Naoki Watanabe#

企業法務を担当する弁護士。英米に本拠を持つグローバルファームのパートナー弁護士、総合商社での法務、M&A専門部署、リスク管理の理事を歴任。社外では上場会社の社外監査役、グループ会社の非常勤役員を経験。主要業務分野はM&A・PMI、コーポレート・ガバナンス、ヘルスケア規制法。

Naoki Watanabe#

企業法務を担当する弁護士。英米に本拠を持つグローバルファームのパートナー弁護士、総合商社での法務、M&A専門部署、リスク管理の理事を歴任。社外では上場会社の社外監査役、グループ会社の非常勤役員を経験。主要業務分野はM&A・PMI、コーポレート・ガバナンス、ヘルスケア規制法。

最近の記事

ジュリストの掲載原稿

長くnoteを放置していましたが、執筆した論稿のご紹介をさせていただきます。機会をいただき、現在発売中のジュリスト2023年1月号に「公取委への事前届出のない公開買付で、結合関係が肯定された事例」という論稿を掲載いただきました。2021年のはじめに事業会社による敵対的買収として話題になった日本製鉄による東京製綱の株の買い増しの件(2022年6月の公取委の企業結合事例集に登載)の解説です。ぜひご笑覧くださいませ。 https://www.yuhikaku.co.jp/juri

    • 感染症対策についてのSDGの講座に出てみた

      10月26日に、SDGs講座の感染症対策の回に行ってみた。場所は長崎大学。といっても、長崎大のグローバルヘルスのサテライトキャンパスがある新宿区戸山であり、長崎まで行くのではない。 感染症のうち、結核とエイズを取り上げ、それらとSDGの関連性を解説。講師は、公益財団法人結核予防会の石川先生と、国立国際医療研究センターの梅田先生。 第1題は石川先生。結核という病気の特性、世界の結核のまん延の状況、講師の取り組み、先進国での落とし穴、当事者参加(エンパワメント)の提言と、キー

      • 清水敬一さんの本を読んでみた

        清水敬一さんは、著名な合唱指揮者。早稲田高等学院、早稲田大学コールフリューゲルスを経て、プロの合唱指揮者の道に進んだ方だが、還暦を迎えるにあたって書かれた本がこの「合唱指揮者という生き方」。 清水さんの合唱音楽への思い、師匠である関屋晋さんをはじめ清水さんを中心にした円のなかのさまざまな詩人、作曲家、ピアニスト、合唱団に対する思いが伝わってくる本である。清水氏が大切な人を亡くしたときに、関谷先生から言われた言葉は感動的であり、多くの人に知ってもらいたい。本書を買ったのは20

        • 監査役の善管注意義務メモ(その2)

          【2】        やはり決めては情報収集 社外にしても(社外ではない)非常勤監査役にしても、会社の情報は簡単には入ってこない。大事な情報が入ってこないということのないように行動することは、善管注意義務の内容をなすもの。善管注意義務には調査義務も含まれる。「社外です」「非常勤です」として業務執行側からだけの情報で事足れりとしない姿勢が重要。 ただ、端緒がないなら非常勤監査役に積極的調査義務はないとしたNOVA事件判決の枠組みは理解しておく必要がある。

          監査役の善管注意義務メモ (その1)

          グループ会社の非常勤役員をやっているので、「善管注意義務って、実際のところどうなのよ!」については、絶えず理解のアップデイトやブラッシュアップが必要と思っています。教科書的な整理や判例についてはさんざん研究したけれど、自分の行動規範として腹落ちしないと、取締役会での意見にも迫力というか、感銘力がついていかないと思っています。この数日の気づきを備忘録的にメモ。   【1】         代表訴訟だけでなく、証券訴訟も要注意の時代 上場企業の監査役なら、代表訴訟のことを意識して

          監査役の善管注意義務メモ (その1)