[ファンタジー小説]メア・イノセント~夢と瀬踏み(あらすじ付き)その13
あらすじ
瀬踏みの途中で一度
トイレ休憩とお菓子補給をした3人は
再び瀬踏みの世界に・・・
登場人物
「」お兄さん
話の主人公 昔の記憶が曖昧 彼女達の兄という訳ではない
『』フェティ
元気で活発な青肌の女の子、ミーディットとは双子
前回は渾身のギャグを披露
【】ミーディット
おとなしめなフェティの妹 夢に関する秘密がある?
前回は深夜テンションだった
用語
ウツツム族
青い肌の種族
夢を見ないらしい 晴れの日が苦手
ストーリーテラー
ウツツム族に夢の話をする人
瀬踏み
ウツツム族以外の誰かが見た
夢の中にウツツム族が入る行動
基本は見た夢がベースになる?
[ここから本編]
ここは・・・瀬踏みの世界だ
・・・って事は
眠れたって事か
あの2人は・・・どこだろう
もしかしたら、前とはうってかわって
僕が先に寝てしまって
2人はまだ、この世界に来てないのかもしれない
彼女達はちょっとテンションがあがっていて
寝付けなさそうだったからな・・・
場面は、ついさっきここに来た時と同じ場所で
橋の目の前で
川が流れている
大きくなったアヒルのダアヒル達も近くにいる
うーん・・・1人で先に行くのもなぁ・・・
どうしようか迷っていると
目の前に二足歩行の大きなネコが現れた
あ・・・このネコは見覚え有るぞ
緑色の目が特徴的で
影の色が不思議な色をしているちょっと偉そうなネコ
僕の夢に出てきて・・・そういえば
その時どうなったんだっけ・・・?
[1人のようだミィ・・・・?
それはそれで都合が良いミャ]
しゃべってる・・・という事より
語尾が気になる・・・
[質問があるギャ
今、君は幸せニャ?]
唐突に難しい事を聞くネコだ・・・
せっかくこんな質問されたわけだし
真面目に考えてみる事にする
そうだな・・・・僕には記憶がない
ただ、正直不幸とは思っていない
フェティもミーディットも
なんだかんだ、一緒にいてくれるし
この瀬踏みだって・・・
「そうだね・・・幸せかな」
[ふむ・・・ならもう一つ聞きたいミュ
今の幸せを、維持する・・・・
いや、もっと幸せにしたいと願うギャ?]
僕は少し考えて答える
「うん・・・できるならそうしたいかな?」
言葉の真意は分からなかったけど
あの2人が笑っているのを
楽しそうな表情を、もっと見ていたいと思う
[・・・それならこれを渡しておくミィ]
そういうと、ネコは少しドロッとした形状の
翡翠(ひすい)色の宝石を僕に渡す
[この宝石は、橋を渡ると
一定時間で溶ける宝石ミャ
溶ける前に火山に投げ入れることが出来れば
新しい世界が開かれる・・・・かもしれないニャ]
ん…?この話は確かミーディットの持ってきた
テーブルトークRPGの・・・
[あぁ・・・!時間だ・・・ミャ
とにかく頑張ってね、君の未来が明るい事を願ってるよ
それじゃあね!!!]
・・・と走ってどこかに消えてしまった
なんか最後の方は語尾がなかったし・・・なんだったんだろう・・・?
この世界で起こる事を考えすぎても
答えが出るものでもないか・・・
『あ!おにーさんいたいた♪』
【ごめんね・・・・お兄さん
なかなか・・・寝付けなくて】
2人がこっちに向かって走ってくる
「よかった、眠れたみたいだ・・・
そういえばなんだけど、さっき・・・」
僕は、ほんの少し前に
起こった出来事を話す
『えー?!ネコがいたの?見たかったのに~』
【ネコさん・・・かわいかった?】
「うーん・・・あんまり可愛くはなかったかも」
あの、偉そうな感じとか・・・
普通のネコならそれも可愛さなんだろうけど・・・
『とにかく、この宝石を火山に投げればいいんだね!』
【橋を・・・渡る前に、計画
立てておいたほうが・・・いいかな?】
僕は、彼女達が当たり前にいてくれる事が
幸せな事だと改めて、強く思った
つづく