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白波の狭間で #2 肉塊
目の前のテーブルの上には手紙が一通。厚さにして5mmもないのだろうにとても厚く重く感じる。何故だろう。見るのにとても緊張する。
そしてそーっと手に取ろうとするとピンポンが鳴った。出てみると叔父だった。
叔父はずかずかと家の中に入ってくるなり鞄の中からとても大きいブロック肉を取り出し僕に手渡した。
正直叔父はまるでヤクザの様なイカつい見た目でこの状況だけで見たらとても恐怖でしかないだろう。なんて思っ
白波の狭間で #1 転校
少し暑いがよく晴れて心地の良い朝に軽快なアラーム音がなり目が覚めた。僕は急いで準備をし、余裕を持った時間に家を出る。
今日は夏休みが終わり、登校初日。
チャイムが鳴り、教師に呼ばれ教室に入る。そして教師は言った。"自己紹介をお願いします"と。そう、僕はこの縁高校へ転入したのだ。そのまま僕は言う。「稲荷 蒼(イナリ アオイ)です。北高校から転入してきました~」と軽く自己紹介をし、案内された席に座る。