そのまま僕は言う。「稲荷 蒼(イナリ アオイ)です。北高校から転入してきました~」と軽く自己紹介をし、案内された席に座る。

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白波の狭間で  プロローグ

白波の狭間で プロローグ

左腕に冷たいものが当たった。
目が覚めるととても寒く、全身が痛い。
見渡すとそこはザーザーと力強くも弱々しく潮がうごめく砂浜だ。
さすがに冷たいと朧気ながらに起き上がるとしょっぱい液体が口に入る。
それは海水なのか涙なのかは定かではない。さらに血にまみれ、切り刻まれたかのようにボロボロのTシャツがべったりと肌に張り付いていたがそれには不快感もせず、ただ爽快感というのだろうか。悲壮感とでも言うのだろ

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