【福島原発の「処理水」を「汚染水」と呼び続けるマスメディアのミスリードについて】2021/04/13(改定6版)
※【ヘッダー画像】出典:2021/04/13 経産省プレスリリース「東京電力福島第一原子力発電所におけるALPS処理水の処分に関する基本方針について在京外交団向けの説明会を開催しました」内「外交団ブリーフィング説明資料(英語のみ)(PDF形式:2,714KB)」P28 へと更新。(改定6)
元に挙げてた画像、エダのんにツイ上で4/10にリプしてから色んなツイで見る様になった印象があります。使うのは良いのですが「出典が経産省」である事を明記せず、一部で自分が作成したかの様な印象を与える人も居て少し嫌な感じもします。
【本題(元リンクは各出典の紹介に埋め込み)】
近年では #マスメディア 、特に #NHK のミスリードっぷりに拍車が掛かる様になりました。
特に「英語」を始めとした自称、WORLD NEWS 等での #デマ 発信が顕著です。
( #民放 全体、他にも #朝日新聞 #毎日新聞 を始め以前からですが)
そもそも「#トリチウム」とは、「#三重水素 (水素の放射性同位体、半減期は約 12 年)」の事で、原発の在る無しに関わらず、自然界に元々極微量ながら存在しているものです。
従って「地球上の全生物が毎日トリチウムの結合した水を極微量であっても体内に取り込んでいる」のであって、今頃になって殊更騒ぐ意味が解りません。
※【特定の意図】を持ってデマを流しているなら理解可能ですが。
以下は「トリチウムの性質について」の抜粋、残りは元のリンク(画像貼り付けの最後にあります)の資料を参照してください。
・冒頭に記載された「トリチウムとは」よりP3-P8を抜粋、全文はリンク先を参照願います。
上記は「トリチウムの性質とその計測 富山大学 研究推進機構 水素同位体科学研究センター 原 正憲」2015/09/08 頃 のPDF より。
この様に、我々は一人の例外も無く、毎日極々微量のトリチウムが結合した水を摂取し続けてきたわけです。
また、世界中の原発や、関連施設も「安全基準」内に薄めた「トリチウム水」を毎日放出し続けていますが、これにもマスメディアは触れませんね。
↑【補足2へ追記 2021/04/14 に漸く一部が流れた】
そして、世界中の原発、関連施設から安全基準以下のトリチウム水が川や海に放出されています。
※以下の画像は「経済産業省、多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会(第8回)平成30年年5月18日(金)配布資料」の中から「経済産業省:トリチウムの性質等について(案)(参考資料)」多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会 事務局 作成 PDF より「タイトル以外全掲載」。
また「経済産業省、多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会(第8回)平成30年年5月18日(金)配布資料」の「資料2-1 トリチウムの性質等について(案)」も参照すると良いでしょう。
※本来は全てが望ましい。
この様に
「元来トリチウムはごく微量ながら自然界に存在」し
「核兵器保有国の核実験によってもばらまかれ」
「原発と核燃料の生産」「使用済み核燃料の再処置」「その他」
によって、さらに排出され、それを我々は一人の例外なく毎日体内に摂取しています。この様な現状において、何故「福島原発で処理済みの水を他と同じ様に希釈して排水することが如何にも悪い事の様に(自称)報道する」のか?
【特定の意図】を持って、視聴者、読者をミスリードする為としか考えようがありません。
※何故、マスメディアがそういう事をするのか?については、多彩な方(例えば、ケント・ギルバート氏他)が書籍で解説してますから、此処では割愛します。
【改定4版追記】
※補足1:
この図等では「フランスの再処理施設」からの排出量が突出していますが、それには訳があります。
フランスは「世界中の使用済み核燃料の再処理を請け負っている」からであって、この数字は「フランスだけが出しているのではない」という点を解っていないと「判断を誤ります」。
また「日本もフランスに使用済み核燃料の処理をお願いしている」ので、「日本が出すはずのトリチウムもこの数字の中に入っている」事をちゃんと理解しておきましょう。
数字だけ見て「フランスを責める」のは「お門違い」です。
【改定4版追記終わり】
【改定5版追記】
※補足2:
NHK は「各方面からの批判を躱すアリバイ創りの為か?」後日4/13になって漸く WEB版の方(自分はBS、地上波共に見てません)には「トリチウム(三重水素)は自然界に存在している」事と、「世界中の原発、関連施設が年間出しているトリチウムが結合した水を排出している」記事を出した様ですが、個人的には、とても「好意的」な印象とは言えません。
そもそも「風評被害を創りだしているのはマスメディア自身」です。
※補足3:
ご存じの方にとっては今更の情報ですが、トリチウムは「核融合反応(太陽内で起こっている事と同じ)」の燃料になる、つまり将来期待されている「核融合炉の燃料」でもあります。
そして原子爆弾(原爆:ウラン型とプルトニウム型がありますが詳細は割愛)以上の破壊力がある「水素爆弾(水爆)」の「原料」でもあります。
「日本は既に米国に次ぐほどのプルトニウム保有国」です。
ここで「トリチウムを完全に回収する」と「日本は水爆を持つ気か」と騒ぐ人達が出てくるかも知れませんね。
※この補足を書く気になった元ツイです。
【改定5版追記終わり】
【改定6版追記】
※補足4:
NHK 等は相変わらず「切り取り」を行い、全ての情報を国民に提示しようとはしないので「一次情報」を知ってもらいたくて書いてます。
最新の【世界の状況の図】は英語版しかありませんが、ヘッダー画像にした様にこんな感じです。前回のは2016年までのデータが記載されたものでしたが、こちらは2019年までのデータが反映されています。
その他、現状の説明を含めた全文は、前述のリンクと同様「経産省:プレスリリース」内の「外交団ブリーフィング説明資料(英語のみ)(PDF形式:2,714KB)」にて確認できますので、是非確認してみてください。
【改定6版追記終わり】
今回は軽くまとめるつもりが、補足を重ねて解りにくくなったかもしれませんが、そこはご容赦を。
【終わり】
※改定2版:表現と誤字を少し修正。
※改定3版:見栄え調整、補足を追記。
※改定4版:フランスの排出量について補足を追記。
※改定5版:レイアウト変更、画像追加と、後日出た情報、その他を
補足2,補足3で追記。
※改定6版:ヘッダー画像を最新情報(2019までのデータ)へ入れ替え。
出典元の情報を補足4で追記。